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2009.03.15 HARU COMIC CITY 新刊『あんぐら☆めいと!』告知特設ページ

――Side:AiKawa

★タイトル★『あんぐら☆めいと!』
★サイズ・ページ・仕様★A5・52Pフルカラー表紙
★頒布価格★500円
★頒布スペース★東3ホール ズ25ab【MID Station】にて頒布開始☆


『あんぐら☆めいと!』表紙絵by葵さん



ついに出ます!
【Selfish Station】相川と、【MID RAILROAD】葵さんとの合同で!

都営一次+メトロ二次なカオス本!!

13路線全部出てきますよ!
そこはかとなく、っつかむしろぶっちゃけNIN(南北×三田×南北)とJC(JR常磐×千代田)なかんじ? ――あ、常磐線も一次か…(とかいってご本家3月新刊で登場したり)
都営4線とJR常磐線は一次設定になりますので、苦手な方はご注意ください。
あと話題として名前だけ各地下鉄の乗り入れ先路線がいろいろ出てきます。
でもきっと都営兄弟気に入ってもらえると思うんだ、4人ともみんないい子だから!(自画自賛・笑)
表紙絵を葵さんがちょーがんばってくれました! フルカラー13人+1匹(笑)!

★都営兄弟の設定(一次)★

★本文サンプル(相川サイド)★
※葵サイドの本文サンプルは、葵さんのサイトでどうぞ! SSコーナーには都営兄弟のお話もあるよ!




★収録話★

説明書きは相川の独断と偏見的なものなのでアテにしないでね☆(笑)

☆相川の担当☆
・日比谷大好きお千代は旦那(じょーばん)には冷たいって話
・新宿&半蔵門の同期じゃれじゃれと夢見がちな東西にーちゃんの話
・副都心が大江戸くんを口説き落とす話(違…くないかも)⇒【sample】

☆葵さんの担当☆
・南北きゅんが三田さんに一目惚れした話(ブログのに加筆修正)
・南北きゅんが三田さんにお弁当をおねだりする話(+兄(T)姉(C))
・銀座様と浅草兄さんの、心温まるカオスなお茶会(+M+Y)




★都営兄弟の設定 by 2A(Aoi+AiKawa)★


【A】都営浅草線(長男)
身長:173cm/体重:61kg
性格:江戸っ子/ラインカラー:ローズ
☆誘われるとついつい参加。飲み歩いては翌日、三田に怒られる。 →葵さんちのSS参照(笑)。
☆路線内走行車両の種類は日本一。4社直通、パスモの限界に挑戦!
☆京成の新特急絡みで複々線になるとか、もう一本トンネル掘るとか言われてるけど、どうなることやら?

【I】都営三田線(次男)
身長:171cm/体重:56kg
性格:苦労性/ラインカラー:ブルー
☆都営家の男前おかん。時間や約束事に厳しく大江戸と南北に甘い。
☆開業40年目の2008年は巣鴨のエスカレータ発煙事故、白金高輪の喫煙事件とタバコ関連に祟られた…。

【S】都営新宿線(三男)
身長:176cm/体重:60kg
性格:現代っ子/ラインカラー:リーフ
☆そつなく社交的。だが実は都営兄弟と京王新線以外には冷たい面もあったりする、らしい。
☆『都営』なのに終点・本八幡駅は千葉県な不思議。
☆イベント大好き京王のおかげで、臨時列車の運行本数は地下鉄一。
(普段は京王相模原線乗り入れだけど、動物園・競馬場・高尾線と、本線終点以外は全部行く)

【E】都営大江戸線(四男)
身長:180cm/体重:62kg
性格;ブラコン/ラインカラー:ルビー
☆首都圏大深度を走る引きこもりのリニア。兄弟とみんきゅる以外とはうまく話せず超絶役人対応。
☆当初予想より早く減価償却できそうで一安心。
☆大泉学園を通って所沢方面への延伸話で、より西武と仲良しになる予定。
☆都バスの妖精(!?)「みんきゅる」の世話係らしい(笑)。

(注)みんきゅる…都バスのマスコットキャラ。ニコちゃん大王((C)Dr.スランプ)をベリキュにして羽根生やしたようなビジュアルの謎の生き物。2A仕様ではフツーに飛んだりしゃべったりいろいろする(笑)。都営どころか西武やらJRやらにも居ついているらしい?
(今回の本に限らず、MID_Stationで頒布している本にしばしばフツーに出てきます)




本文サンプル Side:AiKawa

【communication】――メトロ副都心&都営大江戸



『お前は新人なんだから、お前の方からちゃんと、よろしくお願いします、って挨拶しろよ!』
 そう、先輩に言われたから。
 だからちゃんと挨拶をしに行ったのだ。
 相互直通運転をする東武西武や東急はもちろん、競合するJRにも、新宿三丁目で一緒になる都営新宿線にも新宿線との直通や渋谷で乗換がある京王にも。
 残るはひとつ、都営大江戸線。
 東新宿駅での乗換の他、新宿三丁目駅から、JRの新宿駅の先にある大江戸線の新宿西口駅ないし新宿駅まで歩くこともできる。
『ああ、あいつはこっちにゃめったに来ないぜ。丸ノ内がいっからさ。シャイなもんでね、あいつのテンションについてけないんだよ』
 だがそんなことを、どこまで本気かわからない口調で都営新宿が言ったので、副都心は素直に乗り換え駅である東新宿駅へ向かった。
 渋谷寄りのエスカレーターを上って改札を通り、もうひとつエスカレーターを上れば大江戸線の改札はすぐ目の前だ。
 新しい路線であるため地下深くを走らざるを得ず、必然的に既存他路線への乗り換えが不便になることが多い副都心や大江戸にとって、ここの乗り換えはかなり快適と言える。
 エスカレーターを上ると、すぐに都営の制服を着た後ろ姿が視界に入った。背が高い。丸ノ内ほどではないけれど、細身なぶん、ひょろりと細長い印象を受ける。  長めの黒髪を後ろでひとつにぎゅっと縛って。生真面目そうというかお堅そうというか、そんな後ろ姿。
「大江戸さん、ですか?」
 そう声をかけた。
 少しの間の後で振り向いたのは、眼鏡をかけた、いかにも神経質そうな細面。
「はい、そうですが」
 警戒を露わにしてはいけない、と思っているのがこちらに丸わかりな時点で、その努力はカケラも報われていない。
 ああこれは丸ノ内や半蔵門が避けられるのも無理はないな、と副都心は思った。
「今度開業します、東京メトロの副都心線です。よろしくお願いします」
 このタイプは握手よりお辞儀の方がいいだろうと思ったので、営業スマイルを浮かべて挨拶をした後、腰を折って深く礼をした。
「……こちらこそ、よろしくお願いします」
 大江戸は同じように挨拶と礼を返し、けれどそのまま踵を返して去って行ってしまった。
 あっけにとられて見送る副都心を残して。
「うーん、嫌われてるんですかねえ?」
 ひとりごちた副都心に答える者がいるはずもなく、呟きは真新しいタイルに吸い込まれて消えていく。
 東新宿駅は、大江戸線の環状部開業に合わせてつくられた駅なのでまだ新しく、そして綺麗だがどこかよそよそしい。駅構内の壁にはポップな絵が描かれているのにも関わらず。
 丸ノ内が『アイツは手強いぞ!』となぜか嬉しそうに言っていたのを思い出した。
 別に手強かろうが嫌われてようが構わないんだけど、と思いつつも、有楽町先輩の教えに従うならば、コミュニケーションをはかるべく多少の努力はするべきだろう。
 それにしても、あの警戒の仕方、誰かに似ていると思ったら。
「……東上さんも、一番初めこんな感じだったかもしれないな……」
 偏屈引き籠もり路線と名高い東武東上線も、初めは露骨な警戒を浮かべて副都心を見上げてきた。鉄道一の苦労人だのお人好しだの言われている有楽町が、東上と直通運転をすることになった時、彼と会話を成り立たせるために、地道な努力を重ねただろうことは想像に難くない。
 地道な努力などはキャラじゃないけれど、手強い相手というなら、面白そうだ。
 副都心はひそかに笑みを浮かべた。


――to be continued...





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