ACG FILTER PREAMP



 フィルターシステムの採用により、原音の信号を一切損ねずに、従来のプリアンプの枠組みを飛び越えた幅広いサウンドバリエーションをもたらす、楽器製作者だからこそ生み出せた画期的な英国発のACG Preampです。

 一般的なPreampは、特定の音域を増減させ音色を作っていく、いわば副次的な要素であるのに対し、このACG Preampは、Filter Systemを採用しており、原音を電気的にカットするスタイルをとっています。
 このスタイルはAlembicや、同じ英国のWal社の楽器で良く知られていますが、ある意味Passiveの概念をActiveによって進歩させたコンセプトであると言え、その先にあるべき物を具現化したのがACG Preampです。

Bass Filter Stack :
 ローパスフィルターであるこのBass Filterは、低域成分を増加させるのではなく、抽出するという方法によって、通常のPreampではカットすることで損なわれてしまう帯域に影響すること無く、純粋な深みのある低音を生み出すだけでなく、最適なミッドレンジの創出をも行います。
 Bass Filter Stackのコンセントリックポットは、それぞれピークの決定と、カットする量を決定します。
 
Treble Filter Stack :
 ベース用のプリアンプとしてローパスフィルターを用いたシステムは、既に存在していますが、このACGの新しい特徴がこのハイパスフィルターであるTreble Filter Stackです。
 Treble Filter Stackは、ジャズベーススタイルの音色の判断材料と、アンサンブルにおける明瞭なベースサウンドの要になる1kHz近辺と、4 - 7kHz、そしてさらにその音域をコントロールします。
 このコントロールもフィルターであるため、使い勝手の悪い耳障りな高域とは無縁の、レコーディングで聴くことのできるリアリティのある音色と、感動的でアンサンブルに音楽的に溶け込むリッチなベースサウンドを提供します。
 
Passive Tone :
 Side Jack TypeのACGには、Passive Roll-off Controlが備わっています。
 ACGのPassive Toneは、Pickupに直結しているため、通常の配線よりも遥かに音質劣化の無いものとなります。


 ACG Preampには、この他にそれぞれのピックアップに独立したゲインコントロールを設けており例えば、異なったキャラクターのピックアップ(Neck PickupがCeramic Magnetで、Bridge PickupがAlnico Magnetなどの組み合わせ)を組み合わせた場合でも、それらが、あたかも最初からセットとして製作されたかのような優れたマッチングを生み出すことができますし、例えば、ハムバッキングピックアップと、シングルコイルピックアップを併せ持っている楽器の場合にも有効なものとなるでしょう。

Model :
 ACG Preamp (ACG EQ 02)には、下記のモデルがラインナップしています。
 
a. 3K/P Jazz Plate Version:
 プレートタイプのACG Preampです。Volume/Balancer Concentric (スタック)、Bass Filter Stack、Treble Stack、Top Jackというレイアウトになっています。
 面倒な配線を必要とせずに、簡単に取り付けることができます。電池のスペースも確保できるレイアウトになっています(電池込みで最低34mmの深さが必要です)。 1ピックアップのモデルでもお使いいただけます。


b. 4K/P Jazz Plate Version:
 プレートタイプのACG Preampです。3K/Pのコントロールレイアウトのサイドジャック仕様で、Passive Roll-off Toneが追加されます。




c. 3K/S Single Pickup Version:
 シングルピックアップベース用のモジュールタイプのACG Preampです。Volume、Filter Stack、Treble Stackというコントロールになります。

d. 3K 3 Knob Version:
 モジュールタイプのスタンダードなACG Preampです。Volume/Bland、Filter Stack、Treble Stackというコントロールになります(シンプルな3穴仕様です)。



e. 4K/S 4 Knob Version:
 シングルピックアップベース用のモジュールタイプのACG Preampです。Volume、Filter Stack、Treble Stackというコントロールになります。




f. 4K 4 Knob Version:
 3K 3 Knob VessionにPassive Toneを加えたものです。Volume/Blend、Filter Stack、Treble Stack、Passive Toneというコントロールになります。

g. 5K 5 Knob Version:
 Volume、Balancer、Filter Stack、Treble Stack、Passive Toneという5穴のコントロールになります。





 ナチュラルで深みのある充実したローエンドを基調としたサウンドから、鋭いアタックを伴ったバキバキの強烈なスラップ向きの音色、レゲエにぴったりの高域の全く無い音圧、そしてベーシックでスタンダードなトーンまでをプリアンプ一つで手軽に得ることができるACGは、ある意味楽器に於けるPreampの位置づけを根本から変えてしまうものかもしれません。
 逆に言い換えれば、完成された素晴らしい道具の存在と柔軟な発想さえあれば、今まで聴こえていなかった音の存在にも気づき得るでしょうし、 この斬新なフィルターシステムの採用によってもたらされる変化は、違う楽器を手にとったと錯覚させてくれるほど大きい、従来のプリアンプの枠組みを超越したものであり、多様性と利便性を一つの楽器に求めるプレイヤーにとっては最良の選択肢になると言えるでしょうし、ピックアップはもとより楽器本体との相性を気にせずに搭載できる、本当の意味で楽器の一部になり得るのがACG Preampです。