オンバト+収録(2010.4.10) ※2010.5.7放送分

(以下、原文通り。ただし補足として、「ネクストボールボックス」は2009年度の爆笑オンエアバトル時代からすでにあったとのことです(HN「鉄心」さんより)。
また、3行目(4年前に・・・)については2010/9/18に義理ジン情さんのコメントを受けて修正しました。)
旧『爆笑オンエアバトル』では1回しか審査員を務めたことはなかったのですが、新番組の様子を知りたいと思い、応募はがきを送ったところ、審査員に選ばれました。

私が4年前に観覧へ行ったときと変更された点を挙げると、
○旧『爆笑オンエアバトル』での成績は一切チャラ。常連組も連敗組もゼロから再スタート。
○出場芸人の名前は会場に着くまで明かされない。また、出演する順番も出てくる直前で明かされる。
(『爆笑オンエアバトル』のときは、ふれあいホールに入ったらすぐに名前と順番が明かされた)
○オンエア権を獲得できなかった組のネタは、視聴者投票によって見られる可能性がある。
○審査員は、演出の都合上、玉を転がす前に、玉を流すレールに付属された「ネクストボールボックス」にあらかじめ入れた出演者の色の玉を、必ず手に取らなければならない。投票しない場合は手元の袋に入れる。
○オンエア合格者の発表は、出演順ではなく、重量順に上から発表される。
など。

司会のアナウンサーも交代し、斉藤孝信さんという、名古屋局でニュースを読んでいたという男性の方が起用されていました。
喋りがまだ硬い印象で、緊張しているのが伝わりました。芸人さんとの会話も、探り探りやっているようで、ぎこちなかったです。

審査員への説明のとき、『爆笑オンエアバトル』は去年度で完結するはずだったのだけど、「お笑い業界」からオンバトを廃止しないでくれ、との要望が強くあったので、リニューアルして存続させた、などの話を聞きました。

番組スタッフの説明の後、「前説枠」で登場したのはボストンミルク(ホリプロコム)。漫才で、「幼稚園の先生」を披露。
元「アビリティモンキー」の人と元「ダルメシアン」の人のコンビ。
明るいキャラクターのツッコミと、ちょっと暗い感じのボケが対照的で、親しみやすく好印象でした。
結成してまだ間もないということなので、ネタを更に練りこめばもっと面白くなると思いました。
(ジャッジペーパー)「明るく楽しい芸風なので好印象。ボケにもっとヒネリを効かせればもっと面白くなると思います」

1.赤 トップリード コント「コンパのトイレタイム」――ボールを入れた
斉藤アナが新妻さんに、「女装が似合う」と言うと、新妻さんは、「そんなこと言われたこと一度もない」と拒絶気味に反応。
シュッシュッと画面を流すケータイ(iPhoneのこと)が芸人仲間の中で流行っていて、THE GEESEの尾関さん、アルコ&ピースの平子さんなどが持っていて、新妻さんはうらやましがっていた反面、買うのをためらっていた。 あるライブでいっしょになったカノンのどちらかに、「コント師はみんな持ってる」と言われ、その翌日早朝から電気店へ買いに走った、という。
その直後和賀さんは、「メアドを変更した」というメールを受け取り、「あいつすぐ影響されてんじゃん」と思ったのこと。 (ジャッジペーパー)「無駄な部分もなく、爽やかな内容で万人ウケするネタだと思います。」

2.白 ゆったり感 漫才「あいうえお作文で取調べ」――ボールを入れた
「どんな人に似ていると言われますか?」との斉藤アナの質問に、中村さんは、「西武ライオンズの石井一久選手、ともさかりえ、あと『セサミストリート』の黄色いやつ」と返答。
江崎さんは、「『電車男』の伊藤淳史」。「昔はV6の岡田君……」と言った下りで、客席に不穏な空気が流れ、中村さんが「すいません、二度と言わせません」とフォロー。
江崎さんは続けて、「あと、最近髪を切ったので、阿部寛にも似てると言われる……」と言うと、またしても不穏な空気が流れ、中村さんが「二度と言わせません」とフォロー。
(ジャッジペーパー)「難しい題材を上手に料理していたので驚きました。テンポ感も抜群によかったです。」

3.黄 カノン コント「コスプレ趣味がばれる」――ボールを入れた
「このネタは実体験が元になっています」と説明する樋山さん。「スカイプでネタ合わせした後、通信が切れたと思って歌を歌っていたら相方に見られていた」とのこと。
最近、樋山さんは電車で寝ていたらスリに遭い、財布をなくしてしまったそう。
「緑色の二つ折りの財布です。池袋辺りが怪しいんで、見つけた方は松竹芸能まで」と訴える樋山さん。
(ジャッジペーパー)「妙に共感できる(笑)内容で、切実な気分になりながら見ちゃいました。ただ、そのリアルさが逆に仇になっている気もしました」

4.茶 クロンモロン 漫才「シンデレラ」――ボールを入れた
大学3年になったふたり。最近やっと高垣さんは生まれて初めてバイトを始めたそうです。
居酒屋で働いているが、緊張しすぎて、調理場ののれんの動きに不意を突かれ、持っていた15個の茶碗をすべて割ってしまった。
自分でもテンパりすぎて、謝罪の言葉が出ず、(ネタの中でやった)喚きながら土下座するような格好になってしまった。
帰り、その日は今年に入って初めて雪が降った日だった。
妙に頬が冷たい、と思ったら、自分でも気づかないうちに泣いていた……という切ない話をしました。
(ジャッジペーパー)「話をどんどん膨らませていくので、思わず見入ってしまいました!ただ、所々荒っぽい部分もあったので、丁寧に練習すればもっとよくなると思います」

5.緑 クロスバー直撃 コント「ボケがさりげなさ過ぎて気づかないコント・刑事」――ボールを入れなかった
バケツを取りにきたとき、コント内のナレーション風の口調で、「思ったほど入っていなかったのだ!」。
コントで小道具として使った現生の一万円札百枚は、実際にカードローンで借りた本物のお金。
「目に入る人間みんな信用できない。こうしてしゃべっているあいだにも、どんどん利息が増えていく」と焦るので、 斉藤アナも心配して、「収録中に返しに行ってください」と送り出す。
(ジャッジペーパー)「身を削るようなボケは痛々しくて涙が出そうになりました……だけど、考えすぎ・理屈が先行しすぎで、素直に楽しめませんでした」

  6.紫 コア 漫才「特技/お笑い芸人のセンス」――ボールを入れなかった
合コンの司会などもふたりで務めることもあるという。
先日、コンパの男性メンバーが一名多かったときがあり、
「話が上手くない男の人を入れ替えで他の席に移そう」という取り決めになったが、
その離れた席にずっと座っていたのは吉井さんだけだった。
(ジャッジペーパー)「展開の先が読めるし、話の題材がありふれていたようで感心しませんでした。」

7.オレンジ あきげん 漫才「ダイエット」――ボールを入れなかった
実際にダイエットのために、wii Fitを買ったが、数日でやらなくなったという秋山さん。
代わりにカラオケのソフトを買い、毎日レミオロメンの「粉雪」を熱唱している。
ある日、アパートの前を歩いていたら、前からカップルが歩いてきて、
秋山さんの部屋を指し、「あそこ、『粉雪の部屋』なんだよ」と言われていた。
もし自分が歌っていることがバレたら、「粉雪の人」と言われてしまう、という恐れを秋山さんは抱いているそうです。
(ジャッジペーパー)「話に展開がなく単調で、退屈でした。何か一味違うものがほしいです。」

8.ピンク 上々軍団 漫才「ついてない」――ボールを入れなかった
前任の小松アナと仲がよく、いっしょにサウナへ行き「裸の付き合い」をしていたというふたり。
斉藤アナとも仲良くしたいので、趣味を尋ねたところ、「お酒……ですかね」という返答。
すると岡見さんが、「ちょうど今100万円持っているんで(クロスバー直撃の小道具のこと)、客席の皆さんといっしょに飲みに行きましょう」と提案する。
(ジャッジペーパー)「安定感はあるのですが、なんだかマンネリ感が否めません。」

9.黒 朝倉小松崎(サンミュージック) コント「新任の教師」――ボールを入れた
朝倉さんは女性にモテるけれど、小松崎さんはフラレてばかり。
先日、小松崎さんが地元の同級生の女性と下北沢を歩いていたら、オルゴール型のケーキを発見。
その女性の誕生日に、オルゴール型のケーキを特注し、オルゴールの曲を「未来予想図II」に設定して、
曲を流しながら、「ぼくといっしょに、未来予想図を完成させませんか」と告白すると、
言い終える前に、女性に「やだ!」と食い気味に拒絶されたそうです。
そのエピソードを語っている間にも、客席からも悲鳴が上がっていました。
(ジャッジペーパー)「コントスタイルが新鮮でした。音楽ネタは今厳しいと思いますが、曲を選ぶセンスがいいと思います。」

10.青 ヒデヨシ コント「売れないタレントにキャラづけする」――ボールを入れた
先日、ゆうきさんの乗ったタクシーの運転手が、渋滞を避けてスイスイ進むなど、テクニックがすごかったので思わずほめた。
すると、運転手も得意げになり、様々なテクニックを披露するが、ゆうきさんはめんどくさくなって返事をしなくなった。
突然、車が必要もなくドリフト走行し、ゆうきさんが呆気にとられていると、
運転手が「ほめて!」と目で合図した……ということがあったそうです。
(ジャッジペーパー)「哀愁のあるキャラとボケのまぬけさの落差が楽しめました!演技に雑な部分があったので、改善すればもっとよくなると思います。」

全組終了後、斉藤アナが、「(あきげんの秋山さんと同様)自分もメタボ気味で悩んでいる。小松アナは『爆笑オンエアバトル』の司会を務めている間5キロもやせたそう」と、前を開けていたジャケットのボタンをつけて、衣装がきつい感じをアピール。

計量後、「あなたたちです!」などを収録。緊張のせいか、斉藤アナは立ち位置を間違えたり、セリフを噛んだりして、芸人さんたちから、「がんばって!」と声援を受けていました。

勝者インタビューは、重量順。
ゆったり感「新番組でいい成績を出せたのは、幸先がいい」。「では、勝利のポーズを」と斉藤アナに無茶ブリのように促されて、中途半端なポーズ。
トップリード「初めてオーバー500を出せたけど、『爆笑オンエアバトル』では初挑戦105キロバトル、ボール4個で悔しかったことをずっと忘れません」
コア「オンエアかどうかというよりも、お客さんが帰る途中で「カレー食べたいな」と思ってくれたらうれしい」
上々軍団「『爆笑オンエアバトル』では満点を出したので、『オンバト+』でも満点を出す」。トップリードが勝利のポーズを撮っている間、岡見さんがふざけていたので怒られていました。
朝倉小松崎「ハード・ロック・ギタリスト、ザック・ワイルドが教則DVDでよく言うセリフのモノマネ」を朝倉さんが披露するも、誰も知らなかったので微妙な感じに。

個人的にはカノンやヒデヨシが好みだったのですが、ちょっとひねった笑いだと広く受け入れられるかどうかはわからない、ということを実感しました。
意外性よりも安定感が重視されたような結果でしたが、低いキロバトルのネタも充分に面白く、全体的にハイレベルで楽しめました。