ライブレポート
Candy Dulfer & Hans Dulferの巻・その1


12/16/2002(Mon) 1st stage
at Osaka Blue Note


3ヶ月も前から楽しみにしていたダルファー親子のライブです。彼らの事については他のページで散々書きまくってるので、そろそろ皆様も飽き始めた頃かもしれませんが....(苦笑)

半月に渡り、Hans(以下「パパ」)とCandy(以下「キャンディ」)が親子揃って日本のブルーノート全店舗(東京・名古屋・福岡・大阪)を駆け抜ける....このツアーは、発表された当初から、ダルファー親子好き人間達の間ではちょっとした話題になっていました。親子揃って人気者、年中世界を飛び回ってライブライブ!! の日々を送るという彼らのスケジュールが合う事なんて滅多にない。

それだけ忙しい二人が、タッグを組んで日本にやってくる....しかもこのツアーが日本限定(おまけにこれが最初で最後というハナシもアリ)というだけあって、このツアーの価値がいつもより数倍高いのは一目瞭然。こんなすごいステージを見逃すなんて、私にとっては、大好きな大福を食べずに腐らせてしまうようなもの(←例えがショボすぎ) 心臓バクバク言わせながら必死になってチケットをゲットし、二日間の大阪ツアーに乗り込んできました。


初日は会社の同期TクンとNクン(クン付けしてるけど、どちらも女性・笑)を連れて行きました。二人ともブルーノート初体験という事もあり、「わー、すごーい!!」を連発。ステージと客席との距離の近さに驚いていたようです。なんせ私達の席はステージに向かって真左。フツーの舞台で言えば下手にあたるトコロだったので、ステージ上のパパとの距離はわずか数メートルってぐらいだったんですもん。


開始時刻を少し過ぎた頃、バンドメンバーが登場。次第に緊張感が高まる中、ダルファー親子が姿を現すと、既に場内は拍手と歓声で大賑わい。おお、初日の1stステージなのに、とっぱなからいい雰囲気ぢゃん!! と、私のボルテージも上昇気流に乗り始めました。

バラードナンバーは、キャンディがソロ演奏した『Indian Vibes』のみで、あとは最新アルバム『Dulfer Dulfer』と、パパのアルバムから、ゴキゲンなパーティ・チューンばかり。ジョン・コルトレーンの『Impressions』もプレイしてたけど、見事にハウスっぽいアレンジになっててビックリ。
コルトレーンなのにタテノリですぜ(笑)


とにかく「これでもか!!」ってぐらいアップテンポナンバーが繰り出され、中盤あたりからいよいよガマンできなくなった私は、席から飛び降りて最後までずーーーーーっと
タテノリ&踊り続けてました。おかげで、ホノルルマラソンの練習から解放され、ようやく痛みが治まりかけてきたアキレス腱に再び違和感が....(^^;)


でもって私、ちょっと変わったデザインのフリース帽子をかぶってたんですよ。その変わりっぷりと言えば、友人から
「まじかるタルルート君みたい」だの「となりのトトロみたい」だのと散々ネタに上げられ、街行く人にはすれ違いざまにチラッと視線を注がれるほど(笑) まあ実際に「これなら目立つかな〜」って、半ば確信犯的にかぶってたんですけどね。その帽子も汗でぺろーんとヨレちゃったし....

いやー、ホントにね、それぐらいスゴい盛り上がりだったの。ボーカルのJohn Helderがすーっごい盛り上げ上手で、パパと一緒になって
「おらおら、みんな立てーーーーーーっっっ!! 踊れーーーーーぇぇぇっっっっ!!」ってカンジで観客を煽りまくり。これで彼らの「立て立てコール」に応えなかったら、怒られてビール瓶でも飛んできそうな勢いだった(笑)


約1時間半のステージは、ホンマにあっちゅー間でした。アンコールになると、もう場内総立ち。
50代ぐらいかとおぼしきオジサンやオバサン達までもがスタンドアップ状態で、何がなんやらワケわかりませーん(笑)

最前列にいた人達は絶対に、親子のサックスから漏れ出てくる「おつゆ&水蒸気」をボットボトにひっかけられてるハズだ....だってね、私が1時間サックスの練習しただけで、サックスの穴から「おつゆ&水蒸気」がジワジワ漏れてくるぐらいなんだもん。実際、パパがサックスを横に傾けた時、それらしき液体が
「バシャッ」って床に落ちたのも見えたし(わーお!!) ま、それもいい思い出ってヤツかなぁ。


大興奮のうちにステージが終了した後は、なんとサイン会たるものまでありました。サイン会....そうです、アーティストと握手とかができちゃうヤツですよ。


実は私、ある方から事前に「サイン会がある」という情報をゲットしていたんですね。そこで私ってば、ライブに来る前から、かなりミーハーチックな作戦(!?)を立てていたんです。


「世間はクリスマス、それならXmasプレゼントをあげるのもアリなんちゃうん?」


もしかしたら、マジで受け取ってもらえるかもしれない....半分妄想ワールドに入り込んでいた私は、なんと彼らにプレゼントを用意したんです(ホンマ、我ながらミーハーやわ・苦笑)


何をあげようか、散々迷った結果、@日本の雰囲気が出てるモノ A実用的なモノ Bオランダへのお持ち帰り時に苦労しないモノ....という3つの条件を満たすアイテム ──── キャンディには、刺し子のような地柄に、ちっちゃく小猫のイラストがあしらわれた巾着袋を。そしてパパには、友禅染めの大判ハンカチ2枚 ──── をチョイス。Xmas cardにメッセージを書き、自らラッピングまで手がけましたがな(ちゃんとXmasリースの小型オーナメントでアクセントもつけました....凝り過ぎぢゃん自分!!・笑)


とまあ、一応ここまでは段取りしたけど、心の中では「ホンマに渡せるんか?」って、疑ってた部分もあったんですよねー。だから、「渡せなかったら、どこかで使い回しすりゃーいいや」って、そこそこ軽い気持ちで持って行ったんです。



....そして結果はいかに??



サイン会で自分の順番が回ってきました。私は、サックスのレッスンで使っているテキスト2冊をパパに差し出して、「Hi!! 見てー、これ、アタシのテキストなの」って先制攻撃。パパはちょっと興味を示してくれたようで
「おお、テキストか!!」と、ページをパラパラめくってはりました(笑)


「この表紙にサインしてくれる?」
「ここ? おーけー!!」


そう言ってテキストを手元に引き寄せ、パパとキャンディが順番にサラサラとペンを走らせた。



うわー、ホンモノのサインやん!!



「アタシね、今年の2月にキャンディの大阪公演を観てから、サックス習い始めてん」
「へー、そうなんやー!!」
「それで、マイサックスに『Miss Candy』って命名してんでぇ」
「わーお!!(笑)」


そこで私は、すかさずプレゼントを差し出した。


「あのね、これ....」
「くれるの?」
「うん」


次のステージがあるために、店内スタッフに急かされながら次のお客さんの対応に移っていたパパの腕をキャンディがツンツンとつつき、オランダ語で彼に話しかけた。多分「見て、これくれたよー」みたいな事を言ってたのかな。(オランダ語をナマで聞いたの、初めて!!)


「わーお、もらえるの?」


そう言って、嬉しそうに受け取ってくれた二人。アタシってきっと、すんごいラッキーな人種に違いない!!


「ありがとう!!」



あー、もうアキレス腱切れてもいい!!(笑)



次のステージがあるので、と、店内スタッフの顔の表情がいよいよ本格的に険しくなってきたのもあって、写真を撮る時間がなくなっちゃったんだけど、「明日も来るよー!!」って言ったら、「じゃあ写真は明日ね、明日ならもっと時間あるから」と、キャンディが笑顔で答えてくれた。Bye!! と、互いに手を振って別れた後の私ってば、もー嬉しいんだか嬉しくないんだか、感覚が完全にマヒ状態。後ろでNクンが写真撮ってたのなんて、これっぽっちも気づいてなかったぐらい。「Amandaすごーーーーいっっっ!!」と、連れの二人からの歓声を受けながら、店を後にしました。その後、小雨の降る中で三人が大盛り上がりトランス状態に陥ってた事は、みなさんの想像に難くないでしょうね(笑)


サインやプレゼントももちろんだけど、何より嬉しかったのは、自分の英語が二人に通じたって事。憧れの人達とナマでコミュニケーションできるなんて、ホンマに夢みたいな話ですやん!! 英語勉強してて良かったなーって、心の底から思えた一瞬でした。


ほんのわずかな時間で、あまりにも大きな出来事を体験したので、なんだかまだイマイチ実感がわかないんだけど、とにかく私、すんごい事をやらかしちゃったんですよね? ってなワケで、17日のライブレポートに続きます(まだあるんかいな・苦笑)