調停条項の基本
1 効力条項
(1)
確認条項
(2)
給付条項
(3)
給付付加条項
(4)
形成条項
(5)
総括条項
(6)
関連事件処理条項
2 道義条項
1 効力条項
(1) 確認条項
(▲)
ア 金銭の支払義務の確認
相手方は,申立人に対し,本件借受金債務として○○円の支払義務があることを認める。
イ 所有権の確認
相手方は,申立人に対し,別紙物件目録記載の建物について,申立人が所有権を有することを確認する。
ウ 債務不存在の確認
相手方は,申立人に対し,本件金銭消費貸借契約に基づく申立人の債務が存在しないことを確認する。
(2) 給付条項
(▲)
ア 金銭の支払
相手方は,申立人に対し,前項の○○円を,令和○年○月○日限り,○○銀行○○支店の申立人名義の普通預金口座(口座番号○○○○)に振り込む方法により支払う。振込手数料は相手方の負担とする。
イ 物の引渡し
相手方は,申立人に対し,令和○年○月○日限り,別紙物件目録記載の建物を明け渡す。
ウ 作為
相手方は,申立人に対し,令和○年○月○日限り,前項の各工事箇所の瑕疵について別紙工事仕様書のとおりの補修工事をする。
エ 不作為
相手方は,申立人に対し,令和○年○月○日以降,毎日午後○時から翌日午前○時までの間は,○○においてピアノを使用しない。
オ 登記手続
相手方は,申立人に対し,別紙物件目録記載の土地について,令和○年○月○日限り,令和○年○月○日売買を原因とする所有権移転登記手続をする。
(3) 給付付加条項
(▲)
ア 過怠約款
相手方が前項の分割金の支払を怠り,その額が○○円に達したときは,当然に期限の利益を失い,相手方は,申立人に対し,残額を直ちに支払う。
イ 失権約款
相手方が前項の賃料の支払いを怠り,その額が○回分以上に達したときは,何らの催告を要せず本件賃貸借契約は当然解除となり,相手方は,申立人に対し,直ちに本件建物を明け渡す。
ウ 先給付
申立人が相手方に対し○○円を支払ったときは,相手方は,申立人に対し,本件建物を明け渡す。
エ 引換給付
相手方は,申立人に対し,申立人から○○円の支払いを受けるのと引換えに,本件建物を明け渡す。
申立人は,相手方に対し,相手方から前項の明渡しを受けるのと引換えに,前項の金員を支払う。
(4) 形成条項
(▲)
ア 権利発生条項(売買の合意)
申立人は,相手方に対し,別紙物件目録記載の建物を代金○○円で売り渡し,相手方はこれを買い受ける。
イ 権利発生条項(保証の合意)
参加人(利害関係人)は,申立人に対し,相手方の前項の債務について連帯保証する。
ウ 権利変更条項(賃料の改定)
申立人と相手方とは,本件建物の賃料を,令和○年○月○日以降,1か月○○円に改定する。
エ 権利消滅条項(合意解約)
申立人と相手方は,本件建物についての本件賃貸借契約を,本日合意解除する。
(5) 総括条項
(▲)
ア その余の請求放棄条項
申立人は,その余の請求を放棄する。
イ 清算条項
申立人と相手方は,本件に関し,本調停条項に定めるもののほか,何らの債権債務のないことを相互に確認する。
ウ 調停費用の負担条項
調停費用は各自の負担とする。
(6) 関連事件処理条項
(▲)
ア 事件の取下げ
申立人が第○項の金員を遅滞なく支払ったときは,相手方は,○○地方裁判所令和○年(ケ)第○号不動産競売申立事件を取り下げる。
イ 担保の取消
相手方は,申立人に対し,申立人が本調停事件に付随する不動産競売手続停止申立事件について供託した担保(○○地方法務局令和○年度金第○号)の取消しに同意し,申立人と相手方は,その取消決定に対し抗告しない。
2 道義条項
(▲)
(1) 隣人との円満関係
申立人と相手方とは,今後,隣人として円満に生活できるように互いに努力する。
(2) 名誉,信用棄損行為等の避止
相手方は,申立人に対し,申立人の名誉,信用を毀損し,又は業務の妨害になるような一切の言動及び行動をしないことを確約する。