参考文献・関連文献ほか
   
ジャン・ハロルド・ブルンヴァン、1988年、『消えるヒッチハイカー‐都市の想像力のアメリカ』、大月隆寛+菅谷裕子+重信幸彦訳、新宿書房
ジャン・ハロルド・ブルンヴァン、1990年、『チョーキング・ドーベルマン‐アメリカの「新しい」都市伝説』、行方均訳、新宿書房
ジャン・ハロルド・ブルンヴァン、1992年、『 くそっ!なんてこった』、 行方均訳、  新宿書房
ジャン・ハロルド・ブルンヴァン、1997年、『赤ちゃん列車が行く』、 行方均訳、新宿書房
 都市伝説研究のパイオニア、ブルンヴァン著のアメリカの都市伝説を扱ったシリーズ。いずれも基本的には日本の都市伝説は出てきませんが、どこかで聞いたような話も多く出ているので、興味のある人は是非ご一読を。

池田香代子、大島広志、高津美保子、常光徹、渡辺節子〔編〕、1994年、『ピアスの白い糸 日本の現代伝説』、白水社
近藤雅樹、池田香代子、高津美保子、常光徹、三原幸久、渡辺節子〔編〕、1995年、『魔女の伝言板 日本の現代伝説』、白水社
池田香代子、大島広志、高津美保子、常光徹、渡辺節子〔編〕、1996年、『走るおばあさん 日本の現代伝説』、白水社
岩倉千春、大島広志、高津美保子、常光徹、渡辺節子〔編〕、1999年、『幸福のEメール 日本の現代伝説』、白水社
 日本の都市伝説・俗信・世間話をいろいろな分野からかなりたくさん集め、その背景なども分析しています。よく聞く話が広まった背景・意味などを知りたい場合には重宝すると思います。

野村純一、1995年、『日本の世間話』、東京選書
 古いものから新しいものまで、「世間話」の問題を扱っています。純粋な都市伝説を主題とした本に比べて、紹介されている事例のバリエーションはかなり多くなっています。「口裂け女」に関してはかなりの情報量があります。

木原浩勝、市谷ハジメ、岡島正晃、2001年、『都市の穴』、双葉社
 あまり堅い話はなく、純粋に読み物として面白いです。ミミズバーガーの真偽など、どちらかというと気になる噂の検証的な部分が多いので、噂の真偽を確かめたい方はどうぞ。

宇佐和通、2002年、『あなたの隣の「怖い噂」』、学習研究社
宇佐和通、2004年、『続・あなたの隣の「怖い噂」』、学習研究社
 研究書ではなく、どちらかと言うと読み物寄りです。都市伝説を中心にそれに付随する雑学的な内容で構成されています。良くも悪くも『濃さ』は無いので、人によって好みが分かれるかもしれません。

『デビルサマナー ソウルハッカーズ 悪魔全書 第二集』(1997年)※セガサターン用ソフト
 主に怪異・妖怪系の参考資料となります。ゲーム本編『ソウルハッカーズ』に登場する悪魔の、ゲーム登場時データと神話でのプロフィールが収録されたデータベースです。都市伝説関連悪魔では、ターボばあちゃん、赤マント、ムラサキカガミ、カシマレイコ、首なしライダー、かみおとこなどのデータが収められています。

坂木俊公、2003年、『死体洗いのアルバイト-病院の怪しい噂と伝説』、イーストプレス
 Webサイト「医学都市伝説」の主宰氏の著書。けれんみを押さえた内容ですので、オカルト趣味に対する抵抗感のある人にもお奨めです。三部構成になっており、医師の目から噂・都市伝説を批判するPart2が白眉です。

松山ひろし、2003年、『3本足のリカちゃん人形-真夜中の都市伝説』、イーストプレス
松山ひろし、2004年、『壁女-真夜中の都市伝説』、イーストプレス
 Webサイト「現代奇談」の管理人・松山ひろし氏の著書。サイト内で紹介されていた内容に加筆修正が加わっている他、この本でしかお目にかかれない話もあります。現代奇談ファン必携の書です。

アエラ都市伝説探偵団〔編〕、2005年、『都市伝説探偵団』、朝日新聞社
 AERA 誌上で連載されていた同名企画の単行本。噂の真偽追求が主眼で、ラインナップされた噂の中には疑似科学やジンクスのような一発物も多いため、好き嫌いが分かれるところかも。


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エドガール・モラン、1980年、『オルレアンの噂:女性誘拐の噂とその神話作用』、杉山光信訳、みすず書房
 「日本だるま」の元になったであろう、フランス・オルレアンのブティックで行方不明になる女性の噂を分析した本。噂に対するアプローチは社会学的ですが、かなり徹底的に分析をしているので、噂・流言の広がる背景などが良くわかります。

伊藤陽一、小川浩一、榊博文 、1974年、『デマの研究−愛知県豊川信用金庫取り付け騒ぎの現地調査』、綜合ジャーナリズム研究No.69(70-80)・同No.70(100-111)
 雑誌です。若干入手しづらい本ですが、豊川信金取り付け騒ぎに関する調査の最高峰なのではないでしょうか。

山岸秀 、2002年、『関東大震災と朝鮮人虐殺 80年後の徹底検証』、早稲田出版
 その性格上、どうしてもイデオロギーやナショナリズムの問題に発展しがちな関東大震災と朝鮮人虐殺の問題を冷静に眺めています。ただし、主眼は噂研究ではありません。

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井上章一、1998年、『人形の誘惑 招き猫からカーネル・サンダースまで』、三省堂
井上章一、2002年、『パンツが見える。-羞恥心の現代史』、朝日新聞社
一柳廣孝、1994年、『〈こっくりさん〉と〈千里眼〉 日本近代と心霊学』、講談社
一柳廣孝編著、2005年、『「学校の怪談」はささやく』、青弓社
川上善郎・佐藤達哉・松田美佐、1997年、『うわさが走る 流言、デマ、ゴシップ、都市伝説はなぜ広まるのか』、日本実業出版社
国立歴史民俗博物館編、2002年、『異界談義』、角川書店
ここヘンメール監視委員会編、2000年、『ここがヘンだよ迷惑(チェーン)メール』、株式会社ワニブックス
近藤雅樹、1997年、『霊感少女論』、河出書房新社
高田秀二、1968年、『物語特ダネ百年史』、実業之日本社
高橋紳吾、1993年、『きつねつきの科学 そのとき何が起こっている?』、講談社
常光徹、1993年、『学校の怪談―口承文芸の展開と諸相』、ミネルヴァ書房
常光徹、2001年、『霊柩車をみたら親指を隠すおまじない』、物語の風俗(66-77)、現代風俗研究会編、河出書房新社
中村希明、1993年、『霊感・霊能の心理学』、朝日新聞社
中村希明、1994年、『怪談の心理学―学校に生まれる怖い話』、講談社現代新書
内藤一郎、1994年、『真説日本航空機事故簿』、亜紀書房
NEWS WORK取材チーム編、1995年、『流言兵庫 阪神大震災で乱れ飛んだ噂の検証』、碩文社
早川洋行、2002年、『流言の社会学 形式社会学からの接近』、青弓社
廣井脩、2001年、『流言とデマの社会学』、文藝春秋
三隅譲二、1991年、「都市伝説:流言としての理論的一考察」、佐藤達哉編『[現代のエスプリ]別冊 流言、うわさ、そして情報―うわさ研究の集大成』、至文堂、pp229-241
与那原恵、1997年、『物語の海、揺れる島』、小学館
山本節、1989年、「『消えた新妻』の諸相―パリの噂から」、佐藤達哉編『[現代のエスプリ]別冊 流言、うわさ、そして情報―噂研究の集大成』、至文堂、pp.57-63
 個々の噂に紐づく文献資料、民間伝承および噂・流言一般に関する研究書です。