Backstreet Boys
グループと言っても、その個性はいろいろ。
超泥臭いハードロック・グループ、
言葉の韻を踏んでて歌詞が意外に面白いヒップホップ・グループ、
カワイさ第一の純粋アイドル・グループ....
そんな中、にわかに注目を浴び始めたのが「ボーイバンド」と呼ばれるグループです。
今回はこの「ボーイバンド」についてのご紹介です。
*ボーイバンドって何?
「ボーイバンド」とは、男性のみで構成する若手音楽グループの事。これは専門用語ではなく、近年、男性の若手アイドル系グループが増えてきた事によって使われるようになった流行語みたいなもの。となると、The
BeatlesやPet Shop Boysなど、広く言えばあのへんもボーイバンドじゃないの?
と思われる方がいるかもしれません。しかしボーイバンドとは、飽くまで今ウレまくっているBackstreet
Boysや 'nsync(インシンク)を筆頭とした、現代の若手男性グループの事を意味しているのです。
*ボーイバンド誕生
私の感覚で言うと、1980年代の後半にデビューしたボストン出身のNew Kids on
the Blockあたりが、おそらくボーイバンドの元祖ではないかと思われます。5人で構成されたNew
Kids on the Blockはデビュー当時、全員が十代でアイドル色がめちゃめちゃ強く、日本で言う「ジャニーズ系」というイメージがピッタリ(どの国でもウケるんだな、ジャニーズ系って・笑)持ち歌も....これまたジャニーズ系ですわ(^^;)
'80年代なので、アップテンポなポップスが主流でした。彼らの『Step by Step』という曲は、ご存知の方が多いのではないでしょうか。一時、私もgymで使ってましたが....(笑)
*そして彼らが火をつけた
日本でもFanが多かったNew Kids on the Blockも後に解散。その後、彼らの後を継ぐように(?)ボーイバンドの肩書きを背負う事となったのが、1996年にデビューしたフロリダ出身のBackstreet Boys(=BSB)である。世界中で丹念なプロモーションを行った結果、1stアルバムの『Backstreet Boys』が850万枚のセールスをマーク。その後、2ndアルバム『Backstreet Boys』が1,300万枚、3rdアルバム『Millennium』が2,400万枚という驚異的な売り上げを記録し、今や世界中に名を轟かせるビッグなグループに大化けした。彼らの存在がきっかけとなり、音楽会では次第にティーンを中心とした若い男のコ達が、歌えや踊れのアイドルグループとして数多く誕生するようになる。
デビュー当時のBSBは、なぜか母国アメリカではあまり注目されなかったらしく、ヨーロッパから足場を固めていったという意外なエピソードがあります。その後、オーストラリア
→ 日本と地球を東へ移動し、やっとアメリカでブレイクしたという「良かったね、お疲れさん」的なグループだったのですわ(^^;)
私が彼らを知ったのは、ちょうど日本で1stアルバムが発売された直後。たまたま衛星放送で見た『Get
Down』という曲のvideo clipに惹きつけられたのがキッカケでした。今や彼らもすっかりオトナの魅力ですよねぇ。
彼らのポイントは、アップテンポな曲とバラードをバランス良く歌いこなせるところにあると思います。メンバーのカラーが一色に偏らず、見事なほど個性がバラバラである事も、その要因の一つなのかもしれません。たかがアイドルと侮る事勿れ、特にバラードは聞きごたえアリです。
*後発品?
ここ数年で「ボーイバンド」という言葉は、音楽界において一つのジャンルとして認識され始めている様子。これはアメリカを始め、世界的にボーイバンドの数が増えてきた証拠とも言えるのではないでしょうか。有名どころをあげるだけでも、一時期BSB絡みの訴訟問題でも話題になった'nsync、イギリス出身のFive、ブラピが出演していた某缶コーヒーのCMに歌が起用されたPoint
Break、営業活動として日本の全都道府県を行脚(!?)したという驚くべき実績を持つa1(エーワン)、その他にもWestLifeやBoy
Zone、98Degrees、Savege Gardenなど、挙げたらホントにキリがない。「全員の顔と名前が一致しなかったら歳やな、オッサン」などと笑えるような比ではなく、一体ジャニーズ・タレントやモーニング娘が何グループできるんだと、思わず悲鳴を上げたくなる数なのである。(こうして列挙してみると、イギリス出身のグループが多いなあ....)
*上記にあるFiveとSavege Gardenは解散しました
*オススメ・ボーイバンド
ボーイバンドは、ルックスだけでなく歌唱力も比較的高い。そして、複数人数で構成するという利点を生かし、耳に心地よいハーモニーをウリにするグループが増えています。というわけで、今回は特にハーモニーを武器にしてShowBiz界に挑むボーイバンドをご紹介しましょう。なお、今回ここでオススメ・ボーイバンドを記述するにあたり、あまりにも有名になってしまったBSBと'nsyncに関しては選択肢から外しました。多分、私がわざわざここでコメントする必要もないと思うし....それに、彼らの他にもイケてるgroupがいるんだぞーっていうのをアピールしたいしね。
Human Nature(ヒューマン・ネイチャー)
オーストラリア出身の4人グループ。2年前のCeline Dion来日concertを観に行った方もいらっしゃると思いますが、彼女のstageのopening actを務めたのが彼らだったって事、ご存知でしたか?
メンバーは、AndrewとMichaelのTierney兄弟、そしてAndrewの同級生であるPhil
BurtonとToby Allen。1990年にHuman Natureとして活動を始めた彼らは学生時代からグループを組み、放課後の部活というノリで歌を歌っていたのだが、そんな軽いノリは次第にプロとして活動したいという情熱を生み出す事になった。そこで彼らが取った行動がなんと、オーストラリアSony
Musicの門を叩く事(驚) 突然オフィスに乗り込み、エグゼクティブの前でアカペラの生コーラスを披露しただけでなく、奇跡的にも契約を取り付けてしまったというから、根性と度胸は筋金入り。その後、1997年にデビューアルバム『Telling
Everybody』をリリースし、400万枚以上のセールスを記録。また、1999年に発表した2ndアルバム『Counting
Down』でアルバムチャート1位を獲得するなど、順調にキャリアを伸ばす。
この間にもMichael JacksonやCeline Dionのコンサートでopening actを務める事により、知名度もグンとアップ。まだ日本にはお目見えしていないが、最近では3rdアルバム『Human Nature』を発表しており、更なる活躍が期待されるグループである。
ルックスは....まあ普通にカッコイイ。いかにもオーストラリアの長閑な環境に囲まれてのびのびと育ったような感のあるHuman
Natureのハーモニーは、まるでそよ風のよう。人工的に一切手を加えられていない、いわゆる天然素材のようなイメージを受けます。どちらかと言うとバラード向きの雰囲気かな。もちろんアップテンポの曲も歌ってはいるんだけど、どことなく無理が感じられると言うか....まあこれは完全に私の個人的な考えですけど、彼らの良さが出ているのは断然バラードだと思います。Celine
Dionのコンサートで実際に彼らの歌をナマで聞きましたが、泣かせるんですよね、これがまた(笑)
水が湧き上がってくるような涼やかさいっぱいのハーモニー、試しに味わってみてはいかがでしょう? 初めての方は、2ndアルバムの『Counting
Down』からお聴きになると馴染みやすいかもしれません。
Son By 4(ソン・バイ・フォー)
実は彼ら、ボーイバンドの枠には入りません。でもここで是非紹介させてください〜っ(^^)
たまたま2000年のLatin Grammy Awardsで彼らのperformanceを見たのですが、一瞬でトリコになってしまったほど彼らのハーモニーは秀逸!!
JavierとGeorgeのMontes兄弟、彼らの従兄弟にあたるPedro QuilesにAngel Lopezを加えた、4人全員がプエルトリコ人という編成のラテンサウンド系グループ。1998年に1stアルバム『Preparense』を発表。近年流行の波に乗っているサルサの原形と言われる「ソン」が、彼らの歌のルーツとなっています。しかし、ただ伝統的な音楽を踏襲するだけに終わらない独特な感性は新世代人間ならでは。hip
hopやrockを混ぜ込んだ骨太サウンドから、泣けそうなほど美しいバラードまで、何でもござれの驚くべきその器用さは脱帽モノ。
私のオススメは、2000年にリリースされた2ndアルバム『Son by Four』で、この一曲目に収録されている『A
Puro Dolor』という曲がサイコーなんっすよ、奥さんっ!! 実際にこの曲は、Latin
single chartでも20週間に渡ってトップに君臨し、スペイン語の楽曲としては20年ぶりに1位を獲得したという超ファインプレーを見せてくれた曲なんですよね。オリジナルはmediumテンポなのですが、これのバラードversionがかなりイケてます。
ラテンサウンドと言えば、どちらかと言うと情熱的なイメージがありますが、彼らの歌は比較的サラッとしていて聞きやすい。湿気を含んだマイアミでダラダラに汗かきながらサンバを踊るというより、カンカン照りの太陽の下、心地良いそよ風が吹くビーチの日陰でドリンクでも....みたいな感じかな(←かなり勝手なイメージ・笑) とても爽やかな気分になれる歌声なので、是非一度どうぞ。
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