7月10日の早朝勉強会
直線上に配置

2003年7月10日 朝6:45〜8:00
日本体育大学 深沢校舎 625号教室
(今回の参加者=15名)


1. NATA総会の報告


 岩崎さんが毎年参加しているNATA総会でのことをプロジェクターを使用しての報告でした。日本では限られた人しか使用することのできないAED(automated externaldefibrillator;半自動除細動器)がアメリカでは空港、ホテルのいたるところにあり、驚いたそうです。
 他には、NATAの総会後に訪れたバレーボールの全米選手権の報告もありました。
(こうした画像による報告は参加した人たちだけが楽しめる特権です。是非、参加して下さいね!)

2. ストレッチポールに類似品!

 ストレッチポール(フォームローラー)の類似品が発売されているという情報でした。本物というかもともと発売されていたものと比較して少し柔らかいようです。とのことでした。

 類似品が出るということは売っている側からすると大変なことかも知れませんが、使用する側からすると、それが良い物であれば、臨機応変に受けとめてよいのではないかと思います。場合によっては選手にとって少し柔らかめのほうが適すると言う場合もあるからです。

3. アルツとは

 1年前ACL、半月板の手術を受けた選手がまだ、痛みが残っているということで「アルツ」という薬を注射したそうです。アルツというのはどのような薬なのでし
うか。

 アルツ(生化学工業株式会社)は、近年開発された副作用の少ないとされる関節の潤滑剤(ヒアロルン酸)+痛み止めです。膝の場合、軟骨が原因で痛みがあるときは手術の適応となる以前の症状にアルツは使われているようです。
 痛み止めにはステロイドという薬もありますが、繰り返し使用すると軟部組織が柔らかくなる(もろくなる)という副作用があります。
 今回の場合も何か不安がある場合は、担当のドクターに相談するか、セカンドオピニオンを求めても良いでしょう。

4. 龍隔炎続報

 何度か前の勉強会で話題となった龍隔炎の選手の続報でした。龍隔炎は胸郭に水がたまる症状がある病気だそうですが、その選手には、その他に原因不明の不整脈、膠原病などの症状もあるそうです。

 何かが起こるということは必ず原因があると思います。その中には、遺伝的なものもあるかも知れません。ただ、原因が分からない状況でできることは対症療法しかないと思います。
 龍隔炎に関しては本当に情報不足ですみません!

5. ステロイドの注射で

 半年以上にわたって膝蓋骨の上下に痛みがあった選手がステロイドの注射を受けたところ、その後全く痛みがなくなった。という報告でした。

 副作用の問題などで色々と世の中を騒がせているステロイド剤ですが、おそらく痛み止めとして打ったことによってペイン−スパズムサイクルが断ち切られ、発痛物質プロスタグランディンが出なくなったのだと思います。つまりそこには痛みとなる本当の原因は既になく、ペイン−スパズムサイクルによる痛みのみが残っていたのではないでしょうか。最近では、少量であればリウマチの治療としても見直されているようです。
 痛みがでなくなったからといって安心せず、再発予防のコンディショニングもしっかり行うようにしてください。


早朝勉強会の目次に戻る

トップ アイコン
直線上に配置