病気の方を支えている貴方へ



私は貴方に…今病気で貴方に支えられている方の代わりに言いたいです。
きっと、その病気の方は苦しくて苦しくて、そちらまで気が回らないだろうと思うから…(私もそうだったから…)

ありがとう。
本当にありがとう。
私を受け入れてくれてありがとう
私の病気を理解しようとしてくれてありがとう
私の、本当にしょうもない部分、弱い部分を認めてくれてありがとう
私を支えてくれてありがとう

……私を生かしてくれてありがとう


その方の代わりなんて言って正直おこがましいこともよくわかっています
でも言いたかったのはどうしてか。
それは治った今、私が今自分の周囲にいる人間に本当に、本当に感謝したからなんです。
私は貴方がいてくれたから、今生きて幸せに暮らしているのだと、私の傍にいてくれる人全員に言えるからです。
今苦しんでいる貴方の大切な人はきっと、貴方への感謝の気持ちを貴方に伝える余裕がないと思います。
私も、なかったです。

でも私は治って…自分がどんなことをしてきたのか振り返ると…涙が止まりません
それは悲しみの涙じゃないんです。
嬉しいから、涙が出てくるんです。
こんなに嬉しくて泣いたのは、今まで生きてきた中で初めてです…
私を支えてくれたひとりひとりのことを思い出し、たくさん、たくさん泣きました…

家族にも、彼氏にも、友達にも散々迷惑をかけてきました。
わけわからないこと、たくさんわめきました。
わーわー泣き叫んだりしました。
自傷行為も一杯しました。
鬱でほとんど話せない日もありました。
他の人の目の前でリストカットもしました。
鬱だから死にたいと、何度も何度も同じような内容のメールをたくさんの人にしました。
一人が辛いからと、彼氏を始め何人もの人間の予定を狂わせまくりました(バイト当日休ませたり…)
心配して電話してきても、出ることすらできません。
約束してもドタキャン当たり前でした。
会っても、鬱々としたことを延々と話したりしました。
自殺未遂も…しました。
暴言を吐き傷つけた人間はたくさんいます。
もちろんそれで離れていった人間もいます。
でも私はそれが当たり前だと思うのです。普通の人間だったらイヤなこと言ったり、わけわからないことわめいたりする奴の側になんかいたくないでしょう。

でも、こんな私に、たくさんの人間が側にいてくれました。
どれだけの愛情、恩をもらったか、わかりません
私は彼らのお陰で、今生きています。
彼らがいなかったら、きっと私は今この世にいません。
どこかで死んで…そして今の幸せすぎる日常を楽しむことはできなかったでしょう
病院や薬ももちろん大切です。
でも本当に私を治してくれたのは、病院の先生でも薬でもなく、支えてくれた周囲の人間だと、治った今私は実感しています。
私は、今凄く毎日幸せに生きています。
一日一日、一瞬一瞬が本当に幸せなんです。
生きてて幸せなんです
普通の何気ないことをできることが、すでに幸せなんです
楽しく人と話すこと、外にでかけること、大学に行くこと、バイトをすること…。
全て涙が出るほど幸せで、胸一杯の日々です。
でもそれは周囲にいてくれた人間のお陰です。
こんな私を必死に支え、許し続けてきてくれた、みんなのお陰です。
治ってから…私は一人で…私のやってきたこと、彼らが許してくれたことを思い出すたび…本当に涙が止まらないです。
ありがとうなんて平凡で陳腐な言葉じゃ言い表せないくらい、本当に本当に感謝しています

…私を生かしてくれたのは私を支えてくれた貴方です。

そして、そんなもらった愛情をまったく返せない無力な自分がここにいます…
私を支えてくれた彼らに、私は何もしてあげられない
何もすることが、ない…

では今の私にできることってなんだろうと考えました
…今苦しんでいる人、病気の人を支えている人に、なにか役に立てる情報が提供できたら…。
そう思って私はこのサイトを運営しています
私が持っている情報をできる限り公開することで、誰かのお役に立てたら、それはきっと私を支えてくれた周りの人間への恩返しにもなるんじゃないかな、と勝手に思っています。
彼らからすれば、恩返しでも何でもないかもしれません。
でも今私は何かをしていないと気がすまないのです。
こうやって、サイトを運営すること、そして私が一日一日を幸せ一杯で過ごすことが、彼らに対する恩返しだと考えています

貴方が支えている、大事な人もいつかきっとこう思える日が必ず来ます
その日のために、私が知っていること経験したことを集約した当サイトが少しでもお役にたてれば、私は本当に嬉しいです。

ここまで読んでくださって本当にありがとうございます

2002年2月25日(2003年7月24日更新)
仁科綾


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