相川とSuperSelfishSpace



相川氷牙、という人は、最初、物語の中の一登場人物でした。
それが、高校時代、友人の勧誘により文芸部に入ることになったとき、
PNは何にする?と訊かれ、口が勝手に「相川氷牙」と応えていたのです。
それから『私』は「相川氷牙」になりました。

高校時代、文芸部でエッセイや小説を書きつつ、『僕』は個人的に物語を書きためていました。
そして、友人達に配る分だけをコンビニでコピーして本を作ったりもしました。
「相川氷牙 個人誌」それじゃあさみしい、と、ふと思いついたのが、
 「Super Selfish Space」
高校時代の文芸部部誌、「Selfish Sky」に由来しています。
よりたくさん、“好きなものを好きなように書ける場”として、SSSはスタートしました。

ある日、氷牙が仲間を連れてきました。
「紹介するよ。僕の妹の、ひろな」
ひろなは恋をするのが大好きです。
ふわふわと幸せな恋、苦しいだけだと分かっていても終われない恋。
好き、じゃ足りない。言葉でも身体でも足りない。
氷牙とはまた少し違った意味で、HIRONAの言葉は痛い。
彼女が探すものはとてつもなく遠くにある気がする。それでも探している。

僕が探しているのは、世界を動かす「何か」。
神さまかなんか知らないけど、でも絶対にそれは「ある」んだよ。
君の微笑みだったり、父のゲンコツだったり、友の涙だったりするかも知れないけど、
それは、かならず「ある」んだ。みんな知ってるハズなんだ。

あたしの欲しいのは、何も考えらんないくらい夢中になれる瞬間。
ライブの轟音に包まれて音に身体中かき回されたり、
我を忘れるセックスだったり、初めて見る懐かしい絵画だったり、
眠りに落ちる瞬間だったり。
ひろなは欲張りだよ。欲しいモンは欲しい。奪ってでも欲しい。
でも、何がそんなに「欲しい」のか、わかんないんだ……。

宇宙はこんなに広いんだもの。好き勝手やって、言いたいこと言って、きっと大丈夫。
旅に出よう。──あなたも一緒に。
ここは“めちゃくちゃ好き勝手やっていいバショ”。
私達のおもちゃ箱。




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