第2回
【逆転裁判】その1

―それは『過去』と『現在』が結び合うたった一つの『真実』―
(逆転裁判TGS(※)ムービーより)

どうも皆さま、清涼銀河です。

今回は、個人的にただ今旬、世間的にはちょっと今さらな【逆転裁判】シリーズです。
私がこのゲームをプレイしたのは友人に薦められてのことなのですが、一番最初の作品【逆転裁判】と、同時に手に入れた【逆転裁判2】のプレイですっかりハマッてしまい、【逆転裁判3】の時には発売日を待ちわびるほどでした。
ま、結局発売日にはゲーム屋では購入できず、購入したのは発売から数ヶ月後、世の【逆転裁判】ファンからはずいぶん遅れてのプレイになったわけですが。

このゲーム、基本的には1話完結型のシナリオ制で、そのシナリオが証拠集め、情報収集の『探偵パート』と、集めた情報を元に依頼人の弁護を行い無罪を勝ち取る『裁判パート』に分かれています。
ジャンルで言えば以前からある『コマンド選択式アドベンチャーゲーム』に分類されるゲームなのですが、この作品独自の『裁判パート』が、それまでのアドベンチャーゲームとは一風変わった雰囲気を与えてくれているのです。

今までの推理型アドベンチャーゲームでは、主人公の役割は犯人の犯行・陰謀を暴いて司直の手に預けること(結果的に犯人の死で幕を閉じたりする、例外も存在しますが)
しかし主人公が弁護士であるこのゲームでは、陰謀を暴いた時点では、本編の下準備を終えた事にしかならないのです。
たとえ『探偵パート』で様々な証言・証拠を集めて犯人の存在を確信したとしても、それを『裁判パート』で立証できなければ全ての努力は水の泡、依頼者である被告人には無情にも『有罪』判決が下されてしまいます。
それを回避するためには、検察側によって召喚される証人の発言に多々ある『矛盾』を、『探偵パート』で集めた証言・証拠を元に指摘し、事件の裏側に潜む人物の犯行を立証、真犯人を暴かなくてはなりません。
そのために主人公である成歩堂龍一(なるほどうりゅういち)は、証人を『ゆさぶり』、証拠を『つきつける』のです。

依頼人である被告人の無実を目指す成歩堂龍一に対して、このゲームのもう一方の主役…警察の捜査を信じて被告人の有罪の立証を目指す検事側もまさに多士済々、一筋縄ではいかない人材がそろっています。

第0話(チュートリアル)での名物検事、全作に登場するも、いまいち影の薄い男・亜内武文(あうちたけふみ)【全シリーズ】
史上最年少での検事就任を果たした『天才児』にして、成歩堂の宿命のライバル・御剣怜侍(みつるぎれいじ)【逆転裁判】
その立証はまさに『完璧』…しかしそれを勝ち取るための黒い噂が耐えない伝説の検事・狩魔豪(かるまごう)【逆転裁判】
狩魔豪の娘にして、完璧を旨とする狩魔一族の一員、鞭を振るう美しき女検事・狩魔冥(かるまめい)【逆転裁判2】
その正体・経歴・真の目的全てが『不明』…異様なマスクを装着し、コーヒーの香りと共に現れる謎の男・ゴドー【逆転裁判3】

…彼らはそれぞれ自分の信念に従って、成歩堂龍一の前に立ちふさがります。
時には証人の発言を制限し、時には明らかな矛盾の裏に被告人を不利に導く罠をしかけ、時には証拠を握りつぶす…。
プレイヤーは、彼らの仕掛ける様々な証言のトリックの隙を突き、奥に隠された『真実』へと辿り着かねばなりません。
主人公・成歩堂龍一と、5人の検事たちの丁々発止のやり取りが、このゲームを新しい時代のアドベンチャーゲームへと導いてくれています。

果たして、『事件の真実』はどこにあるのか!?
…それが、プレイヤーの求めるべき答えとなり、成歩堂龍一の目標となるのです。
2004年3月16日
【逆転裁判】シリーズ・お役立ちリンク
http://www.capcom.co.jp/newproducts/consumer/gbasaiban/  【逆転裁判】公式ホームページ(※)
http://www.capcom.co.jp/saiban2/ 【逆転裁判2】公式ホームページ(※)
http://www.capcom.co.jp/saiban3/ 【逆転裁判3】公式ホームページ(※)
http://www.tanomi.com/saiban/ 『たのみ.com』
【逆転裁判】サントラ制作本部
※TGS…東京ゲームショーの略、各ゲームメーカーが集い、発売中、または発売予定のゲームを展示、アピールする催し。
※【逆転裁判】シリーズの公式ホームページには、実際にPC上でプレイできる体験版が用意されています(要Flash)