移ろう日、そして・・・
初恋は叶わない・・・誰が決めたのだろう?
『初恋』は実の兄だった。
おままごとのような恋であっても、確かにそれは初恋だった。
日が移ろって、それは揺ぎ無い恋と化した。男相手に恋をした・・・。
いけないとは解っていても、自分を止めることが出来なかった。
消せない想いに縛られ、泣いた・・・。
辛かったけど、苦しかったけど、彼は俺を受け入れてくれた・・・。
そして時が経ち、恋と言い切れない気持ちになった。抱きしめられて、俺は彼と一つになる。
もう貴方なしには生きれない。
だから貴方に捧げよう、俺の心とギンモクセイの花を・・・。
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時は・・・止まらない・・・常に進んでいく・・・
俺も変わったと思う。
誰がなんと言おうと、彼は可愛い弟だった。そのはずだった。
もちろんその想いは背徳だった。それでも・・・俺は、彼と堕ちることを選んだ。
俺のために記憶まで封じた彼を想い、泣いた・・・。
時が移ろい、境界は曖昧になった。同じ男を今抱きしめている。
今まで苦しい想いをさせたから、これからは・・・いや・・・
君なしで生きていられないのは、俺のほうだ。もう君は俺の一部なんだ・・・。
愛しい君に捧げよう、俺の命とワレモコウの花を・・・。
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「The-vestiges-of-summer」完結の一区切りに、掲載しました。
二人の心を短編形式で書きました。前作では活用できなかった、花言葉ネタです。
お持ち帰り自由ですので、どんどん持ち帰ってやってください。
2004/10/15