2005/08/29 2nd stage @Blue Note Osaka サックス界のファンク・マスター、メイシオ・パーカーが日本上陸!! サックス吹いてる人なら絶対にその名を知ってるハズ....それほどにバツグンの知名度と実力を兼ね備えたメイシオ。あのキャンディさんでさえもがヒーローと崇める人なんだから、キャンディさんに憧れるアタシにしてみれば、メイシオは名誉教授にあたるぐらいの人であります(どんな例えや) そんな彼のライブ、アタシにとっては今回が初体験だったワケですが.....これがまた、音楽的な面だけでなく、わが身をもって生物学的にもヒジョーに驚くべき体験をさせていただきました。 総勢8名のバックバンド・メンバーを携え、オーディエンスから熱狂的な歓声を受けながらステージに現れたメイシオ教授は、ダークスーツでビシッとキメていました。彼だけでなく、ホーンセクション(トランペット&トロンボーン)はみなさんスーツをお召しで。これまた3人ズラリと横並びになると、めちゃめちゃカッコいいんですよねー。紳士的な雰囲気を持ちつつも、すごくソウルフル。メイシオ教授といい、トロンボーンのグレッグ・ボイヤーといい、アタシにとっては『プリンスのバックでキャンディさんと共にホーンセクションを務めていた人達』という、いわゆる雲の上的な存在。そんな彼らを見た瞬間、 「来たっ、ホンモノ来たっっ!!!!!!!」 と、意味不明の言葉を発するアタシ(この段階ですでに壊れかけ・笑) ショウは、ホーンセクションの華やかな音が印象的な『Once You Get Started』でスタート。メイシオ教授の一発目の音を聞いた瞬間、アタシの体内に生きている全細胞が一斉にゾワゾワッと反応したのが気持ち悪いぐらいわかったです。『鳥肌が立った』っていうんじゃなくて、ホントに体内で何かが動いたってカンジ。こんな感覚、味わった事ないっすよ!! もう完全に圧倒されちゃって、体が石のように硬くなりました。でもって、なんかよくわかんないけど.... ザバーッと見事に号泣!!!!!(笑) デビッド・サンボーンの時もたいがい感動で涙腺ユルユルしたけど、もうその比じゃないぐらいの大粒がボロボロボロッときましたね。そのあまりに突然な生物学的反応に自分でもビックリ。しかもバラードじゃなくファンクでだよ!! ファンク聞いてこんなに泣くヤツっているのか!? ってカンジ。途中で頬がパリパリになって痛かったぐらいですわ、ホンマに(苦笑) セットリストに関しては、ほとんど知ってるものばかりが揃っていましたが(曲とタイトルが一致しないので、セットリストを書き出せません。ごめんなさい)、ほとんどがパーティ・チューンだったので、メイシオ教授を知らない人でも確実にノリノリモードで楽しめる内容でした。教授が「Stand up!!!!」とオーディエンスをけしかけると、みんな一斉に総立ち。キャンディさんのライブも同じようなカンジだけど、メイシオ教授は余裕でそれを上回るパワーと迫力を見せつけてきましたねー。ハスキーな渋声を張り上げ、広げた両手を高々と挙げる彼の姿はまさに『神々しい』の一言。なんつーか....『メイシオ教』の神父と信者がひしめき合うソウルフルな教会って雰囲気でした。 一日経った今だからこそ、これだけ冷静に情景描写してますが、アタシ、ライブの間はもう完全にワケわかってませんでした。一緒に行った方々から「いつもライブであれだけ踊るAmandaちゃんが固まってる!!」って驚かれたぐらいですもん(笑) メイシオ教授の何がスゴイって....全て、としか言いようがないんですけどね(^^;) 彼の存在自体が音楽なんです。リズムで生きてるってカンジがする。彼が吹くフレーズって、アタシでも真似できるぐらいすごーく簡単なんですよね。でもそこに、持って生まれた(のか、努力で得たのかは知らないけど)独特のリズムセンスと力強さが加わることで、ビックリするぐらいカッコ良く聞こえるんすよ。スキルとかテクニックとかそういう次元じゃなくて、多分、誰にも真似できない感覚的な領域。あれをソウルと言わずして何と言う、ってカンジ。 とにかく全てが『メイシオスタイル』 アンブシュア(=マウスピースのくわえ方)なんて、完全に常識ハズレなフォームだし(←ですよね?)、サックス初心者が見たらきっと誤解するんじゃないかと思うぐらいなワケ。でも彼にしてみればそんなのは全然問題じゃなくて、リズムとフィーリングがあればそれでOKなんだっていう気がします。彼を見てると、スキルが何だ!!! って思えてきます(←アナタはもっとスキルを伸ばしなさいAmandaさん!!) なんか全然ライブレポじゃなくなってきたけど..... 昨日は最初から最後まで、メイシオ教授のペースに飲まれっぱなし。踊るのも忘れて、ただジッと両手を組み合わせて見てるうちにライブが終わっちゃいました。照明が明るくなり、ショウ終了のアナウンスが何度となく流れても、観客席からはいつまでもメイシオ・コールが鳴り止まなかった昨日のブルーノート。 生まれて初めて、ホンモノのソウルを見たような気がしました。
|