つい最近知ったのですが、がんぼう岩カレンダーと言うものがあるのだそうです。「あるのだそうです」などと言っておきながら、ここで紹介するくらいですから、その実在についてはハッキリしない部分があります。私がこのカレンダーの噂の存在を知ったのは、株式会社コアマガジン発行の雑誌「2ちゃんねるぷらす」においてでした。オカ板本体ではなく2ちゃんねるぷらすで初見と言うあたりには、我ながらそこはかとない頓珍漢さを感じますが、「 がんぼう岩カレンダー・・・・・・ 」のスレッドは、2ちゃんねるの過去ログ倉庫に見つけることが出来ました。スレのまとめではありませんが、がんぼう岩スレを立てた1さんの書き込みをコピペしておきます。1さんの書き込みがすでに他サイトからのコピペだったようなので、孫引きとなります。感触としてはネットのみに限定された噂ではなさそうですので、一応ここではネットロア考とは別物として扱うことにします。なお、がんぼう岩スレッドでは、問題のカレンダー画像のアップが一つの大目標となっていたようですが、当コンテンツのスタンスは、それとはまた違うものであることを最初にお断りしておきます。「泰山鳴動してネズミ一匹」、あるいは「幽霊の正体見たり枯れ尾花」的な展開のほうが都市伝説的においしいものであることは言わずもがなで、純粋に現存カレンダーの発見を希求している方にしてみれば不埒千万で邪な関心を抱きながらこの話題を取り上げる形になりますが、ご了承ください。
- 1 名前: あなたのうしろに名無しさんが・・・投稿日: 02/06/25 01:10
- 北海道遠軽町がんぼう岩のカレンダーについて
あのカレンダーは今から20年程前のお話で、某信用金庫が実際に各家庭に配布していました。
ほんで、慌ててその事に気づき回収しようとしましたが、もう後の祭りでニッチもサッチもいかない状態でした。
そりゃ各家庭に配った日にゃあ回収なんて不可能ザンスよ。
カレンダーの写真の内容ですが、昼間の撮影にも関わらず、夕焼けというか血に染まったように真っ赤っか〜(現像の失敗か不明)でした。
そして、人の顔や人骨の形をしたものが壁面に30数体確認される、まさに写っちゃ嫌なモノのカーニバル状態でした。
だそうです。誰か知りませんか?
画像を超見たいです。情報募集中
まず、基本的な情報の整理から。北海道紋別郡遠軽(えんがる)町は、網走支庁に属する町です。と言われても、私自身まったくどういう場所なのかイメージがわかなかったので、地図へのリンクを貼っておきます。どのあたりか、一般的になじみのありそうな言葉で表現すると、北海道の東部、北海道最大(全国では第3位)の大きさを誇る湖として、また汽水湖として知られるサロマ湖近くの町ということになるのでしょうか。人口は2004年3月の段階で2万人弱。どうやら転入者より転出者の方が多いという長期低落傾向が続いているようで、小さな町なのかもしれません。遠軽とは、見晴らしのいい場所を意味する「インガルシ」と言うアイヌの言葉に由来した地名のようです。
がんぼう岩は、漢字で書くと「瞰望岩」となり、これも上述のインガルシにちなんだ名前とのこと。地元信金(上記スレッドの内容を見る限り、遠軽信用金庫と考えてよさそうです)が顧客配布用カレンダーの写真に使っていることからもわかるように、地元の名所となっているようです。実際の景観については、リンク先の写真を参照してください。写真を見ると、切り立った岩場である事が一目瞭然です。そういう場所ですので、案の定と言うべきか自殺者の話題にも事欠かないらしく、当地を知るオカルトマニアの間では「(カレンダーの存在如何を問うまでもなく)心霊スポットである」との認識が一般的なのだそうです。
カレンダーそのものに関して。当初私が掴んでいた情報は「強烈な心霊写真を使った粗品カレンダーが配られると言う出来事があったらしい」という程度のものでした。そのため、営利目的の企業であるところの信用金庫が、顧客に対するイメージアップ活動の一環として無料配布するであろうカレンダーに、「写っちゃ嫌なモノのカーニバル状態」に成り果てた写真を使うだろうかと不審に思っていたのですが、がんぼう岩スレに寄せられた当時を知る地元民(らしい人物)たちの情報によると、さすがに信金側でも不都合があると判断したのか、一度配布したカレンダーを後に回収する事態になったと伝えられています。反面、同スレの367さんが信金側に直接電話で問い合わせたところ、「がんぼう岩のカレンダーを作ったことはあるが、回収騒ぎに発展したことはない」という旨の微妙な答えが返って来たとのこと。
がんぼう岩スレの内容を追っていくと、「カレンダーは確かにあった」、そして「回収される結果になった」という発言がかなり多く見られます。これだけの数カレンダーの実在を肯定するかのような証言があると、単純な思い違い・記憶違いによる情報とは考えにくいのですが、一方で「同窓会で語られる昔話」のような話題のローカルさに比して、その関係者証言の数が多過ぎるようにも感じられ、出現頻度も高いようなのは少々引っかかります。遠軽町周辺市町村の人口が10万人ほど、網走支庁管内全体でも70万人強。当時このスレが規模の小さな「祭り」状態に突入していた為に遠軽にゆかりの人が集まったと考えれば、そう考えられなくもない程度の違和感なのですが…。ごく日常的に「釣り」や「騙り」が行われている2ちゃんねるであるだけに、自分の記憶に基づいて証言している比較的少数の人と善意の第三者がこのスレを進行させている所に、いくらかの狂言回しが紛れ込んでいると言ったあたりが実際のところなのかもしれません。ただ、冒頭でも少し触れたとおり、がんぼう岩カレンダーの噂それ自体は2ちゃんねるが初出のものではなく、オカ板にスレが立った時期には他の場所でもよく見られた話題であっただけに、この噂の何から何までもが完全な捏造であるとは考えにくいのも事実です。ちなみに蛇足ながら、がんぼう岩スレ内において早くも、しばしば「都市伝説なのでは?」というレスが付いていたことも付記しておきます。
半年ほどかけて1000に達したがんぼう岩スレですが、後期は目立った進展がなくなったこともあって、当初この話題に興味津々だったスレ住人でさえも食傷気味になってしまったらしく、結局次スレは立てられなかったようです。そして「未解決案件」として、今回の冒頭で触れた2ちゃんねるぷらすの記事にまとめられることになったのでしょう。しかし、個人的にはこのままフェードアウトさせていくには少々惜しい噂話のように思います。天下の2ちゃんねるの情報集積能力をもってしても目立った収穫が上げられなかった話題だけに、当サイトで少しばかり話題にするのはまさしく「蟷螂の斧」に過ぎない試みであると思いますが、今後とも細々と且つ生温かくこの話題の展開を見守っていきたいと思います。何らかの新発見があれば、2ちゃんねるぷらすに再掲されるなり、オカ板にスレが立ったりの動きもあるでしょう。最終的には他力本願的に接していくという恐ろしく後ろ向きな結論に達してしまいましたが、何かしら情報をお持ちの方は、前掲二箇所に投稿するのが生産的なのではないかと思います。もしそれでも余力があった場合は、おこぼれ情報を当サイトにもいただけたら幸いです。
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