私はもう医者に完治と診断されてからそろそろ半年になります。 そして今のうつ病が治った私と、そして病気だった頃の私のことをよく考えてみたりしています そんな時にしみじみと実感するのが「私は本当に病気だったんだな」ということです 本当の私はそんな風に思わない。 本当の私は手首なんか切らない。 本当の私は自殺未遂なんてする子じゃない そして実際今の健康な私は死にたいとも自傷したいとも全く思わない じゃあ何が私をそうさせていたのか? それは一重に脳内の化学物質のバランスがおかしくなっていたからだと思うんです うつ病やストレス性精神病のことをよく「心の病気」と言われることがありますが、正直言って私はそれは間違っていると思います。 色々調べていて思ったんです。 何故明らかに脳内の化学物質異常が精神病の実態であるのにも関わらず「心の病気」という言い方をして曖昧にするんでしょうか? 「心の病気」という言い方をするから「気の持ちようだ」とか「おまえが怠けているだけだ」とか思われやすいんじゃないんでしょうか? この前風邪を引いて某個人開業の内科を受診した際、以前通院した時にSSRIなどを飲んでいると告げてあったので「もううつ病は治りました」と言ったら、「ああいうのは気の持ちようだよ」とか言い出した医者もいました これだけまだ日本ではストレス性精神病のことが広く知られていない。 その上「心の病気」という曖昧な言い方をするのは、更に偏見を助長するだけなんじゃないでしょうか 最近脳科学に興味を持って、自分の脳内がどうなったことにより鬱になったのかを調べてみました そしたら、実は現在の医学では鬱病というのはどうしてなるのかがわからないそうです。(多分こうだろうという学説はあります) ただ自殺者の脳内を調べたらセロトニンという脳内伝達物質が凄く少なくなっていること、そしてセロトニンを受け取る受容体が異常に増えていることだけがわかっています セロトニン再取り込み阻害薬などが今薬として病院で処方されているのは、とりあえず病気の原因(ガンでいえばガン細胞)はわからないけれども、とりあえず効くから出しているという段階のようです 鬱が脳という臓器の病気というのが知られていなくて、「心の病気」として知られているのは、実は医学的にはわからない、でもわからないとは言いたくないからとりあえず「心の病気」としているようなフシがあると思います でも私は逆にこのとりあえず称している「心の病気」という言葉によって「怠けてるだけ」とか「気の持ちよう」とか誤解され傷つけられ続ける患者さんを見ていると、医学界が早く「心の病気」という名称を撤回して欲しいなと切に願っています 以前「分裂病」は病態と病名が違いすぎるという理由から統合失調症という名前に変更になりました 病名ではありませんが、私は「心の病気」という言葉にも、「分裂病」という言葉のように間違ったイメージや偏見を招くと思いました 私はうつ病経験者として、そしてうつ病克服者として、実感しています うつ病は脳内の化学物質障害です 「心の病気」という曖昧なものではありません ガンのように異常な部分や物質が今の医学ではわからないだけで、脳内の化学物質障害であることはわかっています 内臓の疾患なんだから全然恥ずかしいことでも、隠すことでもないんです そして内臓の疾患なのだから、気の持ちようとかそういう自己の努力でどうにかなる問題ではありません 確かに、健康な人だって色々と落ち込んだりすることってあると思います 私もありました。 でもそういう普通の落ち込みと鬱は確実に違うものだと確信を持って言えます 落ち込み具合が段違いです。 このことをできるだけ多くの人に知って欲しいと切に願っています |