爆笑オンエアバトル収録(2006.5.20/静岡県・富士市文化会館ロゼシアター)
※2006.6.23、7.14放送分

(以下、原文通り)
一部:前説はスタッフさんでした。(二部も同じスタッフさんです)当たり障りのない収録の説明をしていました。
そして終わった後塚原アナが出てきて10組の芸人の方々がネタ順と同じ順番で出てきました。

1:イシバシハザマ(ショートコント:おかしな話~荷物持たせるキャディー・夜行バスガイドなど)
東京に進出してからの初めてのオンバト出演ということで張り切っていました。
おかしな話は大好きなネタだったので見ることが出来て嬉しかったです。
認知度も高くトップ出番ということでかなり会場を沸かせていました。
トークでは東京進出後の話。石橋さんの引っ越したマンションにはあのケツメイシが住んでいるということで、それを意識してか石橋さんは毎朝大音量でケツメイシの曲を聴いているそうですが気付いてもらえないとのこと。

2:ダークホース(漫才:イッキコール)
前回509KBでの鮮烈デビューということもあって会場の期待も感じられました。
前回とはモノマネの種類も新たに終止笑いを取っていました。
僕個人としてはこの二人、モノマネとしてはとても面白いと思うのですがどうしても漫才としてみると少し目くじらを立てたくなってしまいます。
トークではツッコミの江原さんの親戚のおばさんが静岡県の下田市に住んでいるということ。
下田市は僕の住んでいる市ということもあってその名が出たときはびっくりしました。

3:ラバーガール(漫才:大水が飛永に英会話を教える)
コントでおなじみのラバーガールですが今回は漫才を披露していました。
落ち着いた雰囲気で安心して見れたのですが、飛永さんの持ち味である遠回しなツッコミがどこか率直になっていたりと
本人達らしさがイマイチ出ていなくてどこか物足りない印象でした。それが少しKBにも表れてしまったかもしれません。
これはあくまで憶測なのですが大水さんはどことなくスピードワゴンの小沢さんに似ていて、勝率もスピードワゴンに似てきました。
そしてスピードワゴンも初期の頃はコントが多かったので少し彼らを意識してしまい漫才を持ってきたんじゃないか、と思うところがありました。
やはり彼らはコント向きなはず、今回の漫才を見てそのようなことを確信しました。
次は報道スペシャル2006のような濃い内容のコントを見てみたいです。

4:イヌがニャーと泣いた日(コント:温泉旅行で枕投げ)
会社の慰安旅行でわかやまZさん扮する会社の部長が他の3人が扮する部下達と枕投げ勝負するというネタでした。
4人になってからの初めての挑戦でした。実は僕は以前まで彼らが好きではありませんでした。
身体を張って頑張っているという印象はあってもどうも笑えないからです。
しかしこのネタのインパクトには衝撃を見ました。
生で見ることとテレビを通じて見ることのギャップを感じました。
彼らの身体を張った芸に驚いたり笑ったりとても楽しかったです。
しかし後半から勢いが失速したのがKBが伸びなかった原因だと思いました。
トークではたいがぁーさんと新しく入った2人とのジェネレーションギャップについてでした。

5:メカドッグ(コント:クイズ番組)
ゲストとしてクイズ番組に出演する杉山さんが司会の沢原さんに振り回されるというコントでした。
以前までベタな漫才やコントをやっていた彼らでしたが、今回はボケツッコミを入れ替えネタも新しい試みが見られましたがわかりにくい部分があってお客さんを置いてけぼりにしていたためそれが結果にもつながってしまった感じでした。杉山さんは玉が流れ終わってバケツを取りにいったときに「少ないなぁ」とこぼしていてそれから終止すねているような悔しがっているような態度を取っていたのが少し気になりました。
また計量後にオフエアになった芸人さんたちが戻って行く時に一発ギャグをしていました。
今回の挑戦者の中ではかなりの年長者の割には正直見苦しかったです。

6:ダーリンハニー(コント:ストリートミュージシャン)
吉川さん扮するストリートミュージシャンが彼女を待っている一般人の長嶋さんを歌いながらおちょくるというコントでした。
僕はこのコンビを見るのは2回目だったんですが1回目はエンタの神様での外人の女性と結婚をするというコントだったんですがそのときは正直つまらなかったです。しかし今回は設定もなかなか凝っていてとても面白いコントでした。
ただ出番が比較的後だったこと、認知度が少ないというハンデがあったことがKBが伸びなかった原因だったと感じました。
また今回は強豪揃いだったのでオンエアを獲得する事は難しかったと思うので次の収録では是非オンエアして欲しいと思っています。

7:クロスパンチ(漫才:テスト・小説)
前回は145KBで惨敗だった彼ら。会場でもこれでもかとぐらいスベっていたという話を聞いたので
今回もオンエアは難しいだろうなぁと感じていましたが、その予想を見事に裏切ってくれました。
過去2回のオンエアと同じように関口さんが腹立っていることに関して文句を言いそれをなだめるように矢野さんがツッコんでいました。
ただ過去2回に比べて内容も面白くなっていて成長した部分が窺えました。
この2人、年齢差が10歳というのが持ち味ですがその影響で関口さんは良い相方が見つかったら矢野さんを捨ててその人と組んでしまいそうという印象が強かったのですが、是非このコンビで漫才を続けて欲しいと思うようになりました。

8:U字工事(漫才:ヤンキー・原付)
非常に人気があり、出てきたときの歓声も一番大きかったです。
その期待に応えるように勢いの良い漫才を披露してくれました。
ただこの2人、前期ではネタ順が奇数のときに高得点を連続で叩きだしてチャンピオン大会出場を決めましたが、前回のベルマリンブレスのネタでは
ネタ順が6番という偶数でなんとかギリギリオンエアだったのでネタ順が偶数だとKBが芳しくないというジンクスを自分の中で勝手に考えていたのですが
今回は偶数にもかかわらず高得点でオンエアできたのである意味ホッとしました。
また、ネタ中に益子さんがいつもどおり「どうもすいませんでした」と言いながら頬を叩きましたが、
そのときに会場から拍手がおきました。トークで「これをやって拍手がおきたのは初めて」「いつもは必ず引かれるのに」と2人ともかなり驚いていました。

9:とろサーモン(コント:くまのきぐるみの仕事をしている父親と息子)
くまのきぐるみの仕事をしている父親にその息子が文句を垂れるというコントでした。
個人的にはセミファイナルの日本語学校のコントがイマイチ面白くなかったので今回も正直期待していなかったんですが、今回は彼らの中でもかなり面白いネタでした。
セット、衣装、設定そのものがちょっと面白かったんですがそれで終わることはなく設定を十分に生かした完成度の高いネタでした。とろサーモンといえば「すかし漫才」というイメージが強いと思いますが、今回のネタや歌を作る隣人のネタを見てると彼らはどちらかというとコント畑だと思いました。

10:ソラシド(コント:コメディ映画の撮影)
本坊さん扮するチャップリンそっくりな風貌の新人俳優が水口さん扮する映画監督の下で撮影を行うというコントでした。
本坊さんが一言も喋らない独特な雰囲気のボケに水口さんのキツいツッコミがとてもマッチしていたコントでした。
ただ同じボケがしつこく続いた単調な流れが多くの人には受け入れられなかったようでした。
このコンビは初めて見たんですがbase吉本では主に漫才をやっているらしいので次に見るときは漫才をやってオンエアして欲しいと思いました。今回のコントもなかなか面白かったですし。

計量:イシバシハザマがいきなり537KBを出して会場に歓喜が起こりました。
個人的に意外だったのがクロスパンチが予想以上の高得点を出したこととダーリンハニーのKBがあまり伸びなかったことでした。結果的に400越えのオフエアが3組も出てしまったんですが、この3組はいずれも良いネタを披露してくれたので東京で是非リベンジして欲しいと思っています。

一部の収録が終わった後、ロゼシアターの会議室にてNHKのスタッフさん達とのフリーミーティングに参加させていただきそれが終わったのが5時30分ごろでした。
収録の会場である中ホールの前に行くと会場30分前ということもあって長蛇の列ができていました。出場する芸人さんはその場では知ることは出来ませんでした。

前説は一部と同じスタッフさんでした。
ほとんど説明する事が変わっていなくてなんとなく笑えました。
終わった後塚原さんが出てきて10組の芸人さんが出てきたところも同じです。

1:プラスマイナス(漫才:捨て犬を飼わせて)
トップ出番で早速会場を沸かせてくれました。爆発力もあり非常に面白かったです。
前期は自由奔放にボケる兼光さんに対してツッコミの岩橋さんが号泣して座り込んでしまうという特異な漫才を披露していましたが、TBS系列「ゲンセキ」でも言っていたことですが
あの芸風はbase吉本で生き残っていくためのいわゆる「すきま産業」であったそうです。
今期に入ってからは大分基礎的なことをやり始めて前回のコンビニネタでは少し制約に縛られている感じが否めなかったんですが、今回でプラスマイナスは基礎的な漫才でもとても面白い事が出来る漫才師であるということを感じました。

2:ハレルヤ(コント:主任とカトゥー・・・メジャーリーグ観戦)
最初に出てきたときの人気と歓声はすさまじいものでしたが、完全に人気負けしていた印象です。
決まりきったボケも多く、最初は笑っていたお客さんもしだいに笑いが薄くなっているのが窺えました。
前回も377KBというギリギリのオンエアでしたし、そろそろ主任とカトゥーのコントも飽きが来ているという感じは否めません。
もうこれでトータル22回出場したわけですしここらで卒業を考えるか、又は新しい事を挑戦してみるか。
そのどちらかを行わない限り今後も芸人として活動する事もオンエアする事も難しいだろう、そういうことを考えさせるネタでした。

3:のろし(漫才:倖田來未に告白)
オフエアとオンエアを繰り返してきたのろし、今回はそのジンクスから言ったらオフエアだったんですが 終止安定した笑いを取ってオンエアを獲得しました。
このコンビ、小ネタ小ネタは面白い部分や目を引く部分があるんですが歌に乗せたネタに走ってしまったり若年層に狙いをしぼったことをしたりするので個人的には今一歩という感じだったのですが、今回もそのような印象でした。2人で抱き合う部分や倖田來未の「キューティーハニー」に乗せてネタをやる部分は正直いただけなかったです。それでもそれ以外の部分では非常に笑いましたし、今回のネタは個人的には及第点だったと思います。

4:ロッチ(コント:詩人の兄)
弟役の小門さんが家に入ろうとするとき兄役の中岡さんが家の前で詩を書いているというコントでした。
中岡さんが5・7・5の俳句調で会話で話をしながらコントを進めるという形式は個人的には斬新だと思ったんですが肝心の内容は結構ベタでイマイチでした。
ロッチといえば元ギャルソンズの小門さんですが少し気になってこのサイトでも調べたんですが、まだ比較的若い割にはとても芸歴が長いことに驚きました。
大阪NSC14期生なんですが、14期生といえばなんとフットボールアワーと同期です。
かなり長い芸歴なんですが、その経験値をもう少しネタに生かせないものかと思います。
コンビの解散や結成を何回か繰り返していますが今度のコンビでは上手くいくのでしょうか?

5:弾丸ジャッキー(ショートコント:アクロバットショートコント)
厳しい事を言うとこのコンビはお笑いではなかったです。
ボケの松雪オラキオさんが元体操選手ということを生かしたアクロバティックなショートコントを繰り返していたんですが
笑いに繋がる部分が少なく、オキシジェンやビッグスモールンを見たときと同じ印象を抱きました。
ただ最後のパチスロのショートコントで松雪さんが繰り返し倒立しながら脚を開き閉じし、繰り返しバック宙をしていた部分があり
そこは正直辛さが伝わってきて見ている方も良い気分ではなかったのですが、「頑張れ~!」などと叫ぶ客もちらほら出てきて不快感は否めなかったです。
個人的な意見を言わせて頂くと、
「あなたがたは他の漫才師やコント師がネタをやっている最中に同じようなことを言えるのか?」
弾丸ジャッキーさんだけでなく、どの芸人さんも様々な形で頑張っています。
一生懸命漫才やコントのネタを考えて噛まないようにトチらないようにネタをやる、これだって頑張る事です。
いくら体を張っているからといって「頑張れ」などと言うべきではない、そう感じました。

6:トータルテンボス(漫才:ウソの話、クイズ)
地元ということもあり、当日に見た芸人さんの中でも一番人気がありました。
実を言うと僕もトータルテンボスの大ファンで、予想以上に面白いネタで終始笑っていましたし、会場の皆さんもまたしかりでした。
ところがボールを流すときになると、前のプラスマイナスやのろし、弾丸ジャッキーに比べて玉が流れてこないのが見て取れました。本当に不思議でした。
何故あんなに笑っていたのに玉を流さないのか?後々推測してみると、審査員さんは最初の出番の芸人さんに多く玉を流していました。
それが原因で、「これ以上流してもいいのか?」というような不安や心配が審査員さんの頭をよぎっていたように感じました。
面白かったのにKBが予想以上に伸びなくて本当に残念でした。数々の芸人さんが高得点を出している中、この2人は今期苦戦を余儀なくされそうです。

7:東京03(コント:サッカー観戦の帰りのタクシー乗り場で・・・)
正直彼らが落ちるなんてことは夢にも思っていなかったです。
コントにストーリー性があり、3人の心理が移り変わっていく演技も引きつけるものがありました。
爆笑は少なかったんですが一つの話として面白く、オチも非常に良かったです。
しかし敗因を挙げるとしたら、角田さんと飯塚さん2人の場面が長く、豊本さんが後半しか出ていなかったことであったと思います。
そのことがおそらく旧アルファルファ時代からのファンの機嫌を損ねてしまったかと。
また彼らも出番が遅かったというハンデの餌食に遭ってしまったのでしょう。
このネタ、非常に面白かったのでこのままオフエアとしてお蔵入りにしてしまうのはもったいないです。
是非次に出場する時もこのコントで挑戦して欲しいです。

8:だいなお(漫才:携帯にドッキリ)
22歳の野村さんと21歳の川口さんの非常に若いコンビで、今日の出場者では最年少のコンビだったらしいです。
2人のテンションの差が新しい漫才の可能性を感じさせました。
ただまだ経験不足という感じが否めなく、もう少し練りこみも必要だと思いました。
最近松竹芸能の出場芸人の成績が全体的に振るわないので、もっと経験を積んでオンバトで松竹芸能を背負っていく芸人に成長して欲しいです。

9:ロビンフット(コント:ウグイス嬢との別れ話)
ウグイス嬢のマー坊さんがジャイアンツのユニフォームを着ているおぐさんに別れを告げるコントでした。
最初おぐさんはジャイアンツの選手の役だと思っていたんですが、実はマスコットキャラクターのジャビットのアルバイトで、最終的にジャビットの頭の部分の作り物を被っていました。
いつも通り小道具を使ってのコントでしたが、今回はいつもより比べて設定や進め方も凝っていたと思うんですが、やはり出番が遅いという余波を受けた感じでした。
ちなみにロビンフットはおぐさんがネタを書いて、それに必要な小道具は全てマー坊さんが作っているそうです。

10:モンキーチャック(漫才:キャプテン翼、ど忘れ)
当たり障りのないオーソドックスな漫才という感じでした。テンポは良かったんですが、ネタの内容は少し淡白でオリジナリティに欠けていた気がしました。
ツッコミのちゃごさんはおそらくそれを意識して喋り方を少しアホっぽくしている印象を受けましたが個人的にはイマイチでした。
ただこの2人、もう前々期から出ていてオンエアを逃してきました。
3回目の挑戦のときはどーよがタイムオーバーで失格になった直後にネタをやったのでそのとき収録を見に行っていた方の話によると、会場も動揺していて非常にやりにくい場であったそうです。
そんなこんなを考慮して今回はオンエアさせてもいいんじゃないか?そういう感想も抱きました。
ただ後半遠慮がちだった審査員の皆さんがここぞとばかりに玉を流したという印象もなくはなかったです。

計量:プラスマイナスの玉の勢いは並々ならぬものでしたがまさか541が出るとは思っていませんでした。
またのろしと弾丸ジャッキーが揃って493を叩き出し、モンキーチャックも469だったので僕はトータルテンボスの計量の時は神に祈る気持ちでその場に座っていました。
結果477でオンエアはできましたが、このネタにしては「ん?」という感じでした。また東京03のオフエアには本当にショックでした。
一部は満遍なく楽しめたのですが二部で東京03オフエアという残念な結果を迎えてしまい、正直後味の悪い思いをしました。
ただ全体を通してみるとやはり普段テレビからしか見ることが出来ないオンバトを生で見れたのは非常に貴重な体験でした。

また今回の弾丸ジャッキーのことで審査員をされた方々にはもう一度どういう条件で玉を流すのか考えていただきたいと思いました。
玉を流すか否か決めるポイントは人それぞれですが絶対条件として「面白かったかどうか」ということがあります。
果たして身体を張って見てる側まで辛くさせるというのは「面白い」ことでしょうか?
「頑張ってる姿に感動したから」という理由で玉を流すのは間違っていませんでしょうか?
そんなことを考えてしまう収録でした。