No.62「破傷風の注射(トキソイド)」
外来に手のけがをした患者さんが来られました。動物を扱う仕事のようでよくけがをされるようです。
「5年前にもけがしてこれていますね。破傷風の注射はしましたか?」
「はい。やりました。」
「ちゃんと3回やりました?」
「いえ。1回だけですけど。」
「え! 1回しかやってないんですか?3回やるように紙もらいませんでした?」
「さあ。どうだったかな。」
「1回やるだけでは免疫がつかないんですよ。今度はしっかり3回やってくださいね。」
以前にも紹介しましたが、けがをして一番恐ろしいのは破傷風にかかることです。
破傷風菌は千円札の顔になった北里柴三郎先生が研究してその治療法を確立しました。
破傷風菌の出す毒素(トキシン)は激しい痙攣を起こしますが、抗体(トキソイド)をあらかじめ注射することで発病を予防できます。
子供の時に定期接種で受けますが、十年も経つと効果がなくなるので大人も追加摂取が必要です。子供の頃に3回摂取していれば1回の注射でよいのですが、接種していないと初めから3回接種する必要があります。
日常生活でも破傷風は危険な病気ですが、特に戦闘で負傷することが多い軍隊では昔は大勢亡くなっていて、第一次世界大戦ではアメリカ軍の破傷風による死者は2000人だったそうです。そのため第二次世界大戦では全ての兵士に破傷風の注射をして死者を2人に減らすことができたとのこと。自衛隊でも十年に1回計画的に破傷風の注射を行っていつどこでも任務が遂行できるように準備しています。
心から平和であって欲しいと思いますが現在の国際情勢を見ていると楽観はできません。
ウクライナの戦争は終わりが見えず、イスラエルは中東全域に戦火を拡げとしています。軍隊だけでなく民間人も多数が犠牲になっているのは恐ろしいことです。日本の周りでも、中国、北朝鮮、ロシアとの緊張関係があります。そんな中で自衛隊に入隊する人が減っているとのこと。今まさに自分たちの平和のために自衛隊が必要とされています。若い人たち、頑張って欲しい。
「5年前にもけがしてこれていますね。破傷風の注射はしましたか?」
「はい。やりました。」
「ちゃんと3回やりました?」
「いえ。1回だけですけど。」
「え! 1回しかやってないんですか?3回やるように紙もらいませんでした?」
「さあ。どうだったかな。」
「1回やるだけでは免疫がつかないんですよ。今度はしっかり3回やってくださいね。」
以前にも紹介しましたが、けがをして一番恐ろしいのは破傷風にかかることです。
破傷風菌は千円札の顔になった北里柴三郎先生が研究してその治療法を確立しました。
破傷風菌の出す毒素(トキシン)は激しい痙攣を起こしますが、抗体(トキソイド)をあらかじめ注射することで発病を予防できます。
子供の時に定期接種で受けますが、十年も経つと効果がなくなるので大人も追加摂取が必要です。子供の頃に3回摂取していれば1回の注射でよいのですが、接種していないと初めから3回接種する必要があります。
日常生活でも破傷風は危険な病気ですが、特に戦闘で負傷することが多い軍隊では昔は大勢亡くなっていて、第一次世界大戦ではアメリカ軍の破傷風による死者は2000人だったそうです。そのため第二次世界大戦では全ての兵士に破傷風の注射をして死者を2人に減らすことができたとのこと。自衛隊でも十年に1回計画的に破傷風の注射を行っていつどこでも任務が遂行できるように準備しています。
心から平和であって欲しいと思いますが現在の国際情勢を見ていると楽観はできません。
ウクライナの戦争は終わりが見えず、イスラエルは中東全域に戦火を拡げとしています。軍隊だけでなく民間人も多数が犠牲になっているのは恐ろしいことです。日本の周りでも、中国、北朝鮮、ロシアとの緊張関係があります。そんな中で自衛隊に入隊する人が減っているとのこと。今まさに自分たちの平和のために自衛隊が必要とされています。若い人たち、頑張って欲しい。