ザ・ホテル論議・概論
BLとは全く関係ありませんが、個人的な趣味によって設置することにしてみました。
このページを読むにあたって、注意しておきましょう。いいホテルとまた泊まりたいホテルは別物です。「いいホテル=また泊まりたい」という等式は、必ずしも成り立つわけではありません。
次に、私はホテル研究者ではありません。従って、全ての角度から細かく語ることは出来ませんし、それをするつもりはありません。
あくまでも普通の宿泊者として、普通の視点で見た上で気になったことを書くことしか出来ません。そのため、公平な物言いはしません、念のため。
さらに、ホテルは生き物です。同じホテルでも宿泊する日にち、接するスタッフによって気分がよくなれば、悪くなることもあります。これらの点を踏まえてこれからを読んでいただければ幸いかと思います・・・。
なお、私はあくまでもホテル(主にチェーン)専門に研究をしているので、旅館については省かせていただきます・・・。
ホテル比較のポイント
下の表は、ホテル細分化の一例で、あくまでも独断と偏見に基づくものです。特に同一企業による分類は、相対的な要素を含みます。
例えば、センチュリーハイアットは、ハイアットブランドから見れば、かなり廉価で泊まれます。しかし、小田急グループにとっては、フラッグシップとなるのです・・・。
さらに、同一ブランドでも、地域によって格差が出てくることもおおいため、その場合は旗艦のホテル(例:帝国→東京)を細分化しています。
なお、外資系においては、国内にはエコノミークラスが少ないため、日本での中クラスを低価格として考えています。
国内系 | 外資系 | 異業種(国内) | グループによる相対的分類 | |
高級 | 帝国 オークラ ニューオータニ リーガロイヤル |
コンラッド・ヒルトン ハイアット ウェスティン フォーシーズンズ リッツ |
各ホテルチェーンのフラッグシップ | ニューオータニ パークハイアット・グランドハイアット 東急ホテル(キャピトル・セルリアンタワー) コンラッド |
中クラス | 地元のシティーホテル | マリオット | その他 | ハイアット・リージェンシー エクセルホテル東急 ヒルトン |
低価格 | ワシントン チサンホテル・ 〜インとつくホテル |
ホリディ・イン | 駅直結のホテルは低めの設定が多い(ただし、観光地は別) | ニューオータニ・イン センチュリー・ハイアット 東急イン |
高級ブランドホテル
低価格ホテル
その他(異業種は立地によってコンセプトが大きく変わる)
例えば御三家と呼ばれるホテルや、その他名門ホテル等、初めてホテルを使う人が躊躇しそうなブランド、泊まろうと思うときにすぐに決断ができないような価格帯(割引前で)の・・・一言で言うと「敷居が高く感じる」ホテルは、ただ寝泊りの場を提供するだけでは意味がないので、無駄と思えてもフルサービスが必要です(もちろん省くべき無駄は省くとしても)。
レストランやショップを抱え、そのホテルで一日生活できるようでなければなりません。ホテルで過ごすことに意味を見出すのが高級ホテルなのです。
一方低価格帯のホテルは、サービスを絞って価格を抑えているので(言い換えると低価格と言うサービスを提供している)、なかなか好調です。
一晩雨風をしのげればいいという人向けですね。その為、レストランを少なめにしたり、施設も最低限、宿泊客が不快でない程度のものになったりしていることが多いです。なおかつ、高級ブランドよりも出店が容易なので、名前を「目にする」機会も多いのが特徴です。
その他、ブランドの確立している外資系はそれなりに健闘しているようですが、全体的にはどっちつかずで苦戦していることが多いようです。
三段階で言うなら「竹」と呼ばれるやつですが、フルサービスと低価格は両立しにくいものです。全てを抱え込まずに、特化した戦略が必要となるでしょう。
なお、外国で例えると、同じ企業でも、階級によってブランドを分けています。おかげで、M&A(買収・合併)がかなり活発ですね。ホテル自体が取引の対象となっていることが多いのです。
専業ホテルチェーン
電鉄・不動産等、異業種
こういう比較の仕方も面白いですよ。ただ、厄介なことに、外資系の多くは所有と経営が別になっているので、そこにもつながりが生じます。企業のつながりに興味のある方は、調べてみると面白い発見があるかと思います。
当然のことながら航空会社、土地ということで不動産もホテルを所有していることが多いのですが、特に電鉄系は客を抱え込むために、各地にホテルを作ってきました。ですが、立地に合わせてたてていることも多く―それはそれで強みではあるのですが―グループとして明確なコンセプトを持つホテルはあまり多くなく、そこまで健闘しているとは言い難い状況かもしれません。
とはいえ、ホテル専門でしか出来ないサービス、異業種だからこそ出来るサービス・・・。阪急と第一がくっつきましたが、どうなるのでしょうか・・・。
民族系(国内資本のことをこういうことがあります)
外資系
落ち目といわれる国内勢に対し、外資系が攻勢をかけています。「2007年問題」というのを聞いたことがあるかもしれません。
昨年までで外資ではグランドハイアット、フォーシーズンズ丸の内、国内では汐留地区のホテルの数々と相当数できたのに加え、ヒルトンの超高級ブランド「コンラッド」の上陸、マンダリンオリエンタル、ペニンシュラ等が完成予定となっています。
そのため、ホテルの供給過剰が予想されますが、国内勢も帝国は改修などと対抗しており、本当の戦いはこれからでしょう。
日本の名門ホテル、特に「御三家」の不調も目立ち、外資系で構成される「新御三家」の好調が目立ちます。「若い」ためか、結構使いやすい部分があるように思われます。
ただ私は、「古い」と「古臭い」は別物ではないかと思います。帝国には帝国のよさが、ハイアットにはハイアットのよさがあります。そういうのを見るのもホテル宿泊の楽しみなのであります。一般的には外資系のホテルがよくて国内は悪いと言われつつありますが、そういう先入観を捨てて泊まることをお勧めします。自分の気に入ったホテルが見つかるはずです・・・。
レギュラーフロア
クラブフロア等特別フロア
専用のキーを用いたり、専用のコンシェルジュが対応したりする、まさにホテルの中のホテル。スタッフと接する機会も多いため、ホテルの真髄が見れるといっても過言じゃございません。ホテルを比較する上では、この要素も欠くことが出来ません。わざわざ分離するのだから、レギュラーフロアと同質であってはいけないのです・・・。
特別フロアに泊まる際は、勇気を出して従業員とお話しましょう。
まぁ、私の観点はそんなところです。これからは私が泊まったことのあるホテルを紹介していきますが、私は公正な人間ではないので、かなり扱いが違うかと思います・・・。