暗黒神官より危険な魔術師
GM | : | 神殿の状況ですが、白い魔物が通過した部分は通路から部屋からメチャクチャになっています。そこにいた人達は、家具や壁に叩きつけられて結構な大怪我、もしくは死亡しています。 |
アーティ | : | スライムが通ったようなものだな。 |
サンドロ | : | 生きている人間は? |
GM | : | ま、ファリスの神官とかなので、街に比べれば多いね。 |
サンドロ | : | 冒険者レベルのおかげか。 |
GM | : | まぁね。それでも、過去に例のないような被害ではあるが。 |
アーティ | : | では、外で住民がワイト化していることを伝えておこう。 |
GM | : | では、難を逃れたマーガレット司祭が対応します。とにかく無事な神官戦士団を組織して、街に派遣していきました。ワイト化に対する対応も彼らがやってくれます。 |
クロウ | : | こっちは一安心かな。 |
GM | : | それと、トゥルスから以下の情報が得られる。 |
トゥルス | : | 「問い合わせてみたが、どうやら管理はずさんだったようだ。局員の勤務台帳は3日前の日付で途絶えていたらしい。」 |
クロウ | : | 「その間は?」 |
トゥルス | : | 「ろくにチェックはしていなかったようで、こちらの問い合わせでようやく確認したとのことだ。まったくなっていない。」 |
サンドロ | : | そうか。まぁこれ以上はいいだろう。 |
アーティ | : | いい情報はなさそうだしな。 |
GM | : | では詰め所。気絶したゴーマンが血をダラダラ流して倒れている。 |
サンドロ | : | まずはギュウギュウに締め上げて。 |
ボーデル | : | ボンレスハムのようにな。ギュッギュッ! |
サンドロ | : | バスタードソードを眼前に突きつけて、回復させよう。 |
GM | : | では、ゴーマンは意識を取り戻しました。 |
ゴーマン | : | 「グハッ、ブフッ!」 |
ボーデル | : | 「フッハッハッハ、起きたか。」 |
ゴーマン | : | 「ひぃぃ~、貴様等~。」 |
サンドロ | : | ではバッソの刃を頬にペシペシと(一同苦笑)。 |
クロウ | : | また始まるのか~(笑)。 |
アーティ | : | ああっと、騎士の紋章を隠さないと(笑)。 |
サンドロ | : | 「いいか、私の質問にだけ答えるんだ。」 |
ゴーマン | : | 「うわぁぁぁー! 助けてくれぇ! 見逃してくれぇ!」 |
クロウ | : | そうだろうなぁ(笑)。 |
アーティ | : | 一番可哀想な奴だからな(笑)。 |
GM | : | と、彼は服従のポーズをとって見せます。 |
アーティ | : | つまり、お腹を見せるんでしょ(一同笑う)。 |
サンドロ | : | しかしこいつは今、ロープで縛り上げてミノムシ状態のはずだ(一同笑う)。 |
ゴーマン | : | 「ちくしょうあいつら、いつもいつも俺にばかり押し付けてさっさと逃げやがって~。」 |
サンドロ | : | 「そうだろう許せないだろう。私がその復讐を手伝ってやるぜ。」(一同笑う)。 |
GM | : | こいつはミゴリではないけどな(笑)。 |
アーティ | : | こいつは何の神官なんだ? |
GM | : | こいつはゴーヤマーの神官だ。妬みとか嫉妬の神。 |
ゴーマン | : | 「俺を捨て駒にしやがって~。ちくしょう、こうなれば死なばもろとも、全部洗いざらい話して死んでやるぜー!」 |
ボーデル | : | 「ようし、そうだ話せい。」 |
サンドロ | : | 「さぁ。まずはお前の知っている計画とやらを話すんだ。残り隠さず、全てだ!」 |
GM | : | で、ゴーマンはサンドロを凝視して、 |
ゴーマン | : | 「チキショー! 俺も貴族の家系に生まれてさえいれば、こんな落ちぶれた身にならずに済んだはずなのにー!」 |
サンドロ | : | 「いいからさっさと話せよ!」(一同笑う)。 「お前らは一体何なんだ?」 |
ゴーマン | : | 「我々はですね、“アノス” を攻撃する為に各神殿から集められた代表者です。」 |
ボーデル | : | なるほど。 |
サンドロ | : | アレクラスト邪教連合だな(一同笑う)。 |
クロウ | : | そんなんでいいの?(笑)。 |
ゴーマン | : | 「かの憎っくきファリスの温床 “アノス” を、邪神勢全員で結託して攻撃してやろうという崇高な目的を持って集まりました。 この街での目的は、本番である王都 “ファーズ” を攻撃する前の予行練習でした。」 |
サンドロ | : | ほう! |
ゴーマン | : | 「というのも、実は我々、 【邪神ミルリーフの魂の一部を宿した宝珠】 なる水晶球を手に入れたのです。」 |
ボーデル | : | それは凄い。 |
ゴーマン | : | 「これを起動させることで、仮初の肉体にミルリーフの魂を宿して操ることができるのです。」 |
アーティ | : | 合体モノだったかー!(笑)。 |
ゴーマン | : | 「仮初の肉体には水晶球を通して命令を下し、意のままに操ることが出来ます。」 |
サンドロ | : | ほぅ。 |
ゴーマン | : | 「しかし、移動に関しては水晶球の位置によります。というのも、仮初の肉体は3つ以上の水晶球の常に中心部分に存在するからです。 |
クロウ | : | へー。 |
ゴーマン | : | 「起動させた水晶球が3つ以上ないと、仮初の肉体は作り出せません。 逆に、水晶球の数が多ければ多いほど、力は強まります。」 |
アーティ | : | そんな簡単に作れる物なのか?(笑)。 |
ゴーマン | : | 「水晶球は見つけた物です。使い方をミルリーフの司祭から教えてもらい、その後 “パダ” の遺跡などを探して、現在4つ見つかっております。 それを操って “ファーズ” のファリス神殿を攻撃し、離れた場所から高みの見物を洒落込もうというのが我々の計画であります。」 |
サンドロ | : | 移動速度はどのくらいだ? ≪通常移動≫ だけとか。 |
GM | : | それはあくまで水晶球の位置によるから、それぞれの持ち主がどう移動するかによって変わる。ちなみに発動させながら ≪全力移動≫ は可能だよ。 |
サンドロ | : | そうか。 |
ボーデル | : | 逆にいうと、出現位置から発動者のおおよその位置が予想できるのじゃ。 |
GM | : | あ、でも有効範囲は結構広いです。前に “ムーディ” の村で試した時には半径500メートルぐらい余裕だった。 |
サンドロ | : | それは、かなり厄介だな。手の打ち様が・・・・・・。 |
ボーデル | : | 「次の隠れ家はどこじゃ?」 |
ゴーマン | : | 「この街での予行練習は終わったので、今は “ファーズ” に向かって移動していると思います。」 |
サンドロ | : | 「聞くが、水晶球というのは何回でも使えるのか?」 |
ゴーマン | : | 「使えます。」 |
GM | : | 具体的には毎ラウンド精神力消費系。発動している限り精神力が減り続ける。ただ、こいつは下っ端なので持たせてもらっていなかったため、消費量がいくつかは分かっていない(笑)。 |
ボーデル | : | 「全員で持ち回して使っていたのかな?」 |
ゴーマン | : | 「代表的な邪神──ファラリス、カーディス、ミルリーフ、名もなき狂気の神ね──の司祭がそれぞれを持っていて、新参者の4司祭は <トランスファー> していました。」 |
ボーデル | : | おうっ(笑)。 |
クロウ | : | 悲しいなー(笑)。 |
サンドロ | : | しかし、さっきは1人 <トランスファー> 無い状態で2分以上だから、予想としては毎ラウンド2点くらいか? |
ボーデル | : | 単純に1点じゃないか? 1分6ラウンドだろ? 2点だと2分の時点で24点消費だぞ。 |
サンドロ | : | そうか、間違えたな。 |
ボーデル | : | 人間の限界に突入するぞ(一同笑う)。 |
GM | : | 実はドワーフだった(一同爆笑)。 |
アーティ | : | それ、足の遅さで分かるだろ(笑)。 あれ? そういえば遅かったかな?(笑)。 |
クロウ | : | マジか(笑)。 |
GM | : | 明らかにシルエットで分かるだろ(一同笑う)。ドワーフではない。 |
アーティ | : | グラスランナー(笑)。 |
サンドロ | : | 精神力【18】 で3分持たないから、消費は1点ってところか。 |
アーティ | : | 起動をキャンセルする方法はあるの? |
GM | : | 水晶球の起動は持ち主の自由。で、起動した水晶球が3つ以上あれば仮初の肉体は出現するし、減れば無くなる。 |
アーティ | : | 手から離れれば? |
GM | : | それは当然、止まる。 |
サンドロ | : | 「お前の仲間は?」 |
ゴーマン | : | 「リーダーは2人で、ファラリス神官のラリファスとミルリーフ神官のリツェード。 それにカーディス神官のカーディと名もなき狂気の神の神官クレイジン。 あとはリアセフォー神官のセフォー、ニルガル神官のニルガス、ミゴリ神官のミッゴリウスだ。」 |
ボーデル | : | これで8人だな。 |
アーティ | : | ミゴリの奴とかも暗黒魔法は使えるのか? |
GM | : | 全員使えるし、特殊暗黒魔法もある。 |
サンドロ | : | どうせ全員死ぬんだ。 名前なんて関係ないぜヒャッハァ!(笑)。 |
GM | : | お前、楽しそうだな(笑)。 |
クロウ | : | おかしいよね(笑)。 |
サンドロ | : | ・・・・・・よし、我々の目的は決まった。 |
クロウ | : | 何? |
サンドロ | : | すぐに “ファーズ” へ行くのだ。そもそも “ファーズ” に向かわねば任務も終わらない。 |
ボーデル | : | どちらにせよ “ファーズ” に向かわねばなるまい。 |
クロウ | : | どうやって探そうか。 |
ボーデル | : | なに、1人計画通りに進まないと気に食わない奴がいるから、もしかしたら何もかも事細かに決められていた可能性がある。 「お前さんは何か知らんか!」 |
ゴーマン | : | 「計画はあるらしいのですが、俺は聞かされていません。」 |
サンドロ | : | そうか。こうなることを見越してか。 |
アーティ | : | 足止め役だし。 |
クロウ | : | 今日の予定も? |
ゴーマン | : | 「今日の計画は、予行練習を終えたら各自脱出し、合流して “ファーズ” へ向かう予定でした。情報が届くより先に襲撃できれば有利なので。」 |
サンドロ | : | よし、ともかく我々は一刻も早く “ファーズ” に向かうべきだな。 |
アーティ | : | ラヴェルナさんはこっちに来ていたりしない? |
GM | : | ラヴェルナは今はいないな。 |
アーティ | : | まだ? 何やってるんだあいつは(笑)。 |
GM | : | ラヴェルナ、ファリス神殿で巻き込まれていたりしてな(一同笑う)。 |
ボーデル | : | では、“アノス” へ向かう。 |
アーティ | : | 馬でも用意してもらう? |
サンドロ | : | そうだな。まずこいつは担いでいってファリス神殿に放り込もう。 |
GM | : | ではラヴェルナと合流して、事情を説明しました。当然ラヴェルナ的には |
ラヴェルナ | : | 「暗黒神官達の好きにさせるわけには参りません。テロを未然に防ぐ為、急いで “ファーズ” に向かいましょう。」 |
サンドロ | : | よし、では馬を借りて行こう。 |
GM | : | その馬も、ファリス神殿の方で用意してくれます。こちらも混乱しているので、“ファーズ” への連絡はすぐに動ける君達に任せるそうです。 |
サンドロ | : | よし、では馬を4頭頼む。 |
アーティ | : | ラヴェルナの分は? |
サンドロ | : | 私には自分の軍馬がある。 |
ボーデル | : | 早馬だと大変だぞ。お前の軍馬、潰れちゃうぞ(笑)。 |
サンドロ | : | “ラムリアース” 産の軍馬は優秀だから大丈夫なんだよ(一同笑う)。 |
GM | : | あと、事情説明用に、ファリス神殿からトゥルスが── |
ボーデル | : | 一筆? |
GM | : | いや、同行します。 |
ボーデル | : | (嫌そうに)なんだ、来るのか。 |
アーティ | : | “ファーズ” まではどのくらい? |
GM | : | どのくらいだろう(一同笑う)。それは次回までに調べておきます。 |
アーティ | : | なぁ、この 【デーモンの石】 はどうする?(笑)。 |
サンドロ | : | ファリス神殿に事情を説明して、魔術師ギルドにでも預けるしかない。 |
アーティ | : | むしろ引き取れ! |
サンドロ | : | 金をくれ!(一同笑う)。 |
マーガレット | : | 「これは、“オラン” の魔術師ギルドの “封印の間” 行きですね。」(一同笑う)。 |
クロウ | : | やっぱり(笑)。 |
マーガレット | : | 「持っていってください。」 |
サンドロ | : | やったー! すげぇ、どんどん怪しげなアイテムが増えていくぜ(一同爆笑)。 |
ボーデル | : | オリジナルアイテムの山!(笑)。封印する物ばかりだ(笑)。 |
アーティ | : | それ全部、俺が持たされてるー!(笑)。 |
サンドロ | : | 全部俺のおかげだぜ(笑)。 |
ボーデル | : | そうだな(笑)。 |
アーティ | : | 今の俺、凄い値段で売り飛ばされそう(一同笑う)。 |
サンドロ | : | ではダッシュ。“ファーズ” まで全速力で馬を走らせるぞ。 パッカパッカ、パッカパッカ。 |
GM | : | だからそれ、ゆっくりだろ(笑)。 |
アーティ | : | パカパカパカ(笑)。 |
GM | : | それでは、アレクラスト見聞録第15話はこれで終了です。 |
アーティ | : | え!? あれ、ボスだったんだ!(笑)。 |
ボーデル | : | デーモンが2匹も出てこんかったからのう(笑)。 |
GM | : | たまにはそんなこともある(笑)。では、お疲れ様でした。 |
一同 | : | お疲れ様でした。 |