アメリ |
アメリ (2001/仏) Le fabuleux destin d'Amelie Poulain /Amelie 製作 ジャン・マルク・デシャン / クローディ・オサール 監督 ジャン・ピエール・ジュネ 脚本 ジャン・ピエール・ジュネ / ギョーム・ローラン 撮影 ブルーノ・デルブネル 美術 ウォルカー・シェイファー 音楽 ヤン・ティルセン 衣装 マデリーン・フォンテーン / エマ・ルベイル 特撮 イヴ・ドマンジュー 出演 オドレィ・トトゥー / マチュー・カソビッツ / ドミニク・ピノン / ヨランド・モロー / ジャメル・ドゥブーズ / イザベル・ナンティ |
クーマ | カズ山は二回観に行ったんだよね。ってことは・・・ |
カズ山 | うん、すごく気に入った。個人的には2001年度のベストワン。 |
クーマ |
エ〜ッ!それは意外だな。でも確かに「観た後幸せな気持ちになる」っていうのはウソじゃない。 でもアンタの趣味かなぁ?幸せになりたかったの? |
カズ山 |
う〜ん、2001年後半は世間的にも私的にも散々だったからそれもあるのかな。 ただやっぱり変な映画だったんだよ。いつものジャン=ピエール・ジュネらしい変なキャラクター、異常な語り口、奇怪なアイデア満載なのにかわいくてちょっといい話になっている。フツーの人がフツーに観れる。 |
クーマ | それはどうかな?でも確かにヒットしてるしな。 |
カズ山 |
絵作りもさすがはジュネってかんじで美しくて可愛くて徹底的。 ロストチルドレンの絵作りに近い気がしたな。ただキャロと組んでたときの悪趣味さはすごく抑えられてる。あれはキャロの趣味だったのか? |
クーマ | 無いわけじゃないけど。ていうか巧妙に隠されてて・・・ |
カズ山 |
あ、でも映画が始まってしばらくはヤバそうだったな(笑) いきなり道路に止まった虫が車に轢き潰されるところから始まる。 |
クーマ |
「ブチュッ」って音入り!「メン・イン・ブラック」かよ! あと妊婦の腹が膨らんでくところをコマ撮りアニメで見せられる。もうどうしょうかなと思ったよ。 |
カズ山 | あとアメリのおかんの死に方(笑) |
クーマ |
オカンの死に方!(爆笑) でもナレーションで説明しながらの導入部のテンポが良くて、ちょっとした小話みたいなエピソードとか少女時代のアメリの得意技(イチゴの早食べ!)とか笑えるのやかわいいのやらすごい情報量のなかであんまり悲惨な印象は残らないんだよね。 |
カズ山 |
ナレーションがいいよね。 ていうか、この映画って全体的にモンタージュっていうかいわゆる映画の論法じゃない見せ方してるでしょ。 画面の中にキャプション入れたりの文字を使った見せ方とか、図式的な画面構成とか、段取り順に説明してく進行とかがナレーションも含め映像っていうより「図」なの。 |
クーマ |
あぁそうそう、説明映像みたいなところがいっぱいあるよね。アパートの管理人の旦那からの手紙を偽造するくだりとか。 NHKスペシャルでも見てるような気分になった。それがまたなんか可笑しい。 |
カズ山 |
アメリの空想をCGキャラクターまで使って現実の映像であるかのように見せるところも逆説的に図なんだよね。 ドラマを図で表現してる。こんな変なの観たことない。 |
クーマ | ピーター・グリーナウェイがよくやるじゃん。 |
カズ山 |
あいつのはあくまでも図であってそれ以上ではないんではないかな? 確かに手法としては他でも見かけないわけじゃないけど「アメリ」の場合はどこかユーモラスで可愛らしくてすんなり入り込めるところまで昇華してると思う。 |
クーマ | 変なのに素直に観れると、そこがまた変だと。 |
カズ山 | うん、してやられたカンジ。 |
2002 01/24 |
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