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 ハリスの処置には、苦労してきました。以前、ハリスを巻かずに投げると、 下記3箇所のいずれかで引っ掛かる場合があったからです。

    A. ミチ糸と接するスナップの先端部 (図1case-1)
    B. 吊籠の突起部 (図1case-2)
    C. 内籠のエッジ (図1case-3)

 Aはミチ糸を掴んだスナップの出っ張りとミチ糸が作るV溝に、ハリスが引っ掛かった場合です。
 Bは、突起状の構造を有しているが故の引っ掛かりです。
 Cは、内籠が吊籠へくっ付いた状態になった時、内籠のエッジに引っ掛かった場合です。

 その対策として試行錯誤した結果、ハリスを「フカセ籠」へ巻いて投げるようにした経緯があります。
 長い間、この’ハリスを巻く’提案をしてきましたが、 ハリスを巻く操作には抵抗を感じるとのご意見を聞くに及んで、 カスタマイズ版を紹介することにしました。

 以下、「フカセ籠’カスタマイズ版’」の構造的特徴と使い方を中心に説明します。
 「フカセ籠」の概要(考え方、機能、効果など)は、オリジナル版の詳細説明をご覧ください。


カスタマイズ版の詳細説明

 カスタマイズ版の狙いは、ハリスを巻かなくても、引っ掛からない使い方を提供することです。

● カスタマイズ版として追加した備え

 図2をご覧ください。2点あります。

 1点目は、「フカセ籠」のスナップ根元と突起部先端の間に張った2条の糸です。 この糸を’滑らし糸’と表現することにします。
 ハリスが此処へ乗っかっても、糸の上を滑って突起物へは引っ掛かりません。上記の引っ掛かりBに対する対策です。
 張り方は簡単。 突起部の切れ込み先端(左右の二箇所)にキリで穴を開け、その穴の上からミチ糸を 通して、スナップの裏側へ回し、弛まないように張って縛ります。

 2点目は、内籠と外籠のエッジにある’締め糸’を通す穴を合わせ、釣り糸で両籠を縛ったことです。 これで、両籠は一体化します。両籠の合わせがグラグラして使い難い場合は、接着剤でくっつけても構いません。
 これは、上記の引っ掛かりCに対する対策です。

● 仕掛けの変更

   図3は、カスタマイズ版を使用する際の仕掛けを示します。 オリジナル版の仕掛けと変わりませんが、シモリは、流線型シモリ(0号)を用います。
 上記の引っ掛かりAに対する対策です。
 スナップがシモリにスッポリと入り込むようにして、「フカセ籠」を支えることで、 ミチ糸とスナップの接点にV溝を生じないようしています。

 (重複しますが) ここで、仕掛け各部の役割について説明をします。

      ・(ウキの上部にある)ウキ止 : タナ取り
      ・(ウキの下部にある)ウキ止 : 投げる際、ウキが「フカセ籠」と重ならないようにするため。
      ・ タル型シモリ(2号)      : 「フカセ籠」の支え。
      ・ シモリ受け           : (透明な絡み止めパイプを利用した)上記シモリの抜け止め。
                           [ 注記 ] このシモリ受けは、カスタマイズ版に伴うものでなく、使い勝手が良いので紹介しました。
                                   詳細をオリジナル版目次の’使い易い仕掛け’ページにて図解しています。
      ・ 適合オモリ           : 非自立ウキの適合オモリ。
                           [ 注記 ] 「フカセ籠」の沈下姿勢を安定させるために、推奨します。
                                    詳細をオリジナル版目次の’使い易い仕掛け’ページにて解説しています。


● カスタマイズ版の使い方

[1] 使い方は、下記の3通り(D,E,F)があります。

  ・ カゴ巻き(D): オリジナル版と同じ使い方です。カスタマイズ版は、内籠と外籠を一体化しているので、より使い易くなっています。
  ・ 折り返し(E): ハリスを巻かない方法です。垂れ下がったハリスを折り返して、絡まないようにしている点が特徴です。
  ・ フリー  (F): ハリスを巻かない方法です。垂れ下がったハリスの丈が短いので、そのままにして投げることが出来ます。

 それぞれの特徴使う上での判断基準を述べる前に、どのような使い方であるか?下表をご覧ください。

使い方3通り カゴ巻き(D) 折り返し(E) フリー(F)






    順
@ ハリスを籠に巻く。最初の一巻きは重ねるが、後は重ねないように手前から先へ巻く。 巻く方向(右回り/左回り)は、いずれも可。
ここから........
A〜E(5手順)
ここから
A〜D
(4手順)
A エサを入れる。チモトのガン玉も入れてしまう。

落とし込むようにして、エサを入れる
チモトのガン玉も入れてしまう。
B コマセを入れる。 (入れた後、巻いたハリスが緩まないように)
ドロドロのコマセを、スプーンで注ぎ込むように数回に分けて満杯にする。(強く押し込まないように)
コマセを入れる。
スプーンで数回に分けて満杯にする。
  (強く押し込まないように)
C        図は、使い方(E)と(F)の場合を示していますが、(D)も要領は同じです。
閉じて、締め糸を巻き、ガン玉をクレータの中央に持ってくる。
 この時、ミチ糸も一緒に巻き込む。(裏側参照)

 ミチ糸を巻き込み易いように、 吊籠の背に溝を付けておきました。
D        図は、使い方(E)と(F)の場合を示していますが、(D)も要領は同じです。
クレータに(詰め用の)コマセを詰める。
最後は、スプーンの背で押しつける。
この手加減が弱すぎると、飛行中または着水時に開いて良くない。
タナが深ければ、強く押し付けること。
 ( 慣れるまでは、強く詰めること。)

’詰め用コマセ’の詰め方については、
「知っておいて頂きたいこと」の(4)に知見を記載しています。

 コマセの調合については、「コマセの消費量と費用」を参照してください。
E ( 空白 ) 垂れたハリスの中央をつまみ、滑り糸 の下へもぐらせる。
(空白)

[2] 使い方3通り(D,E,F)それぞれの特徴を、下表で説明します。 ( 表中の記号は、◎:秀 ○:優 △:良 の意味です。)

  「使い方の評価」は定性的ですが、操作性/遠投性/ハリスの煩わしさ(投げる時)/強風の中での使用/ ・・・から判定しています。
  「同調に至る作用」は、ハリスが如何に自然な作用で撒かれたコマセの中へ落とし込まれるか?について判定しています。

使い方3通り カゴ巻き(D) 折り返し(E) フリー(F)


使い方

評価
同調
に至る
作用

(巻いているため)

(折り返しがあるため)

[3] 使い方3通り(D,E,F)の適用基準について説明します。
     ( 表中の記号は、○:適用可能 △:任意 ×:適用不可 の意味です。)

使い方3通り カゴ巻き(D) 折り返し(E) フリー(F)



30cm以下    
30〜60cm
( 向かい風の日は、これがお勧め ) 

( 1.5号で約60cm )
× 
60〜80cm
( これがお勧め ) 
  × 

  注記 ・ ハリス長は、凡その長さです。
      ・ チモトのガン玉は、カゴ巻き(D)と折り返し(E)には付けることを推奨します。フリー(F)の場合は、任意です。


  これで、投入準備完了。

 後は、投げるだけです。その様子は、図4のようになります。
 ウキはウキ止で支えられているので、 「フカセ籠」には重なりません。投げ釣りのように、振り出し遠投が出来ます。(もちろん、力任せの投げは無理です。)

 ハリスの長さは、慣れるまで、短め(約60cm以下)をお勧めします。
 慣れたら長めにしても良いですが、それでも約80cm以下が投げやすいでしょう。


 投げた後は、トップページ掲載のアニメーションや映像で紹介している通りの作用をします。

 もしも、着水時または沈下中に「フカセ籠」が’開’すると、ハリスが絡む場合があります。
 投げた後、いつまで経ってもウキが沈み込まない場合は、正常な’開’ではなかったと考えて、やり直してください。

 逆に、クレータにコマセを詰める手加減が強過ぎれば、ウキはタナに達した後も’開’しないため、引っ張り込まれて沈み込みます。
 沈み込み直後に軽くシャクって強制的に’開’にする方法も良いですが、 ウキ自身の残留浮力で「フカセ籠」を支え’開’を待つようにすれば、大変に楽です。
即ち、ウキの頂部が海面で見え隠れするくらいの沈み込みで「フカセ籠」を支えるようにします。

 其の訳は、「知っておいて頂きたいこと」(トップページ「オリジナル版」の目次参照) の冒頭に青字で述べている作用が果しやすいからです。
 多少、ウキの感度を犠牲にしますが、ウキ頂部の径が少し大きめ(d≒4〜5mm)の棒ウキを使用すれば 可能になりますので、参考にしてください。

 以上です。


[お知らせ]  カスタマイズ版の締め糸には、ガン玉サイズ=4を取り付けて、
       浮上モードに設定しています。

            沈下速度が速いようであれば、この上のサイズを選べば次第に遅くなって、
            サイズ≒Bで浮遊モード、それ以上で沈下モードになります。

          浮上モードの場合、選択したガン玉が小さくて操作し難い時は、ガン玉の代りに
          手頃なサイズのビーズを使用すると楽です。


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