ニーサン。(天上院兄妹)
「お前が、吹雪の面倒をみなければならないかも知れないな」
亮はとぼけた顔をしてそんなことを言っていたけど、私にはさっぱり笑いごとじゃあなかった。やっと昔の明るい兄さんに戻ってくれた、そう思った時は心の底から嬉しかったけれど(以前の兄さんを知る人なら、誰だってあんなぼうっとした兄さんを見てたら、気が変になるような気がしてくるだろう!)、兄さんったら、本当にむかしと変わらない調子で次から次へと騒ぎを起こしてくれるんだもの。私に関わらないことだってなんだか我がことのように恥ずかしくて気が重いのに、とばっちりが来るんならなおさら、目眩がするほどのストレス。もうちょっとだけでも大人しくしてくれればいいのに、何だってあのひとは、あんなに落ちつきがないのかしら! もう、もしこのまま、兄さんが面倒ごとばっかり起こすようなら……
「……わたし、本当に亮の妹になっちゃおうかしら」
兄さんの目の前で、聞こえよがしにそう呟いてやったら、さすがに兄さんは心底驚いた顔をして、
「何だって!?
明日香、まさかお前が翔くん狙いだったとはなァ! 兄さんも予想外だったよ。だって、明日香の好みはもっとこう……」
「…………兄さん」
「何だい、明日香?」
「黙って」
……そう言って黙るようなら、もちろん私も苦労しない。
全く、どうしてウチの兄さんはこうなんだろう?
そんな兄さんが好きなんだろ! 明日香!(やかましい)
カイザーのセリフがうろ覚え全開過ぎます。
決闘の錬金術師(十代+ユベル+大徳寺先生)
「錬金術では、両性具有は完璧な存在、第五元素や賢者の石の象徴とも言われ、隠喩にも用いられることがあるんだにゃー」
「ふーん」
「十代くん。君と融合した精霊――ユベルは、確か両性具有だったにゃ?」
「……だから?」
「ちょっと、ちょーっとだけ、ユベルのことを研究させて欲しいにゃー、なんて……駄目かにゃー?」
「どうやって? ユベルに実体はないし、あんただって人魂だろ、先生」
「あ……
そう言えば、そうだったにゃー。残念だにゃー……」
『って言うか、僕は十代以外に身体を触らせるつもりなんかないよ!? 十代も何、別にいいけど、みたいな感じで答えてるんだよ! ひどいよ十代! それが君の愛なのかい!?』
この後十代がなんか言ってユベルのことをメロメロにする予定だったけどやめた。
大徳寺先生の錬金術師って設定は二期以降無意味なものとなったけど一期だけでおいしいからいいや。
可愛いあの娘は頭なんて良くなくていい(十代+カイザー)
そりゃ、確かにオレはあんまり頭は良くない。
そんなに物知りじゃないし、漢字もあんまり得意じゃない。時々みんなに、そんなことも知らないのか?! と、あきれられるどころかおどろかれちまうことすらあるぐらいだ。
だから、デュエル以外の部分ではけっこう、バカにされてもしょうがないって言うか、バカだと思われていてもまああきらめてるってところはあった。知らないことがたくさんあったってデュエルはできるんだし、知らないことが多い方が、知る楽しさだってたくさんあると思うし。
けどさ……
「っくぅ〜! カイザーやっぱ強ぇ、デュエル面白ぇ〜! 楽しいデュエルだったぜ、カイザー!」
「……そうか」
「あっ! そうそう、オレ、ちょっと前に思い付いたんだけどさ」
「?」
「カイザー、もう俺たちケッコンしちゃおうぜ! そうすりゃ、毎日デュエルし放題だろ?」
「……。……十代」
「え?」
「法律上、男同士は結婚できないぞ」
……ここまで来ると、どんだけオレはあんたの中でバカなんだよ! って感じになるだろ?
そりゃ確かに、オレはあんまり頭は良くない。
そんなに物知りでもないし、漢字だって得意じゃない。
でもカイザー、オレだって、さすがにそれは知ってるよ!
「……カイザー、今の、冗談……なんだけど……」
「そう……だったのか?」
マジにおどろくなよ、カイザー!
みんなの中で、オレってホントに、どれぐらいバカなんだよー!?
☆没1 ツッコミ不在でまさかの承諾
「カイザー、もう俺たちケッコンしちゃおうぜ! そうすりゃ、毎日デュエルし放題だろ?」
「――
そうだな、お前がいいなら、それもいいかも知れないな」
……翌日、アニキとお兄さんから俺たち結婚するとかなんとか言われた僕は、動揺を隠すことができなかったわけで……
☆没2 リカバリー→失敗
「……カイザー、今の、冗談……なんだけど……」
「……俺もだ」
「カイザー、わざとらしく顔を背けてまでウソ言わなくていいよ…なんかもうオレ、みじめになる一方だから」
一期。
みんなの中で、十代がどれぐらい馬鹿なのかはわりと気になります。
一千万の価値が解らない(三沢の中で) 奥深いと言う言葉を使っただけで驚かれる(万丈目に) 頭を使ったデュエルは最もお前に似合わないとか言われる(カイザーに)
カイザーはもう失礼な領域だろ……あれで素なんだから恐れ入る。
あ、十代に解らないと思われる漢字はカタカナかひらがなにしておきました。
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