DVDレコーダー 編集への道





さて接続も再生も録画もでき、新しいTV台のカーテン奥に収まったXS30の次なるステップは、編集であった。今までウチにはデッキが1台しかなかったので、テープ同士のダビングすら私には経験がない。そこで予めマニュアルを熟読し大体の手順を予習して、出来そうだという手ごたえを得てから、Mステの編集にとりかかった。
あの番組は皆様ご存じの通り、4時間弱の長丁場ながらSMAPくんの登場はほんの少し。こいつに編集をかけ不要シーンはカットして (という言い方も何だか他のアーティストさんに失礼なんですケドね) お目当てのシーンだけをギュッと濃縮したカタチに、まとめてしまおうじゃないかという魂胆である。


ではTVをつけてビデオ1にし(笑) XS30本体の電源をオンしてLoadingを終えたら『見るナビ』に入る。サムネイル(見出し画像)の一覧からリモコンの上下左右ボタンでMステを選択する。ここで『決定』を押してしまうと再生が始まってしまうから、『決定』は押さず選択だけした状態で、クイックメニューをピッと押してやる。
そして 『チャプター機能』 → 『チャプター作成』 と進んで…って何だかホントに講習会のようなコトになってきましたね(笑) まぁいいや続けよう(笑)


『チャプター作成』 の画面はパソコンっぽい。上下2つに分かれた上段に、通常の約4分の1サイズの再生画面が現れる。再生ポタンをオンして再生を始める。暗い舞台にレーザーがひらめき番組タイトルが表示され、タモさんと女性アナが登場して軽い挨拶をする。続けてSMAPくんが颯爽と登場! 白いスーツでビシッと決めた5人は、何度見てもかっけーわー。


んで、彼らがフレームアウトした瞬間で一時停止し、『決定』を押す。その瞬間の画面がサムネイルとなり、チャプター002として画面の下半分に追加される。(ちなみにチャプター001は最初からある。録画を開始した瞬間がそれだ。)
36組が登場し終えたところで、また一時停止を押し、『決定』。チャプター003が作られ下半分に追加される。タモさんとSMAPくんたちのちょっとした会話があり、最初のCM。CMに入る寸前でまたチャプター004を作成する。


ここからはしばらく早送り早送り。リモコンのピクチャーサーチボタンを3回押したくらいのスピードでギューンと飛ばす。「続いてはSMAPで〜す。」と紹介するタモさんの直前で……おおっと行き過ぎた。戻す戻す戻す。近くなったらスローで戻す。んでまたちょっと戻り過ぎたらコマ送りで進める。よしここだ!というちょうどのところを見つけたら、『決定』でチャプター005を作成する。
再び再生。FRが始まり、終わったところでチャプター006。こんな調子で境界線を作っていくのだ。


2度めの 「続いてはSMAPで〜す」 の直前でチャプター。『freebird』終了でチャプター。エンディングの開始でチャプター。番組終了でもぅいっちょチャプター。この後ろはCMだから不要と。
以上で全ての境界が作れたので、『B』ボタンで保存する。ここまでがステップ1である。ダラダラ書いてしまうと何だかメンドウな気がするが、これが仕事の資料だったらウンザリだろうけど、映ってるのはSMAPくんだからね。楽しいったらありゃしないのさ。


で、再び『見るナビ』。Mステを選択した状態でクイックメニュー。さっきは『チャプター機能』だったが、今度は 『編集機能』 → 『プレイリスト編集』 と進む。たった今セッセと作ったチャプターがダーッと並んでいるので、その中から”いる部分”を選び出していけばいい。


余計なチャプターを切っていなければ、いる・いらないは交互に現れるはずだ。今のMステのように冒頭からいるものは奇数のチャプターを、最初にCMなどが入っていてアタマを落としたい場合は偶数のチャプターを、順に選んでいけばいい訳である。
まず001。ピッと『決定』すると下半分に縦線が出るので、場所はここでいいな、と『決定』を押す。チャプターを1つ飛ばして右に移り、選択する。ピッピッ。挿入個所はここ。ぺっぺっ。かくしていわゆるロコモーションのリズムが生まれる(笑) ピッピッ、ぺっぺっ、ピッピッ、ぺっぺっの繰り返しだ。奇数奇数奇数…と選択して、最後に『B』ボタンで保存する。これでステップ2が終了した。


-----【 2003.1.9更新 】-----

さてステップ2で作成したものは『プレイリスト』と呼ばれる。『見るナビ』画面の一覧にも、最初に録った4時間弱のMステは『オリジナル』として、今作ったものは『プレイリスト』として1つずつ表示される。プレイリストとは直訳すれば『再生一覧』、どこから始めてどの順番で、どの映像を再生しろという指示である。(おそらくHDD上の物理アドレスを記録しているのだろう。)
例えていうなら、最初に録った4時間弱のオリジナルが1冊の本。ステップ1で作ったチャプターは付箋。んでプレイリストというのは、その本の中でSMAPくんが載っているのは何ページと何ページですよ、と列記したメモに等しいのだ。だからこのプレイリストを”再生”すれば、指定したそのページだけを自動的に見ることができる訳だ。


しかし、読まないページばかりのブ厚い本を、いつまでもHDDの中に置いておくのもジャマである。必要なページだけをコピーしてコンパクトにし、いらない部分は消去してしまいたい。これはダビングをすることによってできる。


そのためにはやはり『見るナビ』から入る。ステップ2で作ったプレイリストを選択して、クイックメニューで『高速ダビング』を選ぶ。この場合のコピー元はHDD。コピー先はHDDかDVD−RAMのどちらかだ。今回はHDDを選んでみる。高速というだけあって処理は速く、あっという間…ほどではなくても、おっおっ早い早い!と言っている間には終了する。
こうしてダビングしたコピー先を『見るナビ』で見ると、『プレイリスト』ではなく『オリジナル』の表示になっている。再生順のメモではなくて、コンパクトになったコピー冊子が出来上がった訳だ。


念のためコピーしたものを再生してみて(もちろん早送りでよい)、必要なシーンの漏れがなければ、最初の4時間弱のオリジナルはもう削除して大丈夫だ。(削除はクイックメニューから行う) 大元のオリジナルを消すとプレイリストは自動的に消える。こうしてHDDの容量も空き、また快適な録画を繰り返せるのである。


これをやってみて私が実感したのは、今さらではあるがデジタル録画の長所だった。大元のオリジナルからプレイリストに従ってダビングする…その結果出来たコピー映像が、元の映像と完全イコールの画質なのだ。劣化は本当に、見事なまでに、ゼロである。
これはコトバで聞いていると「へー」てなもんだが、実際自分でやってみるとびっくりすると思う。テープからテープへのコピーだと、どう頑張っても元映像の方が綺麗だ。しかも元が3倍録画だったりした場合、ああねぇ…というくらいコピー先の質が落ちる。
ばってん、デジタルの場合はこれがない。完全100%、元と同じ綺麗さでコピーされるのだ。


感動だった。


買ってよかったなぁ…とこんなに感動した電気製品は、思えば初めてかも知れない。ポンと10万出して買い物したのは久しぶりのことだったが、これなら安いもんである。確かにもう少しすればもっといい機械が市場に出回って、価格も下がるに違いない。それに、VHSのような世界標準の地位を築くのは現行のDVDではなくて、次世代のブルーレイとやらいう規格かも知れない。
だが、商品は何でも欲しい時が買い時なのだ。思い切って購入して大正解だった。きっかけはあなただ、ありがとうピース。てゆーか森田?(笑) 相性いいのねーうちら(笑)


まぁ森田はこの際どうでもよくて、このような編集作業を続けていくうち、私にもコツのようなものが判ってきた。
見たら消すような番組はSPで録れば十分だし、SMAPくんが出ない場合はLPでもいいだろう。だが、内容によっては残すかどうか微妙な場合は、9.2までは上げなくていいからとりあえず6.0程度で録った方がいい。画質の悪いデジタルはアナログよりも情けないからだ。アナログの低画質は全体に万遍なくボケるが、デジタルの低すぎ画質は拡大したgifファイルのようだ。カクカクでザラザラで、見ていると不快になる。


それと、残すかどうか微妙な場合には、DVD−Rモードを主音声にして録っておくのがいい。そうしないとDVD−Rに焼く前に、もう1度レート変換ダビングをくぐらせなければならない。こいつには高速変換がないので面倒だ。
だったらDVD−Rじゃなく、あっちゅう間にコピーできるDVD−RAMに残せばいい…ようなものだが、どっこい媒体の価格が倍なんである。DVD−Rは量販店で1枚500円しないけれど、RAMは800円以上する。1枚におさまる時間はどちらもSPで2時間。画質を上げればそれだけ短くなり、最高レートの9.2だと1時間分しか入らないのだ。


とはいえ年末年始の番組は、編集すると笑っちゃうほどコンパクトになった。紅白、めちゃイケ、さんスマ、とくばん、特大号。これらからSMAPくんのシーンだけとか、面白かった部分だけを抜きとってみたらば、結果的にDVD1枚に収まってしまった。すごい、まさにSMAPファンのためにあるような機械ではないか。


HDD、RAM、Rの使い分けについてはまた次回に送るとして、こんな感じに活用していくと、MyDVDが好きなように作れてしまう訳である。スマスマもそのまま録り溜めるだけでなく、例えばビストロのみとか歌のシーンのみとかをセレクトして、別々のディスクにまとめることもできるのだ。しかも映像劣化はゼロ。自分だけの楽しみとして作るぶんには、著作権がどうのというヤッカイな問題にもひっかからない。


DVDレコーダー。これはもう新しい文化である。





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