サックス・プレイヤーと言えば、大概の方は男性を思い浮かべるかもしれません。
ですが、今回ご紹介するのは、とってもかわいらしい女性なんです。
アイドル界でも通用しそう....そんなキュートなCandy Dulferの魅力を
存分に語らせていただきますっ。
関係ないけど↑上の写真、ミシェル・ファイファーに似てる??
こんな人です、Candy Dulfer 1969年9月19日、オランダ・アムステルダム生まれ。Jazzのサックス・プレイヤーである父・Hans Dulferの影響で、6歳からサックスを吹き始める。幼い娘のサックスの才能を早くから見抜いた父親は、Candyをステージに上げて親子でセッションをしたり、地元のブラスバンド、Jeugd Doet Levenに参加させるなどして娘をサポート。11歳でHansと共にアルバムを作成し、12歳の時にはNorth Sea Jazz Festivalでパフォーマンスを披露。その間にもアムステルダムのクラブで父親とjam sessionを重ね、まだ少女でありながら、Candyの存在は次第に他のmusicianの間にも知れ渡るようになる。 14歳の時、Candyは自身のバンド「Funky Stuff」を結成する。各メディアはこぞって特集を組み、彼女の知名度は飛躍的にアップ。Madonnaのコンサート・ツアーのオランダ公演でopening actを務め、オランダ映画『Lily Was Here』のsoundtrackにも参加するなど、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで活動を広めていく。 後にBMG Ariolaと契約を結び、1990年にファーストアルバム『Saxuality』を発表。満を持しての発表となったこのアルバムは、彼女の名を世界に広くアピールする決定的なきっかけとなり、音楽界最高峰と言われるグラミー賞(Best Instrumental Pop Recording部門)にノミネートされるという快挙を成し遂げた。向かうところ敵なしと思われるような彼女の勢いはとどまるところを知らず、Van MorrisonやPink Floydとの共演、Princeのコンサートツアーへの参加などを通じて、更に音楽界での確固たるポジションを築いていく。 Candyは、およそ2年に一度の間隔でアルバムをリリースしており、現在はベスト版やライブアルバムを含めて9枚のアルバムが発表されている(特定の国での限定リリースもあるため、この数はCandy Dulfer公式HPを基準とする)。しかし「何よりバンドメンバーと一緒にライブをするのが大好き!!」という彼女、多くの時間をワールドツアーやライブに充てているとか。親日家でもある彼女はコンスタントに日本を訪れており、パワフルなlive performanceを披露している。 |
Candyに頭が上がらないオトコ? Candyのbiographyには、ある男性の名前がやたらと多く登場する。その名もpops界の大御所、Prince。実は彼、ある出来事でCandyを怒らせてしまったらしい。 1980年代後半に行われたPrinceのコンサート・ツアー。Candyは、Funky Stuffのメンバーと共に、このオランダ公演でopening actを務める予定になっていた。しかし突然何を思ったか、Princeは公演開始15分前にステージをキャンセルしてしまったのだ。怒りまくったCandyは既に集まっている観衆にお詫びをし、自分達だけでライブを行ったのだが、それだけでは彼女の怒りは収まらず、Princeにメッセージを送るという反撃に出た。 『アナタ、私のサックス演奏を拝めるいいチャンスを逃したわね』 その二日後、Princeは彼女に詫びを入れ、自分のステージで演奏しないかと持ちかけた。そこで彼女のプレイの素晴らしさを目にし、まさに「いいチャンスを逃してしまった」事に気づいた彼はその後、Candyに曲を提供したり、彼のコンサート・ツアーでのプレイをオファーしたりしている。おまけに彼女、Princeのビデオ・クリップにも出演しているとか....。Candyが持つサックスの才能と度胸の良さがよく現れているエピソードだが、Princeにとっては一生モンの汚点かな、こりゃ(^^;) あまりいい出会い方ではなかったものの、現在のCandyとPrinceは、互いにmusicianとして非常に良い関係を築いているそうです。悪しからず(!?) しかし....たった10代の「小娘」的存在で、あのPrinceにこんなセリフ吐けるなんて、よっぽど根性座ってたのね、Candyって(笑)。 |
こうして出会った彼女とワタシ 何私が19歳の時、某BS局で月に一度だけ放送されるお気に入りのショー・ビジネス番組があったんですが、そこでCandyの特集を見たのが、彼女を知るキッカケとなりました。ちょうど2枚目のアルバム『SAX-A-GO-GO』がリリースされたばかりの頃で、ライブ・リハーサルでサックスをガンガン吹きまくっている彼女の姿がとってもカッコ良かったんですよね。次の日、就職活動のセミナーを終えたその足で『SAX-A-GO-GO』を買いに行ったのは、言うまでもないでしょう(笑) 「毎日聴いてるの!!」と言えるほど熱狂的なFanではありませんが、忘れた頃に聞きたくなると言うか....今でもたまにCDを引っ張り出して聴いてるし、アルバムがリリースされたらマメにゲットしてますね。私が気長に聴き続けているartistの一人かな。余談ですが、『SAX-A-GO-GO』は「ホンダ・シビック」のCMソングとして使われていたんですよー。 アルバムを聴くとわかるのですが、彼女の音楽の特徴は、複数の管楽器によって構成されるホーンセクションがメインである事。似てると言うには(かなり)ムリがありますが、イメージとしてはブライアン・セッツァー・オーケストラ、マイアミ・サウンドマシーンあたりのタイプかな(ホントはAverage White BandやJB'Sが一番近いんだけど....ご存知な方います??) ちなみにライブでは、Candyのアルトサックス+Funky Stuffメンバーのテナーサックス+同トランペットという3管構成でした。重厚なサックスの音色と親しみやすい爽やかなメロディーラインが、彼女のステキな持ち味となっています。もちろん、彼女のソロも表情豊かで聞きごたえ充分です。 |
これがオススメ、Candy's Music サックスの音色が生み出すCandy Worldは、pops、funk、jazzなど、いろんなジャンルの要素がミックスされていて、まるでそよ風のような爽やかさいっぱいの聞き心地。ドライブには打ってつけです、ハイ。T-Squareなどのフュージョン系musicがお好きな方なら、きっと気に入っていただけると思います。TV番組のBGMに使われている事が多いので、「あれ、これって彼女の曲だったの!?」って、ビックリなさるんじゃないかと....。 『Saxuality』 Candyのファースト・アルバム。いろんなタイプの曲が収録されていますが、その中での私のお気に入りは3曲目、アルバムのタイトルチューンである『Saxuality』です。彼女が目指す「Funkyな音楽」というコンセプトにピッタリとマッチしていて、とてもスピードのあるダンサブルな曲。拍手や人の話し声なども挿入されているので、ライブっぽい雰囲気も楽しめます。他にも、ギター系の音とサックスとの掛け合いが面白い1曲目の『Lily was Here』もオススメ。 『BIG GIRL』 1995年に発表されたサード・アルバム。とてもドラマティックな仕上がりになっていて、個人的には一番お気に入りの一枚。これを聞いた時、サックスにかけてはド素人の私が初めて「サックスも歌うんだな」と思ったぐらい、彼女の表現力の豊かさに驚かされたものです。一曲目からいきなりフュージョンmusicのカリスマDavid Sanbornとサックス共演をこなしており、内容もとにかく豪華絢爛!! 実力派のヴォーカリストを携えたゴスペルやソウルmusic、父親と共演したトラックなども収録されています。ちなみにこの『BIG GIRL』というアルバム・タイトルは、父Hansのニックネームである「BIG BOY」をもじってつけられたのだそうな。意外とオチャメね、親子揃って(笑) 『THE BEST OF CANDY DULFER』 Candyのベスト版は2枚リリースされているのですが、これは日本で特別に企画リリースされたもの。「Candyにちょっと興味持っちゃったかな」という方は、このアルバムから聞いてみるのがいいかと思います。↑でご紹介した、私の好きな『SAX-A-GO-GO』も収録されています。注目は、新曲の『Da Bump』かな。このベストアルバムでしか聴けないレアな楽曲です。アルバムのオープニングにふさわしく、とても楽しげな雰囲気の曲に仕上がっています。 |
『THE BEST OF CANDY DULFER』 |
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『SAX-A-GO-GO』 |
『For the love of you』 |