新聞の切り抜き
新聞を読まなければ一日が始まらない。
それくらい、新聞は私にとって大切なものである。
新聞の休刊日は朝から落ち着かない。
日の丸を玄関に掲げた日の翌日はたいてい休刊日である。
仕方がないので前の日の夕刊を読み直す。

新聞の切り抜きは気が向いたときにしている。
たいてい一週間分くらい新聞がたまったら切り抜きしている。
この一ヶ月くらいはアフガニスタンの記事で埋まっている。
今日も新聞が穴だらけになるくらい切り抜いた。
いつものように糊をぬって新聞を貼り付けるのだが、なぜか今日はうまくいかない。
空気が乾燥しているのかなかなか貼り付かない。
糊をいつもより厚くぬってみる。
何とかくっついたようだ。
そこへ孫が青い顔をして近づいて来た。
「おじいちゃん、それ私のリップクリーム!」

机の上にはいつも使っている糊が置いてあった。
私はてっきりキク(妻)があたらしい糊を買って来てくれたのかと思っていた。
次の日、キクは私の財布から1000円札を抜き取り、孫に新しいリップクリームを買ってあげた。
その日、私は禁煙した。
反省。