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早朝勉強会報告メール 11月21日

1. ロベルトクレメント賞について
(この話は、番外編でも紹介しました)
 前回話題となった大リーグの選手で社会貢献活動をした選手を対象にした賞は「ロベルト・クレメンテ賞」だそうです。

プエルト・リコ出身のロベルト・クレメンテは、1955年から1972年までピッツバーグ・パイレーツで活躍、ゴールドグラブ賞12回(歴代4位)、首位打者4回、MVP1回、終身打率は3割1歩7厘という超一流選手でした。1972年にちょうど3,000本安打を達成し、シーズンを終えたその年の12月23日、ニカラグアの首都マナグアを大地震が襲った。プエルト・リコで休暇を過ごしていたクレメンテは、ただちに支援活動をスタートし、12月31日、支援物資を被災者へ届けるため、ボランティアの人たちと共にプエルト・リコから被災地へ飛行機で出発しました。しかし、その飛行機は、プエルト・リコのサンファン沖に墜落し、クレメンテは他の乗客とともに帰らぬ人となってしまったのです。
多くの野球ファンとプエルト・リコの国民は、彼の死を嘆き悲しみました。米大リーグ機構は1971年から、チャリティー活動などを通じて人々に勇気を与え社会に大きく貢献した選手に「コミッショナー賞」を授与していましたが、クレメンテの死を受けて、1974年からはその名を『ロベルト・クレメンテ賞』とするとともに、ラテン系選手としては初めて殿堂入りとし、その名は大リーグ史上に永遠に刻まれることになりました。そしてパイレーツは、クレメンテの背番号「21」を永久欠番としたそうです。

2.心をどう操作するか

 先日のVカップの決勝ラウンドでのことです。相手は試合をすると勝ったり負けたりのチームでした。今回そのチーム(レギュラー抜き)に負けてしまいました。そしてこちらのチームで活躍した選手は今年移籍してきた選手でした。レギュラー抜きの相手チームは、我々のチームと戦った経験があません。勝ったらラッキーという気持ちでチャレンジしてきたのでしょう。一方我々は「この試合は負けられない。絶対に勝たなければ」という気持ちで望んでいたのでしょう。活躍した今年移籍してきた選手の他、一体何人の選手がチャレンジ精神をもって戦っていたのだろうと思います。
 このようなことがおこるとスポーツの勝敗には単純に実力だけでなく、心理的な問題が大きく関わっている事を改めて感じました。選手の心をどう操作するか、持っていけばよいのかということが今回の大会で勉強になりました。

3. しょう油水について

 ある埼玉の高校サッカーのチームが試合前後にしょう油水なるもの(しょう油とポッカレモンを混ぜたものを水で割ったもの)を飲んでいました。という報告でした。
 しょう油水を飲むと、おそらく体内でのナトリウムとカリウムとのバランスが崩れると思います。
 運動によって体外に水、ナトリウムがでていく速度は選手によって違いますし、適度の糖分も必要です。かつてソディウムタブレットというサプリメント(ナトリウムのサプリメント)が流行ったのですが、本当に必要となる選手はごく少数で、ほとんどの場合が過剰摂取という事になってしまいました。
 しょう油水による良い効果としては、「しょう油水を飲めば、絶対強くなれる!絶対勝てる!」思いっきり信じている場合は脳内モルヒネがでて本当に強くなるかもしれません。またレモンに含まれるクエン酸の効果もあるかもしれません。

4. 同情したい選手

 同情したい選手がいます。女子ソフトボール大学3年生の選手についてです。その選手は大学にはいってすぐ、手首(TFCC)を傷めました。その後、尺骨が通常よりも長いということで、2年生になってすぐに骨を切ってボルトを入れる手術を受けました。ボルトはまわりの軟部組織に影響がでなければ、そのままで良かったのですが、筋になどに痛みがでたために、その年の11月にボルトを除去する手術を受けました。手首の調子もよくない為、3年生のインカレでは代走での出場を目指し、トレーニングをしていると、両膝タナ傷害、左鵞足炎、両シンスプリントと診断されました。現在、左の足首に痛みがあるということで、神経腫だということでした。 保存療法でいけるなら行きたいと思っています。 テーピングも痛くてやりたくないそうです。そのような場合トレーナーとして何ができるのでしょうか。という質問でした。
 神経腫は身体中どこでもできる可能性があるのですが、中足骨のモートン神経腫はよく見かけます。痛みの原因が神経の場合は、3ヶ月かかっても落ち着かない事があります。坐骨神経の場合は半年、もしくは1年くらいかかって落ち着くかどうかというくらいです。
 痛み止めとして、プロスタグランディンなどの発痛物質を抑える薬を使う事で走る事ができるようになるかもしれません。そして、そのことで全体的に良い方向に向かうかもしれません。というのは、痛みの悪循環がなくすことができるかもしれないからです。

痛みの悪循環

 ストレス→スパズム→痛み→ストレス→スパズム→痛み→ストレス→スパズム→……

アメリカのドクターが処方するバイオックス、セルブレックスなどという消炎鎮痛剤は非常に強力です。
 他にトレーナーとしては固まった筋をほぐす、温める、冷やすなどといったことができると思います。試してみてください。

 ただ、そこまでいろいろなケガが起こるのは何か他に理由があるのではないでしょうか。例えば、

・ 貧血
・ 頚椎の問題
・ 栄養
・ 体質
・ 休養

などです。
今回の選手の場合は、肉を食べないということで、必須アミノ酸不足かもしれません。酷使した筋なの軟部組織を修復する栄養が足りていないのかもしれません。そういったこともアドバイスしてみてください。

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