01・バエル
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Bael
フェニキアの神・バアルが悪魔と化したもの。
他民族との宗教的な争いというのは、古代だろうが現代だろうが尽きないものだが、バアルさんにとって運が悪かったのは、彼を崇拝する人々の近所にいたのが今や全世界を支配しているあのワンマンマン((C)いしいひさいち)だったことだろう。哀れバアル一家は某世界で一番読まれているあの本の中でボロクソにされ、色々な悪魔に無理矢理転生させられてしまいましたとさ。
バエルは、その中の一つで人間、猫、蛙の頭などを持って現れるとされ、地獄の66の軍団を持ち、東の統治者であるそうな(こういう情報、この先もいっぱい出てくるけど、深く考えない方が良い)。
召還すると透明にしてくれたり、知恵を与えてくれたりするそうな。強力な魔王の1柱にしてはたいしたことはしてくれないようだ。
19世紀の作家・プランシーの「地獄の辞典」はこれから紹介する悪魔たちを(特にビジュアル的に)定着させた書であるが、この中でバエルは王冠をかぶったハゲ頭+猫頭+蛙頭+何故か蜘蛛の脚の組み合わせというかなりインパクトの大きいで描かれ、そこそこ有名になった。
ちなみに、私が一番好きな悪魔。
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02・アガレス
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Agares
ワニに乗った姿で現れ、言語に関する知識を与えてくれたり地震を引き起こしてくれたり、走り去ったものを呼び戻してくれたり(自分で呼んだほうが早いような)するそうな。
地獄東部の大公爵で23人の魔界公爵の筆頭。
そこそこ偉いのだろうけれども、真メガテン2で一番高ランクの堕天使だったけれども、続編でトップの座をサマエルに奪われてしまったというような印象しかない。
まだ2体目、それも2体位しかいないワニモチーフですらこれだと、今後の解説がどうなってしまうのか?心配で仕方が無い私である
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03・ヴァサーゴ
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Vassago
(上から続く)おそらく、16世紀(位)のレメゲトン作者もそうだったのだろう。
このヴァサーゴなど、爵位どころか姿かたちすら記述されていない。過去、現在、未来に関する知識を持ち召還した者にそれを与える、という効用?こそあるもののほとんど名前だけの存在だと言っても良い。
レメゲトンにしか存在せず、一つ上のアガレスさんと同じもんじゃないか、とまで言われている。
しかし、彼はこの名前のおかげで我々ガノタには「私の愛馬は凶暴です」という台詞と共に記憶に刻み付けられていくのであったとさ。
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04・ガミギン
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Gamigin. Gmygynなどとも。
小さな馬やロバの姿で現れる、地獄の30の軍団を指揮する大公爵で一般教養を教えてくれたりするそうだが、一般教養を馬やロバに教わるという状況はちょっと情けないと思う。
死者との関連性の高い悪魔で、罪で死んだ人の知らせを与えたり(?)溺れた人や煉獄にある人の魂を召還したりするという・・・
まあ、大雑把に死者の魂を呼ぶのに便利、ということで良いんだと思う。
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05・マルバス
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Marbas
この先、間違いなく私を苦しめるライオンモチーフ一族の第1号。
能力の方も、疑問に答えたり、病気を引き起こしたり、治したり、といった感じで個性的とは言いがたい。
「バルバス」というカトキファンならずとも「バウ」と付けたくなってしまう別名を持っているのだが、かのシェイクスピアが作品中に登場させている「バルバスン」という悪魔はこれが元ネタだそうだ、けど、ここまで名前を変えられちゃマルバス事態の知名度とはもはや別物。
哀れマルバスはマイナーで地味な悪魔の一体のままなのでしたとさ。
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06・ヴァレフォル
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Valefor
ほら来たライオン第2号。
レメゲトンにおいても「盗みの方法を教える」としかなく、ひたすら地味。
だったのだが、プランシーがそこに救いの手を差し伸べた。
「地獄の辞典」において、彼はライオン頭の他に、ガチョウの脚、ウサギのしっぽ、という微妙なパーツをくっつけられ、個性が強化された・・・かに見えたが、この姿は別項で紹介することになる(と良いな)イポスとそっくりな姿であったりする。なんか、人生ってそういう所あるよね。お互い頑張ろう。
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07・アモン
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Amon
鳥の頭を持ち、過去、現在、未来に関する知識を持召還した者に与える。
また、愛に関する能力を持ち、友と敵を和解させたりできるそうだ(これ、偶然だろうけど、ちょっと意味深かもしれない)。
エジプトの主神の一つ・アメンが悪魔としてユダヤ・キリスト教的嫌がらせ解釈によって悪魔とされたものである。それだけで充分個性的なのに、「地獄の辞典」においてはさらに狼の体や蛇の尻尾といった固有モチーフを与えられ、インパクト溢れる挿絵ともあいまってそこそこメジャーな悪魔の一体となったのであった。
でも、やっぱり私みたいな奴からすると、アモンというとやっぱり不動明と合体したあいつなんである(これ、カイムの所でも言うだろうなあ)。
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08・バルバドス
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Barbatos
過去、現在、未来に関する(略)をはじめとするあらゆる知識を与え(これは、こいつが凄いのではなくて投げやりなだけなのだろう、多分)、隠された財宝を見つけ、友人と和解させる。というレメゲ仲間の紹介欄のコピー&ペーストで作られているような能力を持つ。
狩人の姿を持ち、その姿通りにか動物さんたちと心の交流が出来るという。また、ホルンを持つ4人の王を引き連れているのだそうだが、地獄の伯爵兼公爵(これも良くわからん)である彼に引き連れられている王というのは、一体何処の王なんだ?まあ、深く考えない方が良いか。
「地獄の辞典」では挿絵に「地獄のロビンフッド」というB級映画のようなキャプションが付けられているが、なんだかなあ。
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09・パイモン
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Paimon
ラクダや大声に関連付けられることが多く、ラクダに跨り下級の悪魔たちを引きつれているという。召還した人間に名誉を与えてくれたり、技術、知識、秘密などを教えてくれたりするそうだ。
「地獄の辞典」では何故かパイモンとバィエモンとして2項目に分けて紹介されているが、この方がそんなことをしなければいけない位大事な悪魔かどうかは知らない。
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10・ブエル
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Buer
ヒトデと関連付けられ、その通りの姿をしているというが、「地獄の辞典」において描かれたライオンの生首からライオンの脚が5本、ヒトデの五角形を形作るように生えていて、これを回転させて歩く。というとんでもなくインパクトのある挿絵の印象が強すぎて、ヒトデの事など忘れてしまうことしかり。
能力は道徳、自然科学、論理哲学、ハーブの効用などを教えてくれたり、病気を治してくれたり、親友を与えてくれたりするそうだが、あの姿を見た後では、とてもじゃないがそんなことをしてくれる人には見えない。
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