Virgine Snow

どんよりと低いグレイの空
凍てつくような寒さの中 一人立ち、空を見上げる
落ちてくるぼたん雪に目を凝らす
まるで、空へと上っていくよう
あの高みへと、押し上げられそうで 落ちていきそうで
怖い気がする

目の前には、見慣れたはずの並木道が
まるで知らない町のように
不思議な遠近感を持って 迫ってくる

新しい町での 初めての雪
新しい寒さ
初めての、・・・ 雪の音


 Vision

東京が銀世界に変わった日
心に浮かんできた Vision

  白銀の髪を持つ 予言者の一族

光をうつさない紅い瞳。滅び行く運命を受け入れるしかない、
 神の声を聞く一族“PREAUDI”(プリオーディ)
彼らは誰を愛するだろう。
誰を求め、誰に求められるだろう。

やがて溶けて消えてしまう雪のように。
川面に浮かぶ泡沫のように。

未来を知る力を人は欲するけれど、
そのVisionに辿りつく保証はどこにもない。





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