お茶の噂話

身近だからこそ、お茶には色々なうわさがあります。
中には何の根拠もないものから、結構的を得ているものまで様々です。
例えば…

「薬をお茶で飲んではいけない」
「お茶を飲むと肌が黒くなる」
「酔いざめのお茶」
「お茶はガンの予防になる」
「新茶が1番おいしい」
「お茶は飲むより食べる方が効果的」
「一杯目は捨てた方がよい」

●「薬をお茶で飲んではいけない」
神経に作用する薬や貧血の時に用いられる鉄剤などは、お茶の成分との相性によって正しく作用しない場合もあります。
全ての薬に当てはまる訳ではありませんが、薬とお茶の相性をその都度調べるのは手間ですから、
ぬるま湯か水で服用する方がよいでしょう。
「薬をお茶で飲んではいけない」というより、「薬をお茶で飲まないほうが良い」といった感じです。
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●「お茶を飲むと肌が黒くなる」
メラニン色素が多いと、肌が黒みを帯びて、シミ・ソバカスの原因となります。
お茶に豊富に含まれるビタミンCにはメラニンの生成を防ぐ働きがありますから、
むしろお茶を飲むと肌が白くなると考えるのが自然でしょう。
「お茶を飲むと肌が黒くなる」のは大きな誤解です。
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●「酔いざめのお茶」
茶祖・栄西禅師が源実朝の2日酔いを抹茶で見事に癒したという、有名なエピソードがあります。
お茶に含まれるカフェインはアルコールの分解を促し、豊富なビタミンCは肝臓の運動を活発にします。
「酔いざめのお茶」と言われる通り、お茶は2日酔いの強い味方です。
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●「お茶はガンの予防になる」
お茶そのものが、ガンの誘発を抑える優れた抗酸化物です。
お茶に含まれるカテキンなどがガン細胞の増殖を防ぐとも言われています。
お茶の産地では他の地域に比べてガンの発生率が低いとの統計結果もあり、
お茶に秘められた効能にますます期待が寄せられています。
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●「新茶が1番おいしい」
立春から数えて88夜の5月2日頃、茶畑ではその年初めての茶摘が行われます。
この新芽から作られる新茶の味と香りは格別です。
ただ、新茶特有の香りは揮発性が高いため、時間の経過と共に確実に失われていきます。
「新茶が1番おいしい」のは確かですが、大量の買い溜めはせず、遅くとも梅雨明けまでには飲みきりましょう。
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●「お茶は飲むより食べる方が効果的」
お茶は本来、薬やビタミン剤のように何らかの効果だけを期待して口にするものではありません。
味や香りを楽しみ、心をなごませてくれる飲み物です。
抹茶の一服も、成分を丸ごと取り入れるという意味では食べるお茶と変わりませんが、
ゆったりとした気分でおいしく飲んで、味覚だけではない「味わい」のもたらす効果にこそ注目したいものです。
「お茶は飲むより食べる方が効果的」と言うわけではありませんし、それでは本末転倒だと言えます。
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●「1杯目は捨てた方がよい」
中国茶の影響か、1杯目を捨てるといういれ方が緑茶のいれ方として認識されている場合があります。
しかし緑茶(日本茶)のうまみ成分であるテアニンなどのアミノ酸類は、1杯目に全体の半分以上が溶け出します。
他の有効成分とのバランスもよく、おいしく飲めるのは間違いなく1杯目です。
「1杯目は捨てた方がよい」というのは、とんでもない誤りだと言えます。
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