あたたかな冬の夜
─Randy&Olivie─


「前から思ってたけどさぁ……、あんたって、体温高いよねぇ……」
 あったか〜い、と毛布に顔を擦りつけるような調子で、ランディの身体に腕を回したオリヴィエが呟く。
「これからの季節は手放せないよね☆」
「ひどいな……。俺、人間湯たんぽですか?」
「ん〜、そうだねぇ……」
「ちょっと、」
「でも湯たんぽはあったかいだけだけど、あんたはあったかいし気持ちイイし、カッコイイし?」
 上目遣いの濃青の瞳が、悪戯っぽくきらめいた。顔を赤くして息を詰まらせ、ランディがふいと顔を背ける。
「もう……」
 ため息をついたランディの肩を、綺麗に塗られた爪の先がゆっくりと辿った。
「──あなたのせいですよ」
「え……?」
「あなたがこんなに側にいるのに、冷静でいられるわけないじゃないですか……」
 わずか唇をとがらせて。オリヴィエの肩の上、あたたかな腕が力を増す。
「そう?」
「そうですよ。──そんなの、今更です」
「ふぅん……? じゃあさ」
 もっと熱くなろうよ。
 耳元で囁く声。舌を絡めるキスの後、ランディは困ったように眉を寄せた。
「ああ……、なんか我ながら進歩ないなぁ……」
「そう?」
「そうです。──あなたが綺麗すぎるからいけないんですよ」
 強引な責任転嫁に、オリヴィエが吹き出した。
「あははっ! やだ、馬鹿だねぇ。──あんたがカッコイイからだよ」
「何言ってるんですかもう……」
 それ以上の言葉を封じるように、いささか乱暴な仕草で唇が塞がれる。そのまま二人の身体は、少しずつ熱を増していった。


                                    fin.
   



こめんと(byひろな)     2002.1.8

むふふ。やっぱ新年初UPの創作は風夢でしょ〜v ってことで、冬コミ限定の押しつけBook(笑)の中から、風夢バージョンをWeb上にもつれてきてみました。
冬コミでお会いする方への差し入れ、カイロだけじゃ芸がないでしょ〜、と、その方のイチオシカップリング(場合によりニオシ・サンオシなことも……)で同じテーマでお話書いて、持っていったのです。書いたカップリングは、この風夢の他、ランゼ、ランセイ、ランクラ、そしてオスラン、あとなぜかゼフェセイ(笑)。風夢は、任意で(?)押しつけました(苦笑)。書こうと思ってたのに、結局時間なくて書けなかった(T_T)のは、ランアン、ゼフェラン、頼天、頼あか。全部ネタはちゃんと出来てたのに。しくしく。
風夢以外のカップリングは、こちらではUPいたしません。あしからず。でもランクラは、鳳城まからさんの【シャルヴァリィ】で読むことが出来ますよv(リンクコーナーからどうぞ)
さて。風夢ですが。──これはちゃんと風夢ですね(笑)。って、ちゃんととか言われてますよランディ様(笑)。
わかりづらいかも知れませんが、ランディの台詞、ときどきタメ語が混ざっています。ってことはあれですね、いつぞやのオリヴィエの誕生日よりもあとのお話です(『Call my NAME』参照)。っつーか結構あとです。個人的に『Initiative』や『ターニングポイント』と同じくらい、なイメージ。ランディくん、ちょこっとオトナです(笑)。
今年はオトナランディな話を書くぞ!!!(宣言)
どうぞ今年も、ひろなと、ひろなの書く風夢のランディ&オリヴィエを、どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m




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