人体・医療
白い糸 体内に生き物が入る話 コーラ 臓器売買
日焼けサロンで 離れられない二人 ロウソク病 死体洗い
骨折 人間モルモット 切断された首 エイズの世界へようこそ
きらびやかな死 セックスの神秘 催眠 ブラックジョーク
新種発見? やりすぎ 男女産み分け しゃっくりを千回
伝染 ヘソのゴマ取り 幼児性転換 破裂


 白い糸

1、
 ある人がピアスをつけるために耳たぶに穴をあけることにした。しかし、自分で穴をあけるのは、少し怖かったので、友達にあけてもらうことにした。結局、作業自体は思っていたよりも簡単に終わった。
無事に穴をあけ終わった後、その友達が、相手の耳たぶに白い糸くずのようなものがついているのに気付いて、何気なくそれを取ったのだが、そのとき、耳にピアスの穴をあけた人はいぶかしげにこう言った。
「どうして電気を消したの?」
実は耳たぶについているように見えた白い糸の正体は、視覚をつかさどる神経で、その神経が切れてしまったので、その人は失明してしまったのである。

2、
 「あなたはピアスをしているの?」と突然声をかけてくる女がいた。怪訝に思いながら「ハイ」というとその人は突然耳にかじりついてきた。その人は、ピアスが原因で失明した人で、失明しなかった人を逆恨みしてか耳にかじりつくのだという。

 失明のほかに音が聞こえなくなったり、半身が不自由になったり、口が聞けなくなったりするパターンもあるようだが、実際には耳たぶに視覚に関係するような重要な神経は通っておらず、ピアスの穴をあけたとしてもそのような神経が飛び出すことはないし、失明することもありえない。

 2のパターンは口裂け女の話に通じるものがあるといえるが、それほど広まっている話ではないらしい。主に渋谷を中心に広まった噂話で、「耳かじり女」などと呼ばれる怪人である。
 





 体内に生き物が入る話

1、
 ある日、男の子が二人ハイキングに出かけた。水筒には水がたっぷり入っていたが、彼らは間もなくその水を飲み尽くしてしまい、それでものどが渇いていたので、小川を探し始めた。ようやく小川を見つけると、男の子の1人が、かがみ込んでそこの水を飲み始めた。しかし、その子は、飲んだとたんに何か固いものを飲み込んだ、と叫びながら飛び上がった。見ると、そこは一面蛇の卵だらけだった。もっとも彼らはそのことをあまり気にもとめなかった。
一年ほどが経った。固いものを飲み込んだ方の男の子は食欲がすごく増したが、いつも弱々しかった。心配した母親は、男の子を医者に連れて行った。医者は男の子を診て胃の中のものを吸い出すことにした。そして男の子の胃の中から蛇が吸い出された。

2、
 ある男の子が海に遊びに行ったときのことだった。ごつごつした岩場で彼は転んでしまった。岩場にはびっしりとフジツボが張り付いていて、彼はその殻でヒザをかなり深く切ってしまった。出血量はかなり多かったものの、怪我をした箇所がヒザということもあり、結局適当な処置をしただけで済ませてしまった。
ずいぶん経って、怪我をした場所が激しく痛むようになってきた。最初はただ古傷が痛むだけだと思っていたのだが、それにしてはあまりに痛むので医者に行き、ヒザに異物が入り込んでいる疑いがあったので切開してみたところ、そこからすっかり成長したフジツボが出てきた。

■類話(情報提供:りんごまるさん)

私の妹のお友達が海に行って岩場で遊んでいたら、転んでしまったんですが
キズが治ってからも痛いので病院へ行ってみたらフジツボの子供が骨にくっついて
いました。人づてに聞いたと言うのじゃなくて、その子の母親から聞いた話なので
嘘ではないと思います。

※りんごまるさん、情報提供ありがとうございました。

 1はアメリカの都市伝説。

 2は以前に友人から聞いた話。フジツボが付着していた箇所は、一般には「膝の皿」とされることが多いが、「膝の皿」は名前から連想されるような皿に似た形をしているわけではないらしい。その語感から、フジツボが繁殖するのに良さそうな場所だと想像されたのだろう。

 「人間の体液の成分は海水に近いから」云々などと説明されることもあるが、同時に人間の体には侵入してきた異物を排除しようとする防御機構も備わっている。寄生することが前提の生物でなければ、それほど快適に暮らせる環境ではないはずである。

 「ヒザからシジミが…」と言う類話もある。
 





 コーラ

 コーラを飲みすぎると骨が溶ける。

 魚の骨や人間の歯は、コーラに浸すと溶けるという。小学校理科の内容に含まれる話だが、コーラとは炭酸水のことであり、酸性を示す。骨や歯といったカルシウムを主成分とするものはこれに溶かされてしまう。ただし、これを経口摂取したとしてもそれで骨が溶けるなどということはない。酸性の炭酸水も、結局は体内で生成される酸性の液体・胃液と混じり合うわけだから、コーラで骨が溶けるなら、それ以前に胃液で骨が溶ける道理になるだろう。

 清涼飲料水のがぶ飲みによる糖類の過剰摂取が骨に悪影響を示すことから生まれた話なのではないかと指摘されたことがあったが、そのようなものなのかもしれない。もちろん、飲み過ぎが糖分の取り過ぎにつながるのはコーラに限った話では無い。

 以前この項でコーラのイッキのみで死亡した人の話を掲載していたが、これは実際にあった事件のようである。
関連情報はこちら↓
http://members.tripod.co.jp/sabudano/20gou.html
※Bobさん情報提供ありがとうございました。
 





 臓器売買

1、
 街角で立ちんぼをして仕事を探している人たちの一団がトラックに載せられてどこかへ行った。再び戻ってきたとき、彼らの腹には手術後があった。

2、
 ある家族がハワイへ海外旅行に行った。海で遊んでいるとき父親だけは浜辺で寝ていたのだが、一家が戻ってくると父親の姿がなかった。ホテルに帰ってみてもいない。夜が明けるまでに帰ってこなかったら警察に連絡しようかと考えていると夜が明けてしまった。これはただ事ではないと思い、警察に通報しようとした矢先、ホテルの玄関先に父親が倒れているのが発見された。父親の腹部にはどう見てもプロの仕事とは思えない雑なやり方で、いったん裂いた腹を縫いとめたあとがあった。あとで詳しく検査したところ、その人は片方の腎臓を抜き取られていたのだという。

 1は臓器売買の話。その発想の原点には、昔実際に売血が行われていたことがありそうだ。売血の制度そのものは衛生面などの問題から廃止されて久しい。

 2はむしろ臓器泥棒というべき内容。旅行先で行方をくらました人が臓器を抜き取られて発見される話だが、試着室で消えた人が心身に何らかの傷害を受けて発見される話にも通じる部分がある。

 古典怪談に、1と2を折衷したような筋の話がある。ある男が謎めいた人物から割のいい小遣い話を持ちかけられる。樽に詰められた何かの荷物を添え状と共に指定の相手に渡すだけの簡単な仕事だ。実際に男の仕事は至極順調に進んだのだけれど、事が完遂する直前になって手荷物の中身が気になりだし、樽の蓋を開けてしまう。中には怪しくべとつく肉塊のようなものがぎっしり詰まっていたのだが、その正体は皆目見当がつかない。そこで一緒に引き受けた添え状を盗み見ると、荷物が人の肝であること、約束の数に一つ足りなくなってしまったので、運び役の男の肝を用立てて間に合わせる事が書いてあった。

 





 日焼けサロンで

  最近は見かけなくなったが、ほんの少し前まではガングロがはやり、大都市圏の女子高生を中心に多くの人が日焼けサロンに通っていた。だが、ある女性が肌を焼いたあとに体調が悪くなったので、医者に言ったところ「内臓まで焼けている」と言われたそうだ。

 この話はもともとアメリカにあったもので、ジャン・ハロルド・ブルンヴァンもその著書の中で紹介している。すでに80年代の後半頃から存在していたようだ。かつてのガングロブームに便乗する形でこのような話が日本でも知られるようになったのだろう。
 





 離れられない二人

 救急車があるラブホテルに到着した。数分後、中から一組のカップルが抱き合ったまま担架で担がれて出てきた。事に及んでいる最中に、抜けなくなってしまったらしい。


■参考1(情報提供:なつみさん)

この話は犬同士で起こった話ですが、私の友人が犬を2匹飼っています。(オスとメス)ある日その2匹が事を及んでいたので、慌てて大声で「やめなさい!!」と言って、引き裂こうとしたら抜けなくなってしまったそうです。友人は(コレはまさか膣痙攣??!!)と思い動物病院に連れて行ったら、案の定膣痙攣だったそうです。原因は、あの時大声を出したためにメス犬が驚いて膣痙攣を起こしてしまったそうです

※なつみさん、情報提供ありがとうございました。

■参考2(情報提供:ブローカーさん)

な、な、何と交尾中の犬がくっついたまま離れられなくなる事は「有り得る」そうです!!
サンッ ハイッ!(ノ^-^)ノ ̄ w(゚0゚)w オォー w(゚0゚)w オォー w(゚0゚)w オォー

但し膣痙攣という♀側の問題ではなく、♂側の生物学的構造に原因があるとの事。
で、どういう構造上の問題かと申しますと――犬のペニスには骨があり、しかも勃起節というコブがついているので、性交後すぐに抜けない構造になっているそうです。そうやって精子の流出を防ぐとの事。
「クマなど何種類かの動物にも陰茎骨があったと思います」との丁寧なご指摘も。

ただ、その事で動物病院に運び込まれるような事態まで発展するのかどうか――まだ不明確な点も多いのですが・・・

※ブローカーさん、情報提供ありがとうございました。

 俗に言う『膣痙攣』の話。一昔前には「有名人カップルが離れられなくなって何処其処の病院に運ばれた」という一層下世話なパターンで語られることも多かった。医者でも専門外の人の中には信じている人がいるらしく、家庭向け医学書にもっともらしくそうなってしまった場合の対処法が書かれているのを見たこともあるが、実際にそういう症例はそうそう起こるものではないようである。従ってこの種の話の出元をたどっていっても実例にたどりつくことはまずなく、多くは都市伝説の類であることがわかるだけのようだ。

 いわゆる膣痙攣ではなく、また犬の交尾自体がそれほど頻繁に見かけるものではないと思われるため、直ちに膣痙攣伝説と結びつけるのも早計なのだが、交尾後の犬がすぐには離れられないと言う事実は興味深い。なお、ブローカーさんの情報は医学都市伝説のWebmasterさんからの情報を受けたもの。膣痙攣伝説に関して、専門家の目から見た確かな考察がなされているので興味のある方はぜひご一読を。
 





 ロウソク病

■情報提供:ペインキラーさん

「ロウソク病」という病気の噂をご存知でしょうか?
1970年代に流行した噂だそうですが、「病気が進行すると、男性器がロウソクのように溶け落ちてしまう」という内容だったとの事です。
横浜に「ロウソク病」に感染した米軍兵がいるという噂も一部で流れ、週刊誌でも取り上げられていたようですよ。
当時の事に詳しい方、どなたかいらっしゃらないでしょうか?

※ペインキラーさん情報提供ありがとうございました。


■類話

 男性の性器が溶けてしまう『ロウソク病』という病気が噂になっているが、これは韓国軍が意図的に流したデマらしい。海外出兵に際して、軍内部の性風紀の乱れを警戒した上層部が考え出した架空の病気で、現実にはそのような病気はない。
 なぜそのような噂が日本国内に流れているかだが、韓国では未だに反日感情がくすぶっており、その影響で日本から流れてくる性道徳の乱れに関する悪い噂は、却って真実味が増すためである。

 同様の話は少し聞いたことがあり、確か中高生の噂になっている、というような内容だった記憶がある。

 すでにご指摘があったが、実はこのロウソク病の症状は梅毒の症状にも似ている。また、別冊宝島「こわい話の本」によると、この症状は「軟性下疳」とされている。ただし、溶けてしまうのはかなり悪化した場合の話とのこと。さらにこれは簡単に治る病気らしく、第二次大戦以降は発生自体がほとんど無いようである。いずれにせよ、性病や下の病気に対する警戒心・恐怖心が影響しているのだろうか。

 この病気そのものはデマだが、このようなデマが流れる背景には政治的な意図がある、という別バージョンも存在している。この話は80年代の始め頃に広まり始めたものらしい。上の梅毒との絡みがあるので、病気そのものが全くのでたらめであるとは言えないが、『ロウソク病の噂が広まった原因』についての話は、まさしくデマであろう。
 





 死体洗い

1、
 大学病院などの地下には解剖用の死体を保存しておくホルマリンのプールがあるのだが、保存されている死体はあまり清潔な状態とはいえないので、解剖に使用する前にきれいに洗っておく必要がある。この作業はアルバイトの仕事なのだが、これをすると死臭が体に染み付いてしばらく取れなくなるなど、あまり気分のいい仕事ではないこともあり、非常に高額の給料がもらえる。

2、
 病院の地下には解剖用の死体を保存しておくホルマリンのプールがある。それに関連して、そこに入れてある死体が浮かび上がってきたら棒で沈めるというアルバイトがあるらしい。

 高額で割りのいいバイトの話、となるとこの死体洗いの話はかなり多くの人が耳にしたことがあるのではないだろうか。まさに伝説的なバイトといえる。朝鮮戦争の時の、米軍の戦死者のエンバーミングをする仕事から派生した噂と言う見方もあるようだ。

 かなり有名な話だが、事の真偽が良く分かっていない。実際にありそうな話なので、私自身本当のことだと思っていた。後にいわゆる都市伝説だと知り根も葉もない話である可能性を知ったが、その後さらにある雑誌(多分宝島社の)で、『伝説の高額アルバイト・死体洗いは実在した』というような見出しを見たので(記事は実際に見ていない)ますます真相が分からなくなっている。が、実際に解剖を行う人たちにしてみれば、解剖用の死体というのは、医学の貢献のために体を提供した尊敬すべき人の体で、真摯な態度で扱うものとされており、そのような気構えがない者に死体の処理をさせることはないという。またそうした観念的な意味合いのほかにも、感染症など、現実問題としてそれなりに注意を払う必要もあるので、アルバイトに死体の洗浄を任せることはないというのが医療関係者の一般的な見解のようだ。

 本文中に登場する「ホルマリンプール」だが、これの実在もかなり怪しいものである。「死体洗いのバイトはデマだが、ホルマリンプールは実在する」と言う話もあるのだが、ホルマリンは室温でも非常に気化しやすい物質で、プールのように密封もせずにおいてあったのでは、どんどん気化してしまう。さらに気化ホルマリンは有毒な物質で、地下ホルマリンプールなどと言う密室で作業をしたのでは、防護策も無く作業をしたのでは作業をする側の命も危ないようだ。

 この話は大江健三郎の「死者の奢り」(1957年)の影響で一般に広く知られるようになったのではないかと言われている。と言っても、「死者の奢り」と死体洗いの話のどちらが先にあったのかは判然としないのだが、この小説の主人公は、解剖用死体処理のアルバイトをする学生である。不思議と「学校や塾の先生の体験談として聞いた」という前置きで始まることが多いが、ちょっとしたインテリゲンチャが広め屋になっていることに絡めて、現代奇談主宰の松山ひろしさんが興味深い考察をしている。

 なお、フランスの社会学者J・N・カプフェレの著書「うわさ」の中の典型的都市伝説を紹介するくだりに、「小遣い銭を稼ぐために、死体置場に死人を洗いに行くことができる。報酬は死体一つについて250フランだ」という一文がある。前後の文脈からだと、必ずしもフランス国内に流布するうわさだとは断定しにくい面もあるのだが、おそらくはフランスにも同様の話が存在しているのだと思われる。 





 骨折

 世の中には骨折の回復の経過を調べる人がいて、その被験者となるアルバイトがあるという。その報酬は骨折する箇所によって異なっている。しかし、研究者側にしてみるとデータが欲しいときに欲しい箇所を骨折してもらわないと何にもならないので、たまたま骨が折れたから小遣い稼ぎにやってみよう、というわけには行かないようである。したがって、このアルバイトをするときには意図的に骨を折らなければならないのだが、その点は研究者が金属バットを用意してくれていて、きちんとたたき折ってくれるので安心だそうだ。

 以前に友人経由でこの話を知ったときは、売血などの例もあるので本当の話だと思ったのだが、どうやら実在しないバイトのようである。要するに骨折のデータなど全国各地の接骨院や整形外科の病院などにいくらでもあるためである。

 なお、一回骨折のデータを取られることでもらえる報酬は2万〜5万程度(本文中にあるように骨折箇所による)ということになっているようだ。しかし、『骨折手当て』のような諸手当も含めてこの額のようである。諸手当を合わせて1回5万程度になるバイトというのも確かに存在することと、骨折したときの日常生活の不便さを考えれば、実在したとしてもあまり割りのいいバイトではないのかもしれない。
 





 人間モルモット

 製薬会社が新薬を開発する場合に、人体による臨床実験を行う必要があるのだが、そのときに自分の体で新薬を試す「人間モルモット」というアルバイトが存在する。希望者は事前に誓約書を書かされるのだが、かなり長文になるため、読み飛ばされることがほとんどの誓約書の項目の中のひとつに「何があっても訴えません」というものがある。報酬の金額はかなりの額だが、行ったきり帰ってこない人もいるらしい。


■参考1(情報提供:dayさん)

話題にのぼる薬を飲むアルバイトですが、実際にあります。
「投薬ボランティア」という形でチラシが貼ってあります。
その時々により料金やコースは変わりますが、最近の例として一泊二日を2回やるやつで49000円でした。
薬を飲んで採血します。薬を飲んだ直後は2,3分間隔で血を採られます。
腕がヤク中のようになります。
何か体に以上があったらうちの病院で責任を持って看病するという誓約をします。

※dayさん、情報提供ありがとうございました。


■参考2(情報提供:のすふぇらとぅさん)

これについては私が在籍している大学の教務に
検体バイトの募集チラシが年中貼ってありました。
良く見かけたのは"脳内PET測定"と"ポジトロン
CTスキャン"の被検体のバイトです。
(*同じ大学の人間が見たら何処かバレバレですが・・・)
この医療技術についてはネットで検索すればすぐに
引っかかると思います。バイト料は一回2万円くらい。
何故か"脳内PET測定"については「お尻から管を入れる」
という噂が学内で立っておりました。←この真偽は不明。
この手のバイトは実際、珍しくないですが、噂が一人歩き
するのは何処でも同じですね(笑)

※のすふぇらとぅさん、情報提供ありがとうございました。

 骨折、死体洗いと同様によく話題にのぼる高額アルバイトである投薬アルバイトの話。ただし、他二つと決定的に異なるのはどうやら実在のアルバイトであるらしいということ。ただし、正式には上記のようなアルバイトではなく「投薬ボランティア」または「治験ボランティア」などと呼ばれるらしい。

 「投薬ボランティア」の募集場所についての情報は現在のところ二通り
1、全国で9ヶ所の病院。
2、全国9ヶ所の専門会社。こちらの場合、製薬会社からの依頼を専門会社が受け、それをさらに施設が整った病院に流すという仲介のような業態を取っているとのこと。ただし、数は少ないながら、病院から直接募集されることもあるらしい。
 諸説あるようだが、あまり一般的ではない話題であるため、細かい部分の情報がぶれるのではないか。

 怪しげな人体実験のイメージが付きまとう話だが、このときの投薬されるのは安全性に問題のない薬(少なくともその成分はすでに発売された薬と同じ成分)。投薬に限らず、医療の発展のために行われる実験や研究はどうしても”人体実験”を行わざるを得ないものであるのは確かで、怪しげな噂も存在しているようだ。そのミステリアスさが部外者の好奇心を刺激するのだろう。

 誓約の内容として、自分の意思で参加していること、身体に異常があった場合には病院に連絡することの確認などがあるようだ。話の性質上、制約というと何か不穏なものも感じがちだが、被験者の意思はきちんと尊重されるし、問題が発生した場合にも完全に保障してもらえるとのこと。

 報酬は投稿のようにかなり高額。コース内容によって2、3日程度で10万、10日で18万、一週間×3の九十万円などがあるとか。検査中は施設に入るのだが、その生活が禁欲的なのが最大の難点のようだ。一度採用されたら、3ヶ月程度のインターバルを置かないとまた採用されることはないらしい。
 





 切断された首

  飛び込み自殺の現場というのは悲惨なもので、これをやると遺体は激しく損傷してしまうという。ある男性が駅を通り過ぎる電車の前に飛び込んで自殺したのだが、そのときも手足がちぎれ、首が飛ぶ凄惨な状況になった。当然現場に何人もの人がいて、その様子をおっかなびっくり見ていたのだが、突然、胴体を離れてホームに転がっていた首が、かっと目を見開いて言った。
「見世物じゃねぇぞ!」

 これと似た話は日本各地のいろいろな路線のいろいろな駅にある。

 話者の友達の友達がその現場に居合わせて様子を見ていたところ、生首と目が合って、という話であることが多いようだ。生首は大体の場合「見るな」という意味のメッセージを発する。そして、目が合ってしまった目撃者はショック死してしまったり、発狂してしまうという。

 この話に関連する都市伝説として、駅員(車掌)の話がある。内容は、「飛び込み自殺をしてバラバラになった遺体というのは文字通り四散してしまうのだが、首の部分だけはきちんと立っていて、無造作に転がっていることはない」というもの。

 首だけの状態では当然肺から空気を送り出すこともできないし、声帯も失われているだろう。現実には、生首がしゃべるところまでは期待できない。

 生首が果たして多少なりとも生きていられるのかどうかは、この話題との絡み以外でもしばしば話題になる。学者の見解も『脳が意識を保つには一定の血圧が必要で、心臓から切り離された段階で血圧は0になるから、首を断たれた瞬間意識は失われる』とか、『頭部を巡る血が完全に抜け切るまでは生きていられる』とか、未だに統一を見ていないようだ。なお、一つの興味深い実験結果がある。1905年にモンペリエで医師と死刑囚が事前に示し合わせ、死刑囚の首が断たれた後もまだ意識が残っていたら合図を送るという実験が行われた。記録によると、死刑囚の生首は医師の呼びかけに答えて、首が断たれてから30秒弱の間に、明らかな瞬きを2回返したと言う。
 





 エイズの世界へようこそ

1、
 一人の男性があるとき、バーで魅力的な女性を見つけ急速に親密になった。そして二人は一夜を共にしたのだが、楽しい一夜が明け、目を覚ますと相手の女性は姿を消していた。代わりに、バスルームの鏡には、真っ赤な口紅でこう書かれていた。
「エイズの世界へようこそ!」

2、
 ある女性が旅先で、一人の男性と出会った。この男性は優しく知的な物腰をしており、ルックスも悪くない上に、経済力もあった。まさに絵に描いたような理想の男性で、彼女はすっかり彼に一目ぼれをしてしまった。そして二人は、一晩中愛し合った。
 やがて、女性が帰途に着く時がやって来た。男性は女性になにやら小さな箱を手渡し、「飛行機の中で開けて欲しい」と言った。
 彼女は男性から言われたとおりに飛行機の中で心躍らせながらこのプレゼントをあけた。
「エイズの世界へようこそ」
 中にはそう書かれたメッセージと、棺桶の形をしたブローチが入っていた。



■類話1(情報提供:ペインキラーさん)

ある日本人の大学生のA君が外国に留学する事になった。
苦学生であるA君は特別なコネなども無かったという。
そこで彼は、現地で仲良くなった外国人の同級生のボブ(仮名)と安アパートで暮らす事にした。
ボブは人柄も良く、アルバイトを紹介してくれたり困った時にはお金を貸してくれる事もあった。
なんていい人なんだろう、と思いながら数ヶ月が経つ。
そしてある夜、彼ら二人はアパートの部屋で酒を酌み交わしながらこんな話をしていた。
ボブ「なぁA君、日本のクラスメイトの女の子はキレイだったかい?」
A君「そうだね。でもこっちの女の子もキレイだし可愛いよ」
ボブ「そうかい。君もだいぶこの国に慣れてきたみたいだね。でももっとキレイな子がクラスにいるんだ。知りたいかい?」
A君「えっ、教えてくれよ」
ボブ「それは・・・君さ」
A君のぎょっとした顔でボブの顔を見る。彼の目は薄暗い灯りの中でらんらんと輝いていた。彼は同性愛者だったのだ。
逃げようとした瞬間、スポーツマンのボブの腕力でA君は一瞬でねじふせられてしまった。
A君は泣き出しそうになりながら叫んだ。
「待ってくれ!ボブ、僕は実はエイズなんだ」
もちろん口からでまかせだ。それを聞いたボブは少しだけ間を置いて言った。
「僕だってそうさ」

※ペインキラーさん、情報提供ありがとうございました。


■類話2(情報提供:みみさん)

私が知っているエイズの話をします。アメリカであるカップルが見たい映画に何とか間に合って、映画館に駆け込みました。もう上映が始まっており、開いている席をみつけ、そこに腰をおろしたとき、彼女のほうが何かちくっとした痛みを感じたが気のせいだと思い、映画にみいった。やがて、映画が終わり、観客が席を立ち始め、映画館にライトが戻ったとき、何気なく、立ち上がった彼女の座っていた席を見た彼氏は白い紙切れが貼り付けてあるのを発見する。その紙には”エイズの世界へようこそ”とかかれ、よくみるとその横に血がついた注射針が突き出ていた。

※みみさん、情報提供ありがとうございました。


■類話3(情報提供:無銘さん)

”麻薬常習者は注射針を公衆電話のつり銭返却口に隠す。
彼らの中にはエイズに感染している者も少なくないため、その針は汚染されている可能性が高い。だから中をよく確認せずに手を突っ込むとエイズに感染する”という話を聞いたことがあります。
これもアメリカの話だったかな。

※無銘さん、情報提供ありがとうございました。


 エイズと言う死病が世の中に認知されるようになった時、そしてこの病気がセックスによって伝染することがわかった時、この病気の噂はかなりの衝撃を伴って広まっていった。この話はその頃に広まったものだと言われているものである。今になってみればエイズと言う未知の病気に対する恐怖ばかりが先走って成立した話のようでもあるし、半ば古典的な話となった感がある。昨今のエイズ医療の進歩や研究の成果は、この話が、あくまで話に過ぎない可能性を示唆しているようでもある。

 エイズという病気の性質上、上にあげたように男性バージョンと女性バージョンが存在している。もっとも、この話が成立する背景はそれぞれ微妙に異なっており、1の話は侵略する性である男性に対する女性の復讐談、2の話は遊んでいる女性に対する戒め的な意味を含んだ教訓話という解釈がされることもある。

 1のタイプの話が女性の復讐談であるとするならば、類話は、従来女性の置かれてきた立場を、そのまま男性に当てはめた、非常に皮肉なメッセージのこめられた話のようにも見える。

 それ以外では、メッセージの伝え方に性差が表れているが、このあたりは個々の話によっても微妙に異なっている。押しなべて女性が主役の話の方に色々なパターンが見られるようだが、棺桶型のブローチと言うのは、類話に登場する数多くのメッセージ伝達アイテムの中でもかなり衝撃的なものであろう。
 





 きらびやかな死

 人間は、体中に金粉を塗りつけると、皮膚呼吸ができなくなり死んでしまう。

 映画『007』シリーズの中に、女性が体中を金粉で覆われて殺されるシーンがあったために有名になったらしい話。もちろん、皮膚呼吸を阻害するものは金粉でなくても良く、ペンキ、コールタールなどを全身に塗りつけたために死亡、という話もある。

 ところが皮膚呼吸とは、専ら両生類などが行なっているものらしい。人間でも、全く皮膚呼吸をしないわけではないが、全呼吸量から見れば微々たるものである。もし、人間も皮膚呼吸ができなくると死ぬというのであれば、風邪等で肺活量が落ちただけでも命取りとなるし、長時間水につかっているだけでも危ないということになる。要するに、皮膚呼吸とは生命維持の手段としては無視しても構わない程度のものなのだが、美容の観点から見ると揺るがせにはできないものらしく、かなり重要視されている様子。そのことも話に妙な説得力を与え、真偽を分かりにくくしているのであろう。

 体に塗られるものがペンキやコールタールとなると事情は変わってくる。これらは人体にとって有害な物質を含んでいることがあり、皮膚呼吸云々ではなく、その有害物質のために死亡する可能性は否定できない。そうした死亡例が皮膚呼吸の阻害による死亡と誤解され、生まれた話なのだろうか。
 





 セックスの神秘

1、頭の禿げている男性は精力が強い。

2、太った男性は、一回の射精量が多い。

3、目袋の膨らんだ女性は、経験豊富。

 1の話について。男性の頭髪が薄くなるかどうかはホルモンバランスに影響されるものであり、頭がはげるのは男性ホルモンの働きが活発な証拠。それがすなわちセックスの強さにつながる、という論法である。一見科学的根拠がありそうだが、頭髪とセックスは関係ないようだ。

 2は知人から聞いた話。何度か聞いたことのある話だが、この話者は自分の経験則からそう語った。

 3の話は、最近あまり意味をなさなくなってきた「処女を見分ける法」の流れをくむ物だろうか。この話も、根拠は結局ホルモン云々の話になるのだが、やはり俗信に過ぎないであろう。確かに目袋のぷくっとした女性は、心なしか蠱惑的に見えるような気もするが。
 





 催眠

■情報提供:無銘さん

よく「酒に目薬を混ぜて相手(まあ主に女の子ですが)を眠らせる」と言う話を聞きますが、実際には効果ないそうです。ていうか、それで眠らせようってなら、二度と目が覚めないぐらい思いっきりやらないと駄目なんだとか。
あと、ハンカチにクロロフォルムをしみこませて、それを嗅がせて眠らせると言うのもうそだそうです。中学の時の担任が言っていました。犬に試したが、足元がふらつくようになっただけで眠らせることは出来なかったということです。

※無銘さん、情報提供ありがとうございました。

 目薬にはかつて麻酔作用のある神経毒の一種が含まれていた。現在市販されている目薬にそのような成分は含まれていないが、「酒に目薬を混ぜて・・・・・・」と言う話はそのときの名残のようだ。ちなみにアルコール類のほか、コーヒーに混ぜると言う話もあるらしい。

 クロロフォルムをしみこませた布をかがせるのは、ドラマ、映画、マンガ等々フィクションの世界では相手を眠らために頻繁に使われる手段であり、いとも簡単に相手を眠らせてしまう。しかし実際には、このような劇的な催眠効果があるわけではない。
 





 ブラックジョーク

 とある大学の医学部での話。その日は解剖実習が行われていた。解剖と言ってもカエルの解剖とはわけが違う。その日解剖されていたのは、献体された人間の遺体であり、その実習に参加している学生たちにとっても、人体解剖は初めての経験だった。
 さすがに皆緊張していて、室内に重苦しい空気が立ち込めていた。それを見かねたクラスでもムードメーカー的存在の学生が、切り取られた遺体の耳をおもむろに手に取って壁の方に向かって歩いていった。そして……。
「壁に耳あり!」
 この学生は後日、退学処分となった。

 医学部系都市伝説の中では、死体洗いのアルバイトと並んで古典かもしれない。この種の話は医学部を持つ決して少なくない大学と、その近くにある大学の学生をも巻き込んで流布している伝説のようだ。学生の一発ギャグにはさまざまなバリエーションがある。
・頭の内側に手を突っ込みんで目玉を押し出し「目が飛び出る」
・同じく頭の内側から眼球をくりぬいたあとの穴を通してライターを灯し「目から火」
・切り取った鼻を両手に持って「両手に花」
・食道側から手を突っ込んで「のどから手が出る」
など。体の一部を使った格言・ことわざはおよそ全てネタにされるようである。押しなべてくだらないネタが多いのは、医者の卵というある意味で特別な存在対する揶揄めいたメッセージなのだろうか。最近では相次ぐ医療事故など、医療不信について語る文脈でも好んで引き合いに出されそうな伝説だが。

 以前、医学部の友人にこの話について聞いたところ、「医学部の学生なら一度くらいは耳にしたネタなのではないか」との返答だった。「初めての人体解剖が重苦しい雰囲気である」と言うところまではほぼ現実に即していると言っても差し支えがないようだが、実際にそのようなギャグを飛ばす者がいたら、よほどの大馬鹿者かよほどの大物だろうとのこと。退学処分はともかく、厳重注意と何らかのペナルティは免れそうにないようだ。
 





 新種発見?

 ある大学の医学系の学部で、口内の組織を顕微鏡を使って観察する授業があった。授業を受けた学生は幾人かのチームを作り、めいめいの口の粘膜を採取して観察していた。
 ある学生がパートナーになった女子学生の組織を観察していたところ、何か見慣れない細菌のようなものが見つかった。「新種発見か」と幾分か興奮しながら担当教官にそのことを伝えると、教官はくだんの「細菌」を検め、そしてこう断じた。
「これは新種の細菌ではなく、精子だよ。」

 これも医学部系都市伝説。もともとはオーラルセックスがセンセーショナルだった時代に生まれた話のようだ。

 「セックスにまつわる意識調査」なるものは、週刊誌的下世話さをにおわせる物が多く、信頼するに足るような調査結果はなかなか得られないものなのかもしれないが、そのあたりを差し引いても、現在ではオーラルセックスがかつてほど衝撃的なものではなくなっているように思う。単なる下ネタのレベルになりつつある伝説なのかもしれない。
 





 やりすぎ

■情報提供:シャキール・オニールさん

オナニーをやりすぎると身長が伸びなくなるそうです。
多分、男限定の話です。
関係あるかどうかわかりませんが、ドクター中松は二十歳未満がオナニーをすると頭が悪くなるとも言っていました。

※シャキール・オニールさん、情報提供ありがとうございました。

 精力と成長を結びつける発想なのだろうか。

 オナニー関係の話では、男性の「赤玉」の話が有名だろう。
 





 男女産み分け方

■情報提供:蝦夷っ子さん

「生まれる子供が男か女か」について以前聞いた話なのですが、男性か女性のどちらか(忘れた)がオルガズム(下品に言うとイッちゃったってやつ)に達するかそうでないかが、性別の分かれ目らしい。これって本当なんですかね?

※蝦夷っ子さん、情報提供ありがとうございました。


■類話(情報提供:ごご太さん)

ホントかどうか定かではないですが、オルガスムスに充分達すると男の子がうまれるらしいですよ。吉田秋生さんの漫画のなかで、男子校生が話のネタにしてました。

※ごご太さん、情報提供ありがとうございました。



■参考(情報提供:tkaktさん)

生まれる男女の差というものは、
精子が持つ染色体によって決定付けられます。
男の子の場合はY染色体を持った精子(以下『Y精子』)
女の子の場合はY染色体を持たない精子(以下『X精子』)

Y精子の方が、全体数は多いのですが、
『酸性に弱い』という弱点があります。
そして女性の胎内は、主に酸性が強いのですが、
女性が絶頂に達した場合、この酸性が中和されます。

すると、数の多いY精子が生き残り易くなりますので、
男の子が生まれる確率が上がるのです。

これを利用した、男女産み分け用の※薬品も市販されているようです。
(※酸性、もしくはアルカリ性の塗り薬)
また、女性の体調の周期によって、酸性の強い日・弱い日があるらしく、
その周期を利用した産み分け法も存在するようです。

とまぁ、何となく説得力を感じる話ではありますが。
説得力があるからと言って、事実であるとは限らない。のが、
都市伝説の一面でもあると思います思いますので、盲信は避けた方が良いかも。

※tkaktさん、情報提供ありがとうございました。

 男性のオルガズムは要するに射精である。射精に達しなくても妊娠することはあるが、子供を作ろうとする場合に限っては常識的に考えて射精はするはずだ。射精したか否かで子供の性別が決まると言うのは非常に不自然である。オルガズムに達したか否かで〜というのは女性側の話だろう。

 別項でも触れたが、男女の産み分けは古来色々な方法が考えられてきた。「男性が射精した直後に女性の右側に横たわるか、左側に倒れるかによって決まる」などと言ったものが信じられていた時期もあるようだ。最近は、真偽は別にしても疑似科学的な雰囲気程度は装っているようだ。
 





 しゃっくりを千回

■情報提供:YoYoさん

「しゃっくり(ひゃっくり?)を千回(百回?)繰り返すと死ぬ」
のは本当なのでしょうか?
()内は後から聞いた方なのですが、「百回繰り返すと死ぬからひゃっくり」といういかにももっともらしい呼び名でそう聞きました。これが事実だとしたら、子供の頃からかなりしゃっくりをしている僕は今ここでキーボードを打っているはずはないんですが・・・。何が目的なのかよくわからない噂で、不可解な点が多い伝説だと思います。

※YoYoさん、情報提供ありがとうございました。


■類話1(情報提供:あやめさん)

昔、従兄弟だったかに脅かされたことがあります。ただ、百回ではなく、百日続くと死ぬというもの。
曰く、「ひゃっくりは江戸時代、百日死といって百日続くと死ぬと恐れられていたんだ。」というもの。何故か江戸時代と具体的。

※あやめさん、情報提供ありがとうございました。


■類話2(情報提供:あんてあさん)

しゃっくりは肺の下にある横隔膜が痙攣する事が原因で起きる。
普通これは他の筋肉の痙攣同様簡単におさまるものだが、稀に横隔膜に隣接する内臓の疾患等が横隔膜に影響して起るケースがある。
そのような場合は、いくら待ってもしゃっくりがおさまる事は無いので、医者へ行かないと死んでしまうという事で、100回というのは非常に多いという意味で、数それ自体には意味はない。という説明でした。

※あんてあさん、情報提供ありがとうございました。

 この話の起源は、もしかすると案外古いものなのかもしれない。一般によく知られた話だと思うが、結論から言ってしゃっくりを「何回繰り返すと死ぬ」と言うことはない。両者の間にあるのは、「生きるときは生きるし、死ぬときは死ぬ」レベルの因果関係だろう。

 おそらく、回数の部分はいろいろと変動するのだろう。「百回繰り返すと死ぬからひゃっくり」と言うのは、あくまで百回バージョンにしか適用できない論理だが、これはこれで面白い。ちなみに、しゃっくりの語源をたどると「しゃくりあげる」にたどり着くとのこと(ultraCSさん)。

 類話2は、あるいは「参考」とするべき内容の話であるかもしれないが、確実な裏は取っていないのでひとまず類話ということにしておく。
 





 伝染

■情報提供:コドモさん

あくびや、女性の生理は伝染する。

※コドモさん、情報提供ありがとうございました。

 かなり人口に膾炙した話であると思う。自分の経験に基づいてこの話が事実であると語る人は多くあながちでたらめでもないのだろう。

 「他人があくびをしているのを見ると、脳から自分もあくびをするように信号が送られる」、「潜在意識下で生理特有のにおい嗅ぎ取り、それに反応して生理が始まる」等、もっともらしい理屈がつけられることもある。個人的にもっとも合理的だと思われる説明は、「あくびは酸素不足で発生するものなので、室内の酸素濃度が低下すれば同室の人たちは皆あくびをしやすくなる」といもの。これらは研究者によって導き出された一つの推論だが、本当の原因は現在も解明が進められている。もしかするとこの科学的とも疑似科学ともつかない説明の方こそがまやかし的なものなのかもしれない。
 





 ヘソのゴマ取り

■情報提供:ぷらのさん

小学生の頃、父親に
「ヘソのごまを取りすぎてお腹が痛くなり、救急車で病院に運ばれて、
ヘソを手術で取ってしまった人がいる」

という話を聞かされ、それ以来、しばらく風呂でヘソを洗えませんでした(笑)。

※ぷらのさん、情報提供ありがとうございました。

 へそのゴマを取りすぎるとおなかが痛くなる(もしくはおなかを壊す)と言う話は良く聞く。これはこれで都市伝説的な説話である。実際に私もへそのゴマとりで腹具合を悪くしたことがあるクチだが、そのメカニズムに関する決定的な説明は未だに聞いた事がない気がする。

 さて、「ヘソを手術でとってしまった人」の話は、何となく「雷がなり始めたときにヘソを出していると、カミナリ様にヘソをとられる」という昔ながらの迷信を連想させる。ヘソのゴマ取りの話も本来は教訓話的な性格を帯びているもので、カミナリ様の迷信からヘソ取りのモチーフを借用したのかもしれない。
 





 幼児性転換

■情報提供:あたしはPGさん

ここを見るようになって、昔見た話で ? と思っていたことを思い出しました

そこは自分の息子がじつは女の子である(性同一性障害あるいは両性具有などであると主張)と信じている人たち(?)のBBSで
「錯誤で戸籍の訂正ができるのは3歳(2歳だったかも)だから、性器の切除は小さいうちのほうがよい」
「うちの子(もと息子)は、おちんちんを切って、いまでは女の子として幸せにくらしています」
などというものです

この話自体、わたしはだまされてるんでしょうか?

※あたしはPGさん、情報提供ありがとうございました。

 割礼と言う儀礼が行われている地域がある。割礼は性器の包皮を切り取るもので、海外ではそのための手術も行われているようだが、まれにその手術の際に男性性器を切断してしまう事故があると言う。その場合、男性性器を再建するか、手術によって性転換をするかの選択肢があるらしい。もっとも、割礼そのものが日本ではなじみが薄い以上、割礼手術における医療事故のケースをそのまま性転換に当てはめて考えるのは問題も多い。

 ちなみに戸籍に記載される性別は、生まれた時に「付いているか付いていないか」によって判断した性別である。数は少ないが、生まれた時はほとんど目立たなかった男性器が成長するにつれて目立つようになったり、逆に男性器だったと思っていたものが実はそうではなかったりといった性別の錯誤を後に訂正することも現実にある。上記の情報と総合すると、確かに怪しい話ではあるのだが……。
 





 破裂

■情報提供:ブローカーさん

ある飛行機に、胸元の大きく開いた服を着た巨乳美女が乗っていました。
周囲の乗客たちの視線は、ゴージャスな彼女と彼女の胸に釘付けです。
しかし、高度が上がるにつれて美女の体に異変が起りました。突然、大きな胸が更に大きく膨らみ始めたのです。
あれよあれよという間に、はちきれそうなほとに膨らみ、そして遂に“パン!!”という大きな音と共に彼女の胸は破裂。気を失った彼女は、血まみれで客室から運び出されて行きました。
後に聞いた話ですが、豊胸用のシリコンは気圧差で破裂する事があるそうです

※ブローカーさん、情報提供ありがとうございました。

 理屈は中学理科レベルの話である。「なるほどね」と思うことはあっても、およそ現実に起こり得る話だとは思えない。「粗悪なSF」といったところか。

 豊胸手術を行った女性の自殺率は、一般女性よりも高くなるという。これまでにもそれを裏付ける調査結果が何例か報告されているそうだが、豊胸術を行ったから自殺傾向が強まるのか、もともと自殺傾向の強い女性が豊胸手術を選択するのかについてまでは明らかにされていない。しかしこういう調査が行われることそれ自体の背景として、豊胸手術に対するネガティブな考え方があるのだろう。上記の話も、豊胸術否定をバックグラウンドとして持っているような気がする。それが高度に倫理的なものなのか、男のスケベ根性のような卑属なものなのかはなんとも言いかねるが。

 話そのものには関係ないが注。ここでは慣例に従って掲示板常連のブローカーさんの投稿文の一部を転載させていただいている。抜粋した上掲の文章だけではブローカーさんがこの話を信じているような誤解を与えかねないが、決して出所のはっきりしない情報を盲信するような方ではないので念のため。