*第二章・ひらた殺人(?)事件*

*捜査本部*

一旦捜査本部へと戻り、京都行きのための手続きを取っていた私に、ヤスがあわてた様子で声をかけてきた。

「いま、ゆきこから電話があって、ひらたの上着からメモが見つかったそうです。177−2493、電話番号のようですが・・・。」
早速かけてみるが、繋がらなかった。使用されていない番号だという。

「ひょっとするとこれは、京都の番号かもしれませんね。」
「よし、向こうでもかけてみるとするか。」

*京都*

京都に到着した我々は、さっそくひらたのメモにあった番号に電話をかけてみた。、
トゥルルル・・・トゥルルル・・・ガチャ!やはりつながった。どうやらこちらの電話番号だったらしいな。

「はい、寺田屋旅館ですが。」
「すみません、こちら警察のものですが、そちらにひらたという男性は泊まっていませんか?」
「え?ひらたさん?確かにウチとこに来ましたよ。なんでも阿弥陀ヶ峰行く、言うて。」
「その後そちらの旅館には戻っておりませんか?」
「いえ、戻られておりませんよ?」

「ボス、こちらでも行方は知れないようですね。」
「阿弥陀ヶ峰に行ってみよう。ひらたの足取りがつかめるかもしれん。」
その時の私は、まさかひらたがあんなにも早く、そしてあんなにも無残な姿で見つかるとは思ってもいなかった。

*阿弥陀ヶ峰*

「ここが阿弥陀ヶ峰ですか。・・・!!ボス、大変です!首を吊っている人物が、しかもあれは・・・ひらたです!」
「なんてこった!ヤス、早く縄から下ろせ!」
「・・・駄目です、すでに息を引き取ってからかなりの時間が・・・。やっぱりひらたが犯人だったんですね。こうぞうを殺して自分も・・・。」

まさかひらたが自殺をしていようとはな、だが、それだけでひらたを犯人と決め付けるのは早計だ。もう少し調べてみなくては。
我々はひとまず、鑑識が来るまでの間に簡単な調査を行った。

「これはあきらかに首吊り自殺ですね。死因は当然ながら窒息死・・・おや、これはなんでしょう?」

死体を調べていたヤスが何かを見つけたようだ。

「これは・・・ひらたの【かきおき】ですね!何々・・・『私はこれ以上借金生活に耐えられそうにもありません・・・』。これはどうやら遺書のようですが、どこにもこうぞうを殺した、ということは書いてありませんね?」
「それも妙な話だな。普通、殺して自殺した、となればその事について少しは触れておくだろうに・・・。よし、鑑識が到着次第、京都の町に戻って聞き込みだ。」
「はい、ボス!」