第4回 【逆転裁判】その3 |
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『いっつもそうだョ!オバチャンが小学生のときだって、そう!クラスで飼ってたハムスター、オバチャンが当番のときに死んでるのサあだ名は“シニガミ”だったネェもういいョオバチャン開き直ったョアンタにも呪いかけちゃおうかネあと3分で死ぬイヤむしろすでに……。』 (byオバチャン・【逆転裁判2】より) 【逆転裁判】に登場する魅力ある人々…前回は、【逆転裁判】1〜3を通して、ほぼレギュラーで活躍する人々の紹介をしましたが、今回はそれ以外の人々…俗に言う“脇役”…サブキャラクターの人たちに触れてみたいと思います。 一言にサブキャラクターといってもその役割は千差万別。 探偵パートで重要な情報をもたらしてくれる人もいれば、容疑者として逮捕され、成歩堂龍一に弁護を依頼してくる人、またその逆に、犯人として最終的に告発されてしまう人など様々です。 彼らは、基本的には各話のみ登場のキャラクターなのですが、中には複数の話にまたがって登場し、話に彩りを加えてくれる人もいます。 できればその魅力あるひとたち全てを紹介したいところですが、残念ながらそれだけのスペースがありません。 今回は、その中でも、特に私の印象に残った5人に絞って紹介させていただきます。 −−− 1.荷星三郎(ニボシサブロウ) 【逆転裁判】第3話『逆転のトノサマン』、【逆転裁判2】第4話『さらば、逆転』に登場するスーツアクター。 初登場の際には同業者である衣袋武志(イブクロタケシ)殺害の重要容疑者として警察に逮捕され、危ういところで成歩堂の弁護によって難を逃れた。 【逆転裁判】の世界で放映されている人気アクションドラマ“大江戸剣士トノサマン”(及び続編の“小江戸剣士ヒメサマン”)の主役スーツアクターとして好評を博した荷星だが、スーツを脱いだ素の顔はまるでライオンのような強面で、俳優としてはいまいち人気が出ない。 『さらば、逆転』で再登場した際にはすでに主演番組である“大江戸剣士トノサマン”ならびに“小江戸剣士ヒメサマン”は終了しており、幼児番組でウサギの着ぐるみを着た体操のお兄さんを演じていた。 性格は、その強面から受ける印象とはまったく逆で超弱気。 口癖が『きょ、恐縮です。』であるところからもそれはうかがえる。 かつて大スターだった衣袋に憧れて俳優を志した荷星だが、現在は裏方としての役目が多い。 ただ、彼はかなりのミーハーで、“とりあえずは大スターと同じ職場で働ける”と言う現状に、かなり満足しているようである。 2.須々木マコ(スズキマコ) 【逆転裁判2】第1話『失われた逆転』、【逆転裁判】第3話『逆転のレシピ』に登場する婦人警官(後にウェイトレス)。 本人には何の落ち度もないのだが、なぜか物事が悪い方面に進んでしまう不幸の星の下に生まれた女性。 本人曰く『一通りの乗り物にひかれ、一通りの食べ物にはあたり、一通りの試験には落第した』そうである。 ゲーム中でもその不幸っぷりを遺憾なく発揮し、『失われた逆転』では同僚の警官を殺害した容疑者として、『逆転のレシピ』では警察を免職後に就職したフランス料理店で、店の客を毒殺した容疑者として登場した。 口癖はイトノコ刑事と同じく、語尾の『ッス!』 これは警察官の研修時代、イトノコ刑事に叩きこまれたもので、マコ本人も彼に理想の刑事像を見出し、少しでも近づこうと努力していた…結局クビになってしまったが。 実はイトノコ刑事は彼女に好意を抱いているのだが、マコ自身はその想いにはまったく気がついていない。 それどころか、事件の担当刑事と、その事件の容疑者という立場上、マコに不利な証言をイトノコ刑事がする事が多く、マコはそれに対して腹を立てる事もしばしば。 2回も事件に巻き込まれ、死にそうな目にも何度もあった彼女だが、それでもいつも前向きなのが彼女の魅力である。 3.マクシミリアン=ギャラクティカ 【逆転裁判2】第2話『逆転サーカス』に登場したサーカスの大スター、通称マックス。 空中浮遊などのイリュージョンマジックを得意とし、“国際マジック協会”のコンテストでグランプリを獲得する程の腕前で、事件の被害者、立見七百人(タチミナオト)団長の経営するタチミサーカスの花形スターを立派に務めていた。 しかし、立見団長が殺害され、その現場から飛び去る姿が目撃された事から、事件の容疑者として逮捕されてしまう。 『ゴージャス!』が口癖で、また男女問わず気に入った人物を『ハニー』と呼ぶ癖もある。 花形スターとして大いに注目されているためか、同じタチミサーカスの仲間を二流よばわりする事も多い。 が、それはいつまでもドサ回りの地方サーカスの地位に甘んじ、なんら向上心を持たない(ように見える)仲間たちへの歯痒い思いゆえであった。 紫のロングヘアーにホリの深い、整った顔立ちと、一見外国人風だが実は日本人で、しかもかなりの田舎者。 また案外小心者で、舞台の前には牛乳を1リットル飲まないと落ち着かないし、うろたえると途端に訛りが強くなる。 立見団長の娘、ミリカにベタ惚れで、いつかは彼女と結婚し、立見サーカスを世界的な大サーカスにするのが夢。 4.星威岳哀牙(ホシイダケアイガ) 【逆転裁判3】第2話『盗まれた逆転』に登場した自称名探偵。 “怪人☆仮面マスク”(これも『盗まれた逆転』に登場する)と同時期に現れ、怪人☆仮面マスクが盗んだ“メジーナの女神像”を取り戻した事で一躍有名になった。 仮面マスクは彼にとって、『我が好敵手にしてライヴァル』らしい。 その言葉遣いはまさに奇怪至極、やたらと『やあれ!』という感嘆語(?)を頻発し、『ズヴァリ!』と指を突きつける。 ちなみに彼のお気に入りのセリフは『美しきスイリが我にささやく真実』。 本人曰く、『肉体派の脳ミソと頭脳派の腕ップシを誇る』らしいが、その意味を本人が理解しているかどうかは定かではない。 その外見もまた奇妙で、右眼にはめたモノクル(片眼鏡)は実は虫眼鏡。 真っ赤なリボンタイと、房飾りのついた黒いスーツを愛用する。 この『盗まれた逆転』では、名探偵としてデパートの展覧会の警備を依頼されて登場するが、見事に展示品を盗まれてしまう。 その一連の騒動で探偵としての腕前にも疑問符がつくのだが、それもそのはず…。 ちなみに、【逆転裁判】ファンの間での彼の人気は非常に高く、【逆転裁判3】公式サイトでの岩元氏(【逆転裁判2】および【3】のメインキャラデザイナー)のコラム・第9回によれば、2004年のバレンタインデーに【逆転裁判】の登場人物に届けられたチョコの個数で、堂々第1位に輝いた。 5.大場カオル(オオバカオル) 【逆転裁判】第3話『逆転のトノサマン』、【逆転裁判3】第4話『さらば、逆転』に登場する完璧な脇役。 本名は上にある通り大場カオルだが、それよりも通称の“オバチャン”の方が通りが良い。 元々は、“大江戸剣士トノサマン”が撮影されていた英都撮影所の警備員だったのだが、事件の影響でクビに。 『さらば、逆転』では、事件の起こったホテル・バンドーの警備員として勤務していることから、英都撮影所をクビになった後、新たに警備会社に就職したらしい。 実は【逆転裁判3】の第2話『盗まれた逆転』で登場する警備会社・KB警備で、ゲーム中で姿を見せない“センパイ”なる人物がいるのだが、それが実は…? その性格はまさに究極のオバチャン。 マシンガントークを得意とし、ヒートアップしてくると聞き取れないくらいの勢いで言葉を並べ立てる。 なぜか成歩堂とは相性が悪く、捜査の際にも色々と嫌がらせをしてくるが、根が噂話好きのオバチャンだけに、結局のところは成歩堂に情報を与えてしまう。 されに、荷星三郎を上回るミーハーで、元々英都撮影所の警備員になったのも、憧れの大スター・衣袋武志がその撮影所の所属だったからという理由。 また、『さらば、逆転』では、ホテル・バンドーで開催された“全日本・ヒーローオブヒーロー”において、これまた大ファンだった藤見野イサオ(フジミノイサオ・この事件の被害者)の控え室の周りをウロウロしていた。 どうやら肉体派で、渋い感じのアクションスターが好みらしい。 (結局、オバチャンの好きになったアクション俳優はどちらも、事件の被害者として殺害されている…) その割には御剣怜侍にもベタ惚れで、“ミッちゃん”と呼んでまとわりつくなど、イイ男なら誰でもいいのか?な部分もあるが。 【逆転裁判】ファンの間では、星威岳哀牙を凌ぐ人気で、登場しなかった(?)【逆転裁判3】では、様々な場所でオバチャンを思わせる品々を発見する事が出来る。 −−− どうだったでしょうか、とりあえず強烈に印象的だった5人を挙げただけで、これだけの分量になってしまいました。 また、ここに挙がらなかったからといって、他の登場人物たちが印象が薄く、キャラとして弱かった、というわけではありません。 本当はもっともっと紹介したいんですが…。 ぜひとも皆様も、【逆転裁判】シリーズをプレイして、この面々の強烈な個性を肌で味わってみてください。 次回は多少ネタバレ?【逆転裁判】シリーズの各話あらすじを紹介させていただきたいと思います。 To be Continued... |
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2004年3月29日 | |
【逆転裁判】シリーズ・オススメ(?)FLASH | |
『2ちゃんねる版逆転裁判』 http://2next.net/swf/gyakuten/ | |
【逆転裁判】第1話『初めての逆転』を、2ちゃんねるのキャラクターで再現したもの。 成歩堂龍一はギコに、綾里千尋はしぃに、矢張政志は八頭身に…と上手く置き換えられてます。 また、単純にキャラクターを入れ替えただけでなく、証拠品なども一部外見が変わっていたりして、芸の細かさが光ります。 ただ、内容的には元々の話と全く同じなので、すでにプレイ済みの人にとっては新鮮味に欠ける部分も? |
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『逆転裁判vs.MMR』 http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/2682/index.html | |
かつて週刊少年マガジンにて不定期連載され、多くの少年達を世紀末の恐怖に陥れた(?)『マガジンミステリー調査班』(通称MMR)と、【逆転裁判】の夢のコラボレーション! これも元々は2ちゃんねるで貼られたAA(アスキーアート)ストーリーで、全編AAで展開します。 当初はある程度はまともに進行し、裁判として成り立っているものの、MMRのリーダー・キバヤシ(被告人)に証言が許された途端、全ては複雑怪奇な“なんだってー!!”世界に。 【逆転裁判】と『MMR』、どちらの知識もあり、またAAにも抵抗のない方にはオススメ。 |