アドリブの悪夢 〜 あどりぶのあくむ 〜


即興演奏って、まさに音楽の醍醐味だと思うんだけど、エレクトーン時代に楽典(=音楽理論)で散々アタマの痛い思いをしたアタシにとっては、単なる苦痛に過ぎないワケなんすよね〜。


基本的に、アタシは
何でも基礎どおりにやる傾向にあるんです。基礎を
土台にして、そこからあまり逸脱しない範囲で物事を進めていくタイプ。つまり、裏を返せば、
創造力とか応用性ってものが全然ないってコトっすね(苦笑) なので、学生時代は、いくつかの理論を組み合わせて答えを探し出す学問が苦手でした。数学とか化学とか、そのテのヤツ。


アタシのこの性格は、音楽の世界でも同じ。楽譜どおりに演奏する事に関しては全く問題ない。で、誰かがやってるアドリブは、聴いてるうちに
一つ残らず覚えちゃう。キャンディの曲だって、メロディーラインもアドリブも、ほぼ全曲オリジナルキーで覚えてるし。
(↑コピー機かよ、アタシの頭は・笑) 


でも、作曲や即興っていう、自分の創造力を試される分野になると全然ダメなんです。エレクトーン現役時代は、
即興演奏なのに楽譜に書き込んで演奏してたぐらい要領が悪かったんですよね〜(←全然即興ちゃうやん・苦笑)


3月6日の練習日記にも書いたけど、初アドリブ体験の日なんて、ホンマに
「エラいこっちゃ」だったんすよ。まずはテキストに載ってた8楽節の簡単な課題曲を、楽譜どおりに吹いたのね。で、その後センセイに「好きなように吹いてみて」って言われた。でも最初、言われてる意味をイマイチ理解できなかったアタシ。


「え、好きなようにって....」
「楽譜どおりじゃなくていいから、思ったとおりに」
「それって、もしや即興演奏って事ですか?」
「そうそう、アドリブ」


う、うそ.....(←まさに滝のような冷や汗)


それまでフツーに吹いてたアタシの手は、パッタリと止まってしまいました(笑) サックスでアドリブなんてまだまだ、と思ってただけに、予想外の展開にすっかり舞い上がってしまったんですね。散々悩んだ挙げ句、楽譜の各小節に書かれてあるコードネーム(=どんな和音かを表す表記)を頼りに、伴奏に合う音を探してなんとか吹き終えました。


「あー....10年前の悪夢再来です.....(泣)」
「悪夢時代と同じカンジでやってくれたらいいし(笑) 普段からいろんな音楽聴いてるみたいやから、アドリブの引出しは多いと思う。慣れたらいろいろ吹けるって」
「ホンマですか〜〜〜〜???(不安)」


今ふと思ったんだけど、これだけ創造力貧困なアタシが、
自分で振り付けを考えてエアロのレッスンやってるのって、もしや奇跡なんじゃない??