誤解のないように補足しておきますが,法律文書や裁判文書は,定型的な表現処理もありますが,常にサンプル文をコピーし,継ぎ接ぎ細工のように簡単に仕上がるものではありません。
ここでは「法律実務家のための文書作成の技術」と銘打っていますが,このサイトの中心テーマは,コンピュータによる文書作成の情報処理と技術開発であり,そのため,形式的な文例や定型書式や表記法,効率的な文書作成処理のソフトの工夫と操作術など取り上げているものです。
法律実務家のための文書作成にとって真に大事なことは,目的や手続内容に即して,「論理的な明晰性,合理性,一貫性」のある,達意簡明な説得力ある文書を適時適切に作成することだと理解しております。
その観点から,法律文書,裁判文書として,「何をどう書くべきか,何を書かざるべきか」については,最近発表された弁護士門口正人先生の論説「裁判最前線 第2回裁判所に提出する書面」(金融法務事情1983号(2013.12.10)39ページ以下,田中豊先生著「法律文書作成の基本 Legal Reasoning and Legal Writing」(日本評論社,211年)などが参考になると思います。
以上を前提にした上で,パソコン時代に,法律文書を電子的にどう効率よく作成するかの技術研究が,ここでのテーマであり,ここで示した文例や記載例も,その限りの例示的な引用でしかなく,実務への実際の利用に際しては,利用者において,その目的,手続に応じて,再度吟味をお願いします。
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