アコースティックギターの優れた製作家として永きに渡って名声を高めて来たTom Ribbecke(トム・リベッキー)は、1975年よりリペアマン、及びギター製作家としてのキャリアをスタートさせ、顧客に対して究極の満足を与えることのみを目的とした楽器製作を行っているこだわりの製作家であり、Halflingは、彼が25年目を機に立ち上げた新機軸です。

     Tom Ribbeckeは、従来の素晴らしい楽器のコンセプトをそれまでの経験によって発展、及び融合させており、その一例は、独自のアーチトップ方式やブレイシングの配置方法等にみられるものですが、それらによりこのHalflingはアンサンブルに埋もれない力強いサウンドと、混ざりの良いクリアーで美しいキャラクターを併せ持った楽器となっています。

     Halflingは、80年代に誕生した"Sound Bubble"と呼ばれるギターに対するTom Ribbeckeの論理的な回答であり、そのコンセプトを実現する為のみに結集したスタッフの手によって生み出されています。 　

     Halflingという楽器の成長を語る上で書かせないのが、Sly & The Family Stone等での活躍で有名なBobby Vegaの存在です。ベースプレイヤー／作曲家として様々な場面での厳しい要求が、このHalflingには多分に活かされており、それが他の数多く存在する中途半端なアコースティックベースとは一線を画す、ソリッドで強固な存在感を備えた楽器足らしめているのかもしれません。
　Bobbyの言葉を借りてHalflingという楽器を一言で表すならば、"if you can't hear it, don't buy it" (弾いたら絶対に欲しくなる)です。