デモソング

やすらかな陽射よ

偶然にありがとう

何かなくした

甘い時間

YUKIKO

 

 

やすらかな陽射よ

 

君が生まれたあの日の空は さわやかに青く やすらかな日が

桜の香を含んだ風が おだやかに街を包み込んでた

まるで すべてが 生まれてきた 君を喜ぶように

けれど ここから歩く道は 厳しくつらい時もあるだろう

どうか 穏やかな風とやすらかな陽射が 永遠に君を包んでくれますように

 

小さなその手でしがみつく君を 見てると遠い昔がよみがえり

私がもらった生きる喜びの 全てを君に話したくなる

うまく言えないけれど 無器用だけれど

全てを君に見せること それしか出来ないけれど

どうか 穏やかな風とやすらかな陽射が 永遠に君を包んでくれますように

 

いつかひとりで旅立つ時は 強くこの手を蹴って

大きく羽ばたくがいい 私がそうしたように

穏やかな風とやすらかな陽射が 永遠に君を包んでくれますように

穏やかな風とやすらかな陽射が 永遠に君を包んでくれますように

 

偶然ありがとう 

 

二人の出会いから、私が生まれてきた

また、別の出会いから、あなたが生まれてきた

そしてまた、二人が出会い、君が生まれてきた

ここに、今、生きていること、偶然に、ありがとう

 

遥か昔から、繰返した偶然が

君と暮らす日々、永遠を願う日々

またきっと、君も出会い、新しい命が芽生える

いつも、ただ、生きていくこと、偶然に、ありがとう。

 

生まれたときから、備えたわがままは

包まれた家族と、過ごす時間の中で

愛されて、愛すことを知り、体に溶けていく

ここで、今、巡り合えた、偶然に、ありがとう。

 

何かなくした

 

歪んだ都会の真中で 隣の人すら知らないくせに

人は一人で生きて行けないと 告げるドラマにうなずく毎日

仕事に疲れた休日は テレビのキャスターに親しみ感じ

 

味も香りもましてや見た目も ないような食事で時間を稼ぎ

稼いだ時間で楽しむこともなく 仕事の合間にほお張るビタミン

最後に笑うと言い聞かせるけど これで本当に笑えるものなのか

何かなくしたような気がする 何かなくしたような気がする

何かなくしたような気がする

 

いつしか抱いた夢は破れ 子供に託すことが唯一の生きがい

生まれた時から仕組まれたままに 全てを敵に回して戦う子供

落書き一つない教科書の前で 隙間を知らないノートを作る

 

何かなくしたような気がする 何かなくしたような気がする

何かなくしたような気がする