ザ・リッツ・カールトン大阪(クラブフロア)

大阪に行くのにいいホテルがあったら教えてくれといわれたら、間違いなくここをお勧めします。
それほどここはすばらしいホテルだと私は言い切ります。ただ、クラブフロアに宿泊するという条件ですがね。

米国の経営の品質を評価する賞として有名でもある「マルコム・ボルドリッジ賞」を受賞していることで、各種学問でも取り上げられるホテルでありホスピタリティということで、経営学をかじったことのある人は耳にしたことがあるかと思いますが、、そんなことを抜きにして、純粋に泊まってよかった、いや、また泊まりたいと思えました。

フロントでチェックインをすると、クラブフロアに案内されます。なお、クラブフロアは専用のキーで行きます。友人知人と待ち合わせる場合は、ロビーでやっておくといいですね。
フロアに到着すると、着物姿の従業員さんがいる(こともあると思われる)ので、遭遇することもあります。下の階のアンティークの調度品で気圧されますが、比較的落ち着いた空気なので、そんな緊張も和らぎます。
部屋自体は全て40u以上のため、ゆったりとすごせます。風呂場もそれなりにきれいだった覚えがあります。このクラスの部屋になるとシャワーブースが標準で付いているみたいですね。

夜景は、泊まる部屋にもよるでしょうが、私が泊まったのは淀屋橋方面、旧住銀本店所在の方向で、結構ビルも多く、なかなかのいい景色でした。
店については、オリジナルのチョコなどが売っているので、お土産に買っていくといいでしょう。なお、同施設内の店舗はお約束どおり高級品を取り扱うところが多いので、必要な買い物は外ですることになります。ホテルから駅まではそれなりには歩きますが、気になる距離ではないと思います。

従業員さんが「紳士淑女」です。私が宿泊した日には雨が降っていたので、そのことを気にかけてくれたり、冷えるから温かいものをお持ちしましょうかと言ってくれたりと、ホテルの従業員の域を超えた心遣いを見せてくれました。ホテルに着いたときにはかなり疲れきっていた私ですが、それらに癒された気分でした。
どうしても従業員と客という壁があるせいか、普通はあまり会話すること無いのですが、向こう側から話しかけてくれることも多いので、こちらも気負うことなく話すことが出来ます。
これは後から何かで見てなるほどと思ったのですが、そこで働いている人の表情が生き生きしているのです。上辺だけのものではない、心から持っている誇りというやつなのでしょうか・・・。そのため、暖かさを感じるんです。ラウンジに行くと、「おかえりなさい」という挨拶がある・・・。

クラブフロアのラウンジでは、1日五回、朝(朝食)・昼(軽いもの)・アフタヌーン(アフタヌーンティー)・夕方(オードブル)・夜(お休み前)と軽い食事が楽しめるので、まったりとした時間をすごすもよし、会話を楽しむのもいいでしょう。
さてさて、クラブフロアという条件がありますが、それにはしっかりと意味があります。恐らくクラブフロアでないと、ホスピタリティが感じられないかもしれません。
というのも、普通のフロアに宿泊すると、どうしてもホテルマンと接する機会が少なくなってしまうため、リッツ・カールトンの真髄が見られないのです。
まぁ、そういう場でも見せてほしいとは思いますが、レギュラーフロアの従業員さんとは、どうしてもすれ違うことが多くなってしまうのです・・・・・・。

なお、欠点を申しておきますと、寝て起きる場としてのみこのホテルを利用する人にはお勧めできません。部屋が高層階にあって夜景がきれい、部屋が広い、エレガントなど、数々の長所はありますが、リッツの最大のセールスポイントはやはり紳士淑女である従業員だと私は思います。
ホテルに滞在することを楽しむために泊まるのでなければ、ホテルのよさよりも少し値が張ることを先に感じてしまうでしょう・・・。そうなってしまうと、ホテルはなかなか楽しめなくなります・・・。

なお、2008年ごろには東京にもできるらしいですが、その実力は未知数です。果たして最初から東京にあったらそこまでいいサービスは提供できたのか・・・。大阪という地だからこそ・・・というのもあるかもしれません。

クラブフロアに宿泊すると、少なく見積もっても4万以上はかかってしまいます(サービス・消費税含)。しかし、それだけの価値はありますし、チェックアウトしてからも暖かい気持ちで満たされるかと思います。大阪に出張、旅行の際は、ぜひとも一回は泊まってみることをお勧めします。