「毀誉褒貶」(きよほうへん) 僕は、恥ずかしながら、真面目にこの漢字を読めませんでしたが、パソコンに「きよほうへん」と打ち込んだら一発変換してくれました。何だか嬉しいと同時に、ショックな感じもしました。パソコンは、頻度の高い漢字を優先的に変換するようになっているそうですから、一発変換される漢字が読めなかったなんて…。 気を取り直して解説します。「毀」は「そしる」、「誉・褒」のどちらも「誉める」、「貶」は「けなす」と言う意味があり、「悪口を言うことと誉めること」を表しているのが「毀誉褒貶」で、一般的には「誉めたりけなしたりの世評」だそうです。 結局のところ、世の中では、「人は誰でも良くも言われ悪くも言われる」ものだと思いますが、悪く言われるのを完全に防ぐ方法はありません。身近に居る人が、悪く言われるのは本当に辛いものだし、ましてや自分が誹謗中傷の鉾先に立ったらどんなに苦しいでしょう。 近代の著作家として名高い三宅雪嶺が、その著書『世の中』で「人は善くも言われ、悪くも言われるのがよい。」と書いているそうです。「評判ばかり気にするのも変なものである。」と強調する雪嶺は、「錬磨に錬磨する間に自然に兼合いができる」と説いています。 全日本男女の選手の皆さん、そして関係者の皆さん、いかなる「毀」や「貶」にも動じないで今こそ泰然自若(たいぜんじじゃく)を貫いて下さい。両軍とも毀誉褒貶(きよほうへん)をもろともしないで、捲土重来(けんどじゅうらい)のための緻密な計算と周到な準備を始めるのです。4年後の皆さんの獅子奮迅(ししふんじん)の活躍を心から期待しています。 |
「聴く」(きく) このコーナーを読んでということで、モンタナ大学の濱村さんからメールをいただきました。以下に原文をそのまま掲載します。 |
「よろこびを力に」有森裕子著『アニモ』より マラソンの有森裕子さんは、色紙に「よろこびを力に」と書かれ、ひらがなで「ありもりゆうこ まらそん」とサインされます。なんだか彼女の人柄がにじみ出てくるような感じです。そして、アトランタオリンピックの後に出版された『アニモ』という本の中に以下のような文があります。 |
「empty tea cup」(空の茶碗) 「empty tea cup」のお話は、カンフー映画で有名なブルース・リーの考えや智恵をまとめて書かれた『STRIKING THOUGHTS』と言う今年アメリカで出版された本に紹介されていました。「空のコップ」の話はブルース・リーの大好きなストーリーだったそうです。 |
「Open Up」 ネスカフェの宣伝で使われている「Open Up」と言う曲は、僕にとって去年のMyブームのひとつで一番のお気に入りでした。それをまた何故思い出したかと言うと先日レイトショー(夜9時以降)に映画を観に行ったら、その曲の英語バージョンが流れていたからなんです。「なんだか懐かしいな。やっぱりいい曲だな。」って思いながら聴いていたら英語の歌詞は日本語の直訳でないことに気付き、そして「You can be rich with no money to spend」と聞こえてきました。…。その歌詞は、なんだか僕の心にヒットしてしまいました。 |
「天網恢恢疎にして漏らさず」『老子』 (てんもうかいかいそにしてもらさず)テレビで紹介されたある「やり手のお母さん」が、座右の銘にしているこの言葉は、「天の網は広大で目があらいようだが、悪人は漏らさずこれを捕らえる。悪い事をすれば必ず天罰が下る意。」(広辞苑)だそうです。地獄の閻魔王庁で亡者の生前における善悪の所業を映し出すという「浄玻璃の鏡」に通じるような話だとも思います。日ごろの行いも全て神様は見ているのか…? |