バカ広い大草原に閉口
GM | : | それではソードワールドキャンペーン『アレクラスト見聞録』第13回セッション『雷雲ミラルゴ編』を開始します。 |
クロウ | : | 雷雲なんですか?(笑)。 |
ボーデル | : | (アーティを指差して)主人公はお前じゃあ! |
アーティ | : | 「<ラーイトニング>!」ってか(笑)。 |
GM | : | それでは君達一行は“ムディール”を越え、“ミラルゴ”に到達しました。 君達は“ミラルゴ”でも数少ない定住した拠点である王都“グラード”に到着します。 “ミラルゴ”という国は数十の遊牧民族からなる連合国家なのです。“バイカル”と同じだね。しかしこちらは“草原の国”なので、部族の装いもコテージとかテントとか、モンゴル系のノリです。 |
クロウ | : | ふーん。 |
GM | : | 現在の国王は“ミラルゴ”で最大の勢力を誇る“ジャーバ族”の族長が代々世襲制で王位に就いています。現国王はクーナ。現在32歳。アレクラスト暦521年では40歳くらいか。 “グラード”では遊牧民へ向けた市なども盛んに開かれており、流浪の国では例外的に様々な商品が手に入ります。 |
ボーデル | : | ほう。 |
GM | : | とりあえず君らは“グラード”にて国王のクーナと謁見します。 |
クロウ | : | はい。 |
GM | : | クーナは武勇より知力に長ける人物だそうで、“ミラルゴ”に関する質問にも気前良く答えてくれます。で、ラヴェルナが“ミラルゴ”での調査許可とかをお願いしているのを、君達は後ろの方で退屈そーに聞いているわけです。 |
ボーデル | : | いやいや、真面目に聞いておるぞ。 |
サンドロ | : | 私はね、きちっと正装をして、まぶたの上に目を描いているんだ(一同爆笑)。 |
GM | : | おっとぉー寝る気満々!? だが甘いぞ、アーティは目を開けたまま寝ている(一同笑う)。 |
アーティ | : | お、俺がぁー?(笑)。違うよ、俺はちゃんと横になって寝てますよ(笑)。 |
クロウ | : | 最低だー!(笑)。 |
クーナ | : | 「お前は死刑。」 |
アーティ | : | えー!(笑)。 |
クーナ | : | 「馬の後ろに縛り付けて引きずり回してやる。」 |
ボーデル | : | “ミラルゴ引き回しの刑”ですか(笑)。 |
アーティ | : | 乗りこなしてやる(笑)。 |
GM | : | やるな(笑)。 では“ミラルゴ”について説明してくれます。 |
サンドロ | : | うむ。 |
GM | : | 国王といっても王権は結構限られており、王の仕事といえばもっぱら国外との外交になります。国内の事に関しては部族ごとに独立していて、それぞれ独特の規律や戒律が存在しており、普段は部族ごとに任せていると。とはいえ、他国が侵略してきた場合には、全部族が一致団結して戦うことを約束している。“テン・チルドレン”と同じだね。 で、国に関する需要な事柄に関しては、各部族の族長が一同に集まる族長会議によって決定されます。この族長のことを大臣と呼び、国王とかもその時に任命されます。・・・・・・まぁ、任命っても世襲制なんだけどさ(笑)。 |
サンドロ | : | 王が次の王を決めるから、自分の息子とかを選ぶに決まってんだ。 |
GM | : | さらに、“ミラルゴ”を調査するにあたって親切なクーナから各部族についてある程度の説明をしてもらえます。その際にアレクラストで最大の勢力を誇るケンタウロスの部族の話を聞き、ラヴェルナはこれに興味津々です。 |
サンドロ | : | ほうほう。 |
クロウ | : | なんで? |
GM | : | なんでも、ケンタウロスの部族の長であり、“ミラルゴ”の大臣の一人でもある“金色の尾”パダというケンタウロスが、古代語魔法を操る魔術師でもあるのだ。 |
ボーデル | : | それは大したものだ。 |
GM | : | ラヴェルナは彼に会いに行くことを決め、大体の拠点地を聞き出しました。 |
サンドロ | : | どの辺だ? |
GM | : | 南の方。 |
アーティ | : | 大雑把だな(笑)。 |
GM | : | 行くことは決定しました(笑)。 それと、“ミラルゴ”に住む珍しい種族ということで、グラスランナーについても説明してもらえました。 |
クロウ | : | はい。 |
GM | : | グラスランナーは “草原の妖精界” の出身者で、自由奔放マイペースな種族です。同じ植物系の妖精界の住人とはいえ、大地にどっしりと根を生やした樹木を連想させるエルフとは違い、種を飛ばして無制限に広がりまくる雑草的なイメージを持っています。 彼等は種族で群れることもなく、小集団で適当に各地を転々としている存在なので、草原をさ迷っていれば出会うこともあるだろうということでした。 |
サンドロ | : | 愛玩動物にしても問題はないんですね? |
GM | : | ないよ。でも、輸出入は禁止ね。 |
アーティ | : | 食用は?(笑)。 |
GM | : | それはオッケイ(笑)。 |
クロウ | : | えー!! |
サンドロ | : | よかったなボーデル。飯には困らんぞ(一同笑う)。 |
GM | : | 小さいから食いでがないんじゃないのか? |
サンドロ | : | 一食につき3~4匹くらい。 |
ボーデル | : | 喰わんわい!(一同笑う)。 |
GM | : | で、グラスランナーには繁殖地というものがあります。都内の某所や某所にある紙のお家みたいな所で、あまり立派な施設ではない。 幼いうちはそこに集団で住んでいて、ある程度の年齢になるとアレクラスト中に散っていくそうです。で、番ができると帰ってきて、子供を生んで少し育てたら「はい、親の義務終了~」とばかりに繁殖地に預けて去っていってしまうといいます。 |
サンドロ | : | なるほどなるほど。 そこを潰せば、悪しき種族を根絶やしにできるんだな? |
アーティ | : | そうだね(笑)。 |
GM | : | まぁね。点々としているから、全部潰すのは大変だろうけど。 |
アーティ | : | 一箇所見たら三十箇所あるってか。グラスランナーとの戦いは長くなるな。 |
GM | : | 古代王国の魔術師ですら投げ出したことだからね。 |
サンドロ | : | 大偉業だね(一同爆笑)。 |
GM | : | 危ない、やる気になってる(笑)。 そんな適当な種族なもので、彼等はケンタウロスと違って政権とかにも関わってきてはおりません。 |
ボーデル | : | そうだろうな。 |
GM | : | まだ、南東の方には“大湿原”という湿地帯が広がっていて、ここにはリザードマンの大集落があると言われています。 |
一同 | : | へ~。 |
GM | : | その証拠に、数十年に一度くらいの割合でリザードマンが大挙して押しかけて、侵略してくるのだそうです。 |
クロウ | : | (他人事)大変だね。 |
GM | : | また、湿原地帯には人間の蛮族達が暮らしているという噂もある。 では君達は“グラード”の市で仕度を整え、パダの部族を探して広大な草原へと旅立って行くのでした。 |
サンドロ | : | ボーラでも買っておこう。 |
GM | : | では、君達は見渡す限り360°何も無いような大草原に進出しました。 |
アーティ | : | 何を目標に行けばいいんだ? |
クロウ | : | 南。 |
アーティ | : | (諦めた感じで)さ~て行こうかぁ(笑)。 |
GM | : | ワールドガイドを読むには、ラヴェルナは数ヶ月彷徨ったらしいぞ(笑)。 |
アーティ | : | そんなに(プレイ収録用の)テープがないぞ(笑)。 |
GM | : | おっとぉ? じゃあ“グラード”の市で120分テープを買い込んでおこうか(一同笑う)。電池もな(笑)。 |
アーティ | : | コンセントないものな(笑)。 |
サンドロ | : | ボーデルの鼻に刺すんだ(一同爆笑)。 |
GM | : | おお自家発電。地球(アレクラスト?)に優しい。 |
ボーデル | : | 無理じゃ(笑)。 |
GM | : | さて! パダの部族を探して早数ヶ月。ラヴェルナ一行は完全に迷子になりました。 |
クロウ | : | まーじーでー。 |
ボーデル | : | やれやれじゃわい。 |
GM | : | 時折、人間の部族を見かけることはありますが、肝心のケンタウロスの部族とは会えずじまいです。 暫く彷迷っていると、次第に足元がぬかるんできました。 |
クロウ | : | 湿原? 南東の方に向かっているんですか? |
サンドロ | : | テメェ、アーティ! お前のせいでこんなところに迷い込んだじゃないかこの馬鹿! ベシベシ! |
アーティ | : | えー・・・・・・。 |
クロウ | : | アーティのせいなのか。 |
アーティ | : | えええー(一同笑う)。 |
ラヴェルナ | : | 「どうやら私たちは“忘却の湿原”と呼ばれる場所に迷い込んでしまったみたいです。」 |
ボーデル | : | 「ちなみに “忘却” と呼ばれる謂れは何かあるのですかな?」 |
ラヴェルナ | : | 「さぁ? それを皆が忘れちゃったからじゃない?」(一同爆笑)。 |
ボーデル | : | ひでえ理由だ(爆笑)。 |
GM | : | と、【るるぶミラルゴ】を片手にラヴェルナが答えます。 |
アーティ | : | それがあれば、こんなところまで来なくても良かったのに!(笑)。 |
ボーデル | : | “ミラルゴ”を調査している人間が【るるぶミラルゴ】を見てどうする!(笑)。 |
クロウ | : | そうだよ、あたしたちは【るるぶミラルゴ】を作ろうとしてるんだよ!(笑)。 |
ラヴェルナ | : | 「そうでした、軽率でした。」 |
GM | : | と言って、【るるぶ】は<ティンダー>で燃やそう(笑)。 |
クロウ | : | 燃やしちゃったよ(笑)。 |
GM | : | では、一歩進むごとに足がズブッと沈むような場所です。 |
クロウ | : | ヤバイね。 |
GM | : | もう少し悪化すると、『ネバー・エンディング・ストーリー』みたいな感じになる。 |
アーティ | : | 全員徒歩? |
GM | : | サンドロはメガンティアがいるが。 |
サンドロ | : | 今はラヴェルナ様を乗せている。 |
ボーデル | : | 早く出よう。メガンティアが悲しみにとらわれてしまう前に。 |
クロウ | : | そうだね。 |
サンドロ | : | さっさと北を目指そう。 |
ラヴェルナ | : | 「そうですね。いくらなんでも、こんな湿地帯に拠点を構えていたりはしないでしょう。」 |
GM | : | ということで進路を北に変更し、“大湿原”を抜けたところで今度は西に進路を変更します。 |
クロウ | : | 西に? |
GM | : | はい。というわけで湿地帯は抜けました。 |
サンドロ | : | よーし、では探して歩こう。テッテテー、テテテテーテーテッテテーテ、テテテテー♪ |
GM | : | では、しばらく歩いていると前方から『パラリラリラリラ~♪』と騒音を立てながら走ってくる人影が。 |
ボーデル | : | 角笛? |
クロウ | : | グラスランナーでしょ? |
GM | : | うんまぁ敏捷度【24】くらいで近づいてくる。 |
クロウ | : | ほらー。 |
サンドロ | : | よし、じゃあボーラを用意しよう。 |
クロウ | : | やるの!? |
サンドロ | : | いや、やらないけど(笑)。 |
GM | : | では、前方からグラスランナー、人間、ケンタウロスの三人組が物凄い速度で迫ってくる。 |
サンドロ | : | とりあえずどうしよう。急いでいるようだし呼び止めるのも悪そうだが。 |
ボーデル | : | でも呼び止めてしまうぞい。 |
アーティ | : | 全員で網を張ろう。 |
GM | : | 漁?(笑)。 |
ボーデル | : | まずは呼び止めて、止まるかどうか様子を見よう。 |
GM | : | 呼び止められれば止まりますよ。 |
ボーデル | : | 「おお、すまんのぅ。」 |
GM | : | 背中に『暴れる草原の族』と書いて“暴草族”という旗を立てています。 |
クロウ | : | なんだぁ? |
ボーデル | : | まぁ、この国なら好きなだけ暴走して大丈夫だろうからのう。 |
アーティ | : | 心置きなく走るがいい(笑)。 |
サンドロ | : | 「おい、そこの亜種族よ。」 |
女グラスランナー | : | 「なんだ?」 |
サンドロ | : | 「我々はケンタウロスの部族を探しているんだが、どこに行ったら会えるか知っているか?」 |
女グラスランナー | : | 「ここからなら、だいたい西の方だね。」 |
ボーデル | : | 「どうやらお急ぎのようじゃが、何か事件でもあったのかね?」 |
女グラスランナー | : | 「いや、ただ走ってるだけだよ。」 |
クロウ | : | ・・・・・・暴走族だからか! |
男ケンタウロス | : | 「我々、走ることが生き甲斐です。」 |
ボーデル | : | (呆れて)「・・・・・・そうか。では達者で頑張りたまえ。」 |
アーティ | : | 「交通事故に気をつけてなー!」(笑)。 |
クロウ | : | 事故って(笑)。 |
ボーデル | : | 見た感じ、危険な連中ってわけでもないでしょ? |
GM | : | 危険な感じはないね。1ラウンドの移動距離を30メートル増やす為に鎧も着ていないほどだ。 |
アーティ | : | アスリートだな(笑)。 |
サンドロ | : | なら放っておこう。関わるのも面倒だ。 |
ボーデル | : | そうだな。 |
サンドロ | : | よし、西へ向かうぞ。 |
GM | : | 西には地平線しか見えないけどね。 |
ボーデル | : | うーむ(笑)。しかし、嘘はついていないじゃろう。行ってみよう。 |