#576 BN6F-TW
　GoldとBlackの組み合わせは、これ以上のものは無いということを明示し、WhiteとBlackのコントラストは存在意義を誇示する、絶妙のコントラストの美しさに惹かれます。
　ラインはおろか、サイドドットすらもありませんが、耳と指の記憶で音程を決めて行くべきFretless Bassの本質に改めて迫る事ができ、新しい発見や気付かさせられる事の非常に多い楽器です。
　F BassのFretlessは、言葉では表現し難いあたたかみや色彩に溢れており、はち切れんばかりの想像力を刺激する、Ashの欠かざるべき独特の魅力溢れる"深淵"が存在しています。

#576 BN6-CB
　楽器は比較的軽めの方が、長時間の演奏や持ち運びに支障をきさないので、理想的ではありますが、Northern White Ashは、Swamp Ashよりも相対的に重めではあるものの、そこに大きな意味を見いだす事のできる良質の材料の１つであり、重量を良い楽器作りの為の１つの要素としているF Bassによってさらに特徴的なものと為されています。
　Macassar Rosewoodは、Ebonyよりも硬度がある為、Brazilian Rosewoodの音色に限りなく近い音質を持っているため、もし1960年代にそういう仕様の楽器があったなら、こういう楽器であったかも、と言う事を多分に想起させます。
弦間19mmピッチの6弦の中ではまず間違いなく世界最良のプレイアビリティを誇りますが、それは考え抜かれたデザインや、優れたプレイヤーの豊富な経験が反映されたネックの形状によるところが大きいでしょう。
　芯があって、表面は柔らかく艶のある高域の音色や、オープンなサウンドとあいまった、来てほしいところで必ず応えてくれる限界知らずの楽器です。

#575 BN5-SB
　余分もなければ、不足も無い、どこで使っても必ず結果を出す事のできる、上質な正統派の楽器です。
　今回の入荷には新しいVF5もあり、お互いの比較対象を通じて浮かび上がってくる無数の事実には非常に興味深いものがあります。
　そして、その根底に存在するコンセプトが練り込まれたものであれば練り込まれているほど、その存在価値や、楽器としての'格'が高いものになるということを強く感じました。
　指板のQuatersawn Mapleや、34.5"という独特のスケール設定は、F Bassに、伝統と先進に於ける絶妙のバランス感覚を与えており、だからこそVF5という楽器が34"である必然性を強く感じます。 　

#574 BN5-NT
　楽器が持っている様々な要素の中で、どこをもっとも重視するかは、それぞれだと思いますが、このBN5-NTは、その見た目が全てを表しているように、F Bass = 弾き手が求める、弾く為の実践的な道具ということを強く主張しており、その点を求めるプレイヤーにとって間違いの無い選択肢になる楽器です。
　力強い訴求力に溢れ、F Bassの持つ真の良さを多分に備えたこの個体は、難しい楽器選びという行為においても、もうこれで十分と確信させてくれるだけの素晴らしさに溢れていますが、それは抑えるべきポイントをきっちり抑えた楽器作りと、良質の材料が正しい形で融合されているからに他なりません。
　スタジオにあるアンプの種類に左右されない安定した音色や、生音での質感の気持ち良さがそのままスピーカーから出てくる、破綻の無い音楽的で自然なあばれ方をしています。

#601 BN5-KSL
　オリジナリティ溢れるユニーク名フィニッシュが特徴的なBN5です。
　モダンでアタックが速く、それでいて切れ味の鋭い音色を基調としていながらも、鯔背といなたさをしっかり持ち合わせている、様々な表情を楽曲に確実に加えてくれる楽器です。
　重量は、Northern White Ashを使っているにも関わらず、非常に軽量であるため、長時間の激しいステージでもプレイヤーに余計な負担を強いる事はないでしょうし、肝心の音も腰のすわった、軽さを感じさせない音色も非常に魅力的です。

#611 VF570-NT
　このVF5という新しい楽器を作る為に練り込まれたコンセプトやデザインなど、それぞれが中途半端ではなく、全てが良い方向に向かい、それらがAsh WizardたるGeorge Furlanettoによって相互作用的に結実させられているのが、このVF570-NTです。
　文字通りスタンダードとして使えるエッセンスを凝縮して内包し、革新的なコンセプトを持つBN5を後退させているようで、進化させている楽器がこのVF5です。
　BN5同様デザインの独自性をもってはいますが、それぞれに共通していることは、やはり持ってすぐに伝わってくる安心感です。
　Jazz Bassで培った技術や、アプローチを、そのまま躊躇無く持ち込み、純粋に拡大できる、実践的な楽器の新しい有力な選択肢です。

#524 BN5-NTO
　初入荷のCocobolo TopのBN5です。
　Cocoboloという材は、Tonewoodとして優れている反面、扱い方が難しいのも特徴ですが、このBN5-NTOに関しては、F Bassが、Cocobolo Topのオプションを高額に設定しているのも頷ける、大きな意味を感じさせるものとなっており、逆にAsh Solid BodyのBN5の存在意義をも際立たせています。
　元来このスタイルの楽器としては、大変なバランスの良さを誇るBNですが、Cocobolo独特のハイミッドを中心としたコンプ感は、さらなる驚異的なバランスを与えています。
　FatというよりもThickなトーンは全域に渡って滑らかで甘く発音してくれ、楽器の内面に存在する暴れが、ぎりぎりのところで抑えられているRadicalさは筆舌に尽くし難い素晴らしさに溢れています。

#526 BN5-CB
　個人的に黒一色の楽器は、音色は別として見た目で好みではないこともあるのですが、F Bassのそれには、引き込まれるような美しさがあり、それは丁寧に施されたフィニッシュによるところが大きいように感じます。
　Macassar Ebonyより硬いMacassar Rosewoodの指板から感じる質感、そしてアンプを経て生み出されるトーンは、柾目のBrazilian Rosewood指板を持ったBN5にかなり似通ったもの、もしくはそのものを持っているように思います。
　トーンの全域に渡ってまっすぐに伸びて行き、それはパキッとしたメリハリのあるプルのサウンドや、堂々としたSpeakするLow-Bのイントネーションの良さにも現れているようです。
　その為、従来の楽器では難しかった新しいことを、容易かつ滑らかに再現してくれます。

#485 BNF5-DN
　上から下まで、一本芯の通った強烈な太さを持った音を聴く事ができます。
　揺らぐ事の無い安定した中低域に加え、低域のさらに下、通常出過ぎてしまうと音程がアンサンブルで全く聴こえなくなってしまう帯域に、フォーカスされたブロックのようなものがあり、ドラムのキックのさらに下からバンド全体をサポートするような働きをする、ドラムはもちろん、共演する全てのプレイヤーにとっても心強い楽器です。
　Bridge Pickupのサウンドも良く知られた音ということで、弾いていて大変気持ちの良いものですが、Neck Pickupのサウンドの秀逸さには常に心惹かれるものがあります。
　ピッチは大変とりやすく、経験豊富なベテランのシンガーを彷彿とさせる深みと色気のある、弓をこする事によって生み出されるような独特の声が大変に魅力的と感じます。
　AshはFretlessには向かない、という意見もありますが、それはあくまで相対的なものであり、良い材料を研ぎすまされたコンセプトによって転生させることで、それはあくまで思い込みにしかならないことをこのBNF5は証明しています 。

#546 AC6-DR
　このAC6のみで、アンサンブルを成立させてしまえる、オーケストレーションのすべてを網羅する力を持った楽器です。
　アンプラグドの状態で、たいへんに気持ちの良い粘るボディと弦の振動があります。
　明度のある澄んだトーンは、自分自身を裸にしてしまうかのようでもありますが、自信の存在や琴線の揺れなどを、的確に鏡に映し出してくれるものです。
　究極的な美しい佇まいは、雰囲気とトーンの双方に現れ、それは、余分な要素を削ぎ落とし、音楽の持つ真髄を表現する、その一点の為に存在している、風景を自ずと描かせる。楽器です。

#528 BN5-NT
　このBN5を一言で表現するなら、"めっちゃ良い普通のベース"であり、数多くの楽器を弾いて来ていますが、これはありそうであまり無いものです。
　34"による恩恵は随所に現れており、扱いやすさや弾きやすさは特有のものと言え、34.5"のF Bassとは、また違った良さが多分にあります。
　長過ぎないサスティーンと、十分な中域を備えたトーンは、例えばFinger Rampをつけて演奏するプレイヤーにとっても有効なものとなる一方で、アンサンブルのボトムを支えるのに徹するプレイスタイルの弾き手にもフィットするものがあります。
　スピードのあるアタックによる、粒立ちの良いトーンが魅力的な楽器です。

#527 BN5-EN
　2008 Winter NAMMで発表されたVF5は、新しいモデルながら、その完成度の異様なまでの高さに多くのベースプレイヤーを唸らしていましたが、そのコンセプトをBN5に盛り込んだとも言えるのが、このBN5-ENです。
　1pc. Bodyが良いとは絶対に言い切る事はできませんが、このBN5の個性である、その打てば響くような独特の鳴り方には大きく貢献しているように感じます。
　滑らかさよりもごつごつさのある、音楽的な歪みを表面に纏ったキャラクターは、そのおいしさを常にアンサンブルにおいても主張し、弾き手を含めた多くの聴き手に慣れ親しんだ良い音として認識させてくれるものです。
　見た目の派手さに反して、極上のオーソドックスがあります。

#531 BN5-NT
　何の文句のつけようがない、手に取って一音出した瞬間に納得してしまえる、その良さに圧倒された楽器です。
　F Bassを取り扱わせていただいて、驚かさせられる事は少なくありませんが、このBN5もその１つであり、 代理店として紹介させていただけていることに、あらためて喜びを感じています
　シンプルにただ、良さのみを追求した姿勢が感じられ、派手に何か付いているわけではありませんが、ひけらかしではなく、必要なことを完璧かつ粛々とこなす為の、その全てを余す事無く使える楽器です。

#532 BN5-SB
　耳障りな音域が程よくスクープされ、必要な帯域のみが残っている、Macassar Rosewood指板を持っているBN5です。
　エッジが丸くはあるものの、欠かざるべきミッドレンジがしっかりあり、アンサンブルを邪魔せずに、音楽的な自己主張をするサウンドキャラクターは、ものすごくパンチのある'強力なベースサウンド'と表現できるものです。
　DeepでFatなBottomに加えて、Brightで突き抜けるスラップサウンドが魅力的な楽器です。

#534 BN5-TO
　美しく丁寧に仕上げられたTobacco Burst Finishは、渋く、スマートで精悍な印象をこのBN5に与えています。
　ダイナミクスの付けやすさが、このBN5の特徴であり、一見バラツキが目立つようにも思えますが、その反面、一度コントロールできるようになると、タッチの加減などで様々な表情やおもむきを音色に多分に盛り込む事ができるようになります。
　Macassar Ebony指板による力強い中域は、はっきりしているがブライトすぎない、嫌みのないもので、Swamp AshとRosewoodの組み合わせの良さをさらに１歩進めたような感覚を持っています。
　気持ちの良いバズのあるサウンドは、最低限必要な力でコントロールすることで、その良さを多分に引き出せる事に気付かさせてくれ、"最小の労力で最大の効果を得る"ことできる楽器です。

#533 BN5-SB
　独特のボディシェイプ、34.5"スケール、ジョイント方法、指板のR 、及びネックのディメンジョン等、存在するあらゆるものが、考え抜かれた上の必然性を伴い、備わっている楽器です。
　もちろん的外れな試行錯誤は、良い方向に作用しませんが、分かっている製作家によるそれは、おおむね楽器を良い方向に導くだけでなく、弾き手にとっても救世主となりうる楽器の製作へと繋がる事が多いようで、F Bassという楽器はその代表格です。
　ふくよかで丸みのあるトーンは、Ash + Maple、Alder + Rosewoodの楽器の双方の特徴と良さを併せ持っており、 前者の組み合わせで抜け落ちてしまう領域にもしっかりと根を生やしているように感じ、Ash特有のまっすぐな力強さに、彩りを加えているようです。
　AshとMapleを組みあわせた楽器の、アンサンブルにおけるぬけなさや、自分が楽しいだけで、周りには決して届いていない雰囲気になってしまうースサウンドに苦労している話をお客様から伺う事も少なくありませんが、F Bassは、そのコンビネーションであっても、本当はこうであるべきというものを明瞭に示している楽器だと思います。

#475 VF5-PB
　新しいモデルですが、急ごしらえで作ったようなとってつけた感じが一切無く、長年にわたって製作され、すでに絶大な評価を得てきたかのような余裕があります。
　VF5には、多くのプレイヤーに高い評価を得ているBN5の膨大なノウハウが存分に活かされており、George Furlanettoが狙って作るとこうなるという楽器です。
　F Bassの良さは、どういう状況であってもその良さが分かる、例えるならばレコーディングされたもので聴く事の出来るベースの音色のおいしい部分が常に多分に存在することですが、このVF5においてもそれは全く変わっていません。
　トーンコントロールの加減に関わらず、存在する太さとパンチは、ミュージシャンの為の楽器として十分なものであり、Low-B弦のイントネーションとピッチの良さにはスケールはやはりあまり関係無い、ということも分かる感動できる楽器です。

#474 VF5-NT
　予想外と言っては語弊がありますが、その凄さに思わず唸らさせられてしまいました。
　SLEEK ELITEでは、いくつもの優れたハイエンド楽器を扱わせていただいておりますが、中でも最もFender社の楽器に近いもの、というかそのものと言ってしまっても良いような楽器が、F Bassの新たな挑戦と共に登場して来たという感じです。
　プルには、F Bass特有の滑らかさがわずかに残っていますが、指弾きやピック弾き、そしてサムピングなどには、ともすれば突き放された感覚と、わずかに歪んだ感じのある、あの独特の唸りまくるサウンドキャラクターが多分に存在しており、本当に良く出来た楽器と感心させられてしまいます。
　34"スケール等スペックを表面的に見ただけでも、いかに考え抜かれているかは明白であり、それはGeorge Furlanettoが、一体何が必要であって何がそうでないのかということに対して、非常に鋭敏な感覚を備えた製作家ならではのものと言えます。
　個人的に70年代の楽器を指向しているもので、ピンとくるものは少ないのですが、その中においてもなおかつ十分な訴求力を持っているのがF Bassです。

#476 VF5-SB
　良い楽器の成立には良いピックアップが必ず必要になりますが、逆に本当に良い楽器は楽器の良さを引き出すピックアップの良さをも引き出す、という読みにくい文章そのものになってしまっている楽器です。
　F Bassを長年弾いていてその良さを十分に知っているこの私にとって、このVF5は新しい驚きの楽器でしたが、George Furlanetto自身、Alderという材を使ってここまでの理想的な楽器が出来るとは予想していなかった、とのことですから、さもありなんという感じでしょうか。
　VF5から生み出されるサウンドは、太い杭を時間の流れに打ち込んで行くような感覚があり、そこには1pc. Neckの良さが特に現れているのかもしれません。
　コンセプトに基づいた、有るべき音色を獲得するため、通常のBN5よりも少ないピース数と板目材をネックに用いていますが、その不足するであろう強度を、新しく強固な塗装によって補っている点に限らず複数の要素によって、長期に渡る使用におけるこのタイプのネックが抱える問題に対する対応している点も、長年かつ豊富な製作経験を持っているF Bassならではだと思います。
　古い楽器は、弦高もある程度に保たないと本当の良さが出ませんが、そうする事無く、どのようなセットアップにしても、良く知られている使えるサウンドが出てしまいます。

#365 BN5-KB CUSTOM 34" SCALE
　少し控えめながらも、丸く嫌みのない美しい高域でしっかりと自己主張する楽器です。
　ベースとしてもっとも大切なLow Midが良く出ており、サーキットによる補正や、ピッキングによるダイナミクスや強弱の表現が違和感無く行えますが、それらの全ては、アコースティック楽器としての完成度の高さによるものだと思います。
　弦の振動がストレートかつ、気持ち良くボディとネックを伝達していきます。