才気煥発の極み
ボーデル | : | とりあえず盗賊ギルドの方で話を聞いといて。 ここ2ヵ月以内で、フードを目深に被った素性がまったくしれない人間について。 |
クロウ | : | だったら、ギルドに行く前にもう一回店の方にいっていい? ちょっと聞きたい事が。 |
ボーデル | : | クロウは途中で気になって一人引き返した。 |
GM | : | 今の情報は君は知らないって事で。 |
クロウ | : | あぁ、大丈夫。 |
GM | : | じゃあ一人だけ引き返してきた。店の主人はビックリする。 |
ドーラス | : | 「さっき大勢で来た奴らのひとりが戻ってきた。まさか──」 バキュン!(一同笑う)。 |
ボーデル | : | ミスリル銀ダガーが光る(笑)。 |
サンドロ | : | 私としては違う予想だったが。 「おい、今ここに俺がこなかったか!?」(一同笑う)。 |
GM | : | ルパンじゃねーか(笑)。 |
サンドロ | : | 「馬鹿野郎! そいつがルパンだ!!」(一同爆笑)。 |
クロウ | : | カリオストロの城か(笑)。 |
GM | : | で? |
クロウ | : | えーと、とりあえず「その鉱石を買っていったのはローランスさんなんですよね?」 |
ドーラス | : | 「そうだよ。」 |
クロウ | : | 「売った方っていうのは、どういう顔してたとかそういうのは教えていただけないでしょうか?」 |
ドーラス | : | 「売ったのは・・・・・・いや、特に覚えてない。」 |
クロウ | : | 「なにかちょっとでも印象に残ってる事はないですか?」 |
ドーラス | : | 「印象に残ってないから、顔を見てないかもしれないなぁ。」 |
クロウ | : | 「身長もわかんないですか?」 |
ドーラス | : | 「そーだよ。」 |
サンドロ | : | 一日に何人も客が来るし、それも一ヶ月以上前の事じゃ覚えてねーと。 |
クロウ | : | 「そういう鉱物って結構、簡単に手に入る物なんですか?」 |
ドーラス | : | 「しらねぇなぁ。」 |
ボーデル | : | 「ここではよく取り扱うんですか。」 みたいなことを。 |
ドーラス | : | 「ちなみに俺は魔力の大小は分からんけども、そういうアイテムは結構ゴロゴロ出てくるよ。」 |
サンドロ | : | ・・・・・・はっ! ──印象に残ってない。 よし、醤油顔の奴を探すんだ(一同爆笑)。 |
クロウ | : | なんでだよ!(笑) |
サンドロ | : | きっとそいつが犯人だ・・・・・・。 |
GM | : | 探してろ(笑)。 |
クロウ | : | 「そうですか。すいません、ありがとうございました。」 その場を立ち去って盗賊ギルドに向かう。 |
ドーラス | : | 「え、何も買ってかないの?」 |
クロウ | : | 何があるんだよ。買えるような物あるのかよ!(笑)。 |
GM | : | じゃまた店の顔役のソールト・ドッグさんが。 |
クロウ | : | 「またきちゃいましたよ。はは(笑)」 |
ソールト・ドッグ | : | 「何が聞きてぇんだい?」 |
クロウ | : | 「すいません。度々申し訳ないんですけど、ローランスさんについてちょっとお聞きしたいんですが。」 |
ソールト・ドッグ | : | 「ローランス~? じゃあ100だな。」 |
クロウ | : | 100か、じゃあスッて出すよ。 |
ソールト・ドッグ | : | 「魔術師ギルドの魔術師だ。マクガルドって導師の下で炎について研究していて、ここ一ヶ月ぐらいでメキメキと頭角を現してきているって話だ。」 |
ボーデル | : | なんか怪しいな。 |
ソールト・ドッグ | : | 「で、こいつはギルドの特待生(年会費無料)なんだが、どうも家が貧しいらしく、早く実績を立てて導師になろうと生き急いでるらしい。」 |
サンドロ | : | 最近入ったばっかの奴? |
GM | : | いや、何年もいる。同世代じゃ抜きん出てるね。天才じゃないけど秀才って感じ。 |
サンドロ | : | (思わせぶりな口調で)つまりこの一ヶ月で・・・・・・いきなり才能が・・・・・・現れ始めたんだ・・・・・・。 よってこいつは何も関係ない(一同爆笑)。 |
クロウ | : | えぇ!?(笑)。 |
アーティ | : | どうしてそうなる?(笑)。 |
サンドロ | : | いや、一ヶ月くらいでいきなり頭角がメキメキでてくる事なんてよくあるじゃん(笑)。だから優秀になった! |
アーティ | : | 何が言いたいの?(笑)。 |
もちろん、サンドロPLは冗談で言っている。 | ||
クロウ | : | 「そのローランスさんがこの頃、炎の精霊力が込められたマジック・アイテムを購入してるとか、そういう話は聞きませんか?」 |
ソールト・ドッグ | : | 「いや、知らないな。調べてやってもいいぜ。」 |
クロウ | : | 「そうですね、調べて頂けますか? ここ2ヶ月位の間で。」 |
ソールト・ドッグ | : | 「あいよ。それは調べが付いた時に請求しよう。」 |
クロウ | : | 「あともうひとつ、個人的な事になっちゃうんですが、ローランスさんの交友関係について分かりますか?」 |
サンドロ | : | (小声で)わからなければ調べて欲しい。 |
クロウ | : | 「家族構成とか。」 |
ソールト・ドッグ | : | 「家族は父母いるが両方とも働いていない。」 |
サンドロ | : | 何だと、お父さんとお母さんがニートなのか(一同笑う)。 そいつはガッカリだ、苦労してるだろうな、こいつ(笑)。 |
GM | : | お父さんとお母さんもねぇ、そろそろ年齢が上がってきたので休ませてあげてください。 |
アーティ | : | 年金生活なんじゃねぇか? |
GM | : | 父親は体が弱いらしいね。 |
クロウ | : | 「ふ~ん。どこに住んでるんですか?」 |
ソールト・ドッグ | : | 「普通に “オラン” に住んでるよ。」 |
クロウ | : | 「ありがと。」 |
ソールト・ドッグ | : | 「ま、家の場所も教えて欲しければ教えてやる。100で。」 |
クロウ | : | えーっ!? |
サンドロ | : | (小声で)払っとけ。 |
クロウ | : | わかったよ、スッて出すよ。まぁそんなもんかね、聞けるとしても。 |
サンドロ | : | よし、では全員宿屋に集合。で情報整理。 |
GM | : | では全員集まりました。ええと・・・『ナンタラ』亭に。 |
GM | : | もうすっかり夜です。 |
サンドロ | : | では情報をまとめよう。 ドーラスの店で買ったのは、どう考えてもローランス本人でなく、<シェイプチェンジ> などで変身した者だと。 |
ボーデル | : | しかしそれが 【灼熱の宝珠】を持っているダーク・エルフに結びつくかというと、さっぱり分からない。 |
サンドロ | : | そこなんだよ。・・・・・・これ、ここまでの情報全部、綿密に練られたミスリードなんじゃないか? |
情報不足から行き詰まりが生じ、ここで長い作戦会議が開始される。 もっと上手いヒントの出し方があったのではないか・・・・・・と、シナリオの全容を知るGMとしても歯がゆい時間だったりする。 | ||
ボーデル | : | 我々の次の方針だよ。どうする? |
クロウ | : | まず目的が分からないところが辛いね。 |
サンドロ | : | 何の為に盗んだのか分からんからな。 |
アーティ | : | 俺は “トルガ村” が気になってるんだが。【炎の心臓】とやらが今もあるのかねぇ? |
ボーデル | : | 確かめようがないよ(苦笑)。 |
アーティ | : | “トルガ” までは・・・・・・11日かぁ。 |
ボーデル | : | 今回、関係あるのか? 名前が出てきただけじゃ(苦笑)。 |
サンドロ | : | まず、【炎の心臓】を追っていこう。他に手掛かりがない以上、そうするしかない。 |
アーティ | : | 盗賊ギルドで “トルガ村” についての情報を収集して、それが駄目なら冒険者の店で行った事のある奴から話を聞くってのでどうだ? |
サンドロ | : | そんなところだねぇ。ついでにダーク・エルフについて催促しておこう。 |
ボーデル | : | というわけで翌朝だ。 |
クロウ | : | じゃあ “トルガ村” について聞きますか。 |
ソールト・ドッグ | : | 「“トルガ村” か。“エストン山脈”にあるドワーフの集落だな。」 |
サンドロ | : | ドワーフの集落なのか。 |
ソールト・ドッグ | : | 「ここからは徒歩で11日。谷全体が一つの彫刻のようになっていてな、街の造りも非常に洗練されている。」 |
アーティ | : | 小便小僧なんかが設置されてたりな(笑)。 |
ソールト・ドッグ | : | 「小便ドワーフなんかが設置されている。」(一同笑う)。 |
クロウ | : | なんだそりゃ! |
ソールト・ドッグ | : | 「数あるドワーフの集落の中でもかなり珍しい部類なんだそうだ。」 |
GM | : | というのがですね、この “トルガ村” の出典が『死せる神の島』だからなのです。初期の作品なので世界観がまだ安定してない。 |
クロウ | : | 「では、その村の【炎の心臓】について何か情報はありませんか?」 |
ソールト・ドッグ | : | 「300だな。」 |
ボーデル | : | お、出た。 |
サンドロ | : | 今度はたったの300で良いそうだ。 |
クロウ | : | 払うけど。 |
アーティ | : | さっきの1000って高すぎないか(笑)。 |
GM | : | ボッタクれると踏んだから吹っ掛けただけだ。 |
ソールト・ドッグ | : | 「そりゃ、“トルガ村” の鉱山 “バルウィル” にあるブラキ神殿に祭られている宝だな。 何でも、二ヶ月ほど前にそこのブラキ神殿が賊に襲われて、由緒正しい神聖武具や【炎の心臓】が盗まれたそうだ。」 |
アーティ | : | 神聖武器・・・・・・もしかして、これ(グレートアックス)か? |
ボーデル | : | 多分な。 |
ソールト・ドッグ | : | 「だが、何でか知らんが、“トルガ村” の連中はその事をひた隠しにしているとのことだ。」 |
クロウ | : | 身内の犯行かな? |
ボーデル | : | いやいや、この間の邪神一派の犯行だと思うが。 だがなぜ隠そうとするのだろうな。【炎の心臓】が盗まれたというのが非常にまずいことなのか? |
クロウ | : | でも、見栄もあるかもあるかもしれないけど、大事なものなのでしょ? |
ソールト・ドッグ | : | 「おりゃに聞かれても、しらねぇよ。」(一同笑う)。 |
サンドロ | : | 二ヶ月前だろ。ということは、それから10日ちょっとかけて “オラン” に戻ってきて、売られたのが一ヶ月半前。それをローランスが買ったのが一ヶ月前。 |
クロウ | : | 合ってきたね。 |
ボーデル | : | ということは、モノホンの可能性が高そうじゃな。 |
クロウ | : | 【炎の心臓】がね(笑)。 |
サンドロ | : | 【灼熱の宝珠】は何処に行ってしまったのか(一同笑う)。 |
クロウ | : | 本当だよ!(笑)。 |
サンドロ | : | だからこの情報を与えられても、なぜに関係ないアイテムを追わなきゃならんと葛藤に襲われているわけだ。 |
クロウ | : | 一つの可能性を言うと、【灼熱の炎】は手に入ったけど制御できないから【炎の心臓】に手を出したとか? |
GM | : | お前ら、いったいいくつのマジックアイテムを作るんだよ。今度は【灼熱の炎】ときたか。 なんだそのレッドアリーマーの技みたいなのは(一同爆笑)。 |
ボーデル | : | 【魔界の炎】とかな(笑)。 |
リプレイにする上では編集しているが、【灼熱の水晶球】【炎の宝珠】など、再三に渡って間違えまくりな面々だった。 | ||
サンドロ | : | なるほど、しかし推測の域だな。魔術師ギルドで聞いてみるか? 【炎の心臓】で炎が制御できるなら、【灼熱の宝珠】も【炎の心臓】で制御できるのか。 |
クロウ | : | 他に聞くこと~。 |
ボーデル | : | ローランスは貧乏だって話だったから、買うというのは不自然だな。 |
サンドロ | : | だからと言って経費で買った訳ではないと。 ではローランスの周囲のことを調べるんだ。 |
GM | : | ではこちらの調査結果。 |
ソールト・ドッグ | : | 「ローランスは普通の青年だ。数人の友人と交友関係があるがいずれもまともな連中ばかり。所謂パトロンのような存在はいないようだ。真っ当な方法では大金を仕入れるのは無理だろう。」 |
サンドロ | : | 真っ当にやったら無理か。では真っ当にはやってねぇって事だ。 ・・・・・・消すぞ(一同笑う)。 |
ボーデル | : | そりゃ、こいつが犯人だったらの話だ(笑)。 |
サンドロ | : | そうだった、忘れてた(一同笑う)。 |
ボーデル | : | やはりこいつが買ったというのは不自然だな。 |
ソールト・ドッグ | : | 「次にダーク・エルフだが・・・・・・。 相手が相手なんで信憑性の無い話ばかりでな、本当はふんだくりたい所だが、100でいいや。」 |
クロウ | : | 「すんません。」 |
ソールト・ドッグ | : | 「目撃証言は幾つかある。と言っても、連中が悪さをしない限りは、こちらからどうこうする事は無い。 女のダーク・エルフについてだが、“パダ” 方面や “カゾフ” 方面の運び屋で目撃した者がいる。」 |
ボーデル | : | “オラン” に入ってきたってこと? |
GM | : | 出たり入ったりだね。 |
クロウ | : | 「その目撃は何ヶ月前から?」 |
ソールト・ドッグ | : | 「ずっと以前からあるよ。」 |
アーティ | : | “パダ” 方面? |
ボーデル | : | というと、“トルガ村” 方面じゃな。・・・・・・我々はそこに行ったほうが良いのか?(苦笑)。 |
サンドロ | : | 11日、か。 |
GM | : | <テレポート> で行くとかな。 |
アーティ | : | でも、うっかり岩の中に入っちゃったら(一同笑う)。 |
ボーデル | : | テレポーターのトラップで(笑)。 |
GM | : | 『い し の な か に い る』(笑)。 |
サンドロ | : | ボーデルだったら岩に同化しても大丈夫そうだな(一同笑う)。 しかし、女ダーク・エルフが “トルガ村” 方面でも目撃されたということで、これでようやくほんの少し繋がったと。まだ良くは分からんがね。 |
ボーデル | : | さっさと行った方がよいかもな。 |
サンドロ | : | しかし、“トルガ村” に居るとも限らんからな。 |
アーティ | : | “トルガ村” に行ってみたいところだよね。<テレポート> で送ってくれ(笑)。 |
GM | : | まぁ、緊急事態だからね。頼めばそれも可能だろう。 |
サンドロ | : | 行きは良いとして、どうやって帰るんだ? |
GM | : | ギルドの導師も一緒に行けば良いんだ。 |
アーティ | : | おお! 導師が同伴か(笑)。 |
GM | : | ブラキ神殿もあるから電池には事欠かないしな。ボーデルが居れば十分かもしらん。 |
ボーデル | : | ほっほう。<トランスファー>! |
サンドロ | : | よし、では全員で行くか。その間の情報はラヴェルナ様に伝えるようにしてもらおう。 |
クロウ | : | じゃあそういう風に頼んでおく。 |
サンドロ | : | では魔術師ギルドだ。 |
ラヴェルナ | : | 「何か分かりましたか、サンドロ。」 |
サンドロ | : | ではこれまで得た情報を整理して報告する。 「結局、その盗んだダーク・エルフの足取りが “トルガ村” 方面に続いていますので、そちらを調査してみたいと思います。 よって、<テレポート> を使える魔術師の方に力を貸して戴きたい。」 |
ラヴェルナ | : | 「わかりました。そのように要請してみましょう。」 |
GM | : | でだ、マナ・ライはその頼みを快諾し、高弟の一人のコウテイさんを紹介してくれます。 |
コウテイ | : | 「あい分かった。私がお前達を “トルガ村” へ飛ばしてやろう。」 |
サンドロ | : | 「いや、貴方も来て下さい。帰りの足が必要なんです。」(一同笑う)。 |
アーティ | : | 「任意で同行を願います。」(笑)。 |
GM | : | お前は “オーファン” に飛ばしてやる(笑)。 |
アーティ | : | なに、帰っていいの(笑)。 |
サンドロ | : | やった! きっともっと優秀な人間が来てくれる(一同爆笑)。 |
GM | : | そういや、ここにはバレンという導師もいるが、彼は今 “レックス” に調査に行っている。 |
サンドロ | : | ああ、バレン導師か。“見つける者たち”(ファウンダーズ) だな。 |
アーティ | : | 何気にバレン、魔法戦士なんだよな(笑)。 |
サンドロ | : | 「では、何か新たな情報が入りましたら盗賊ギルドからラヴェルナ様に連絡が入ると思います。」 |
ラヴェルナ | : | 「分かりました。ではサンドロ、行ってきなさい。」 |
コウテイ | : | <テレポート>(コロコロ) |
サンドロ | : | ここで1ゾロとか出るなよ(笑)。 |
アーティ | : | 石の中(笑)。 |
GM | : | むしろ “神の火床” のど真ん中(笑)。 |
ボーデル | : | 燃える~(笑)。 |
サンドロ | : | (親指を突き立てて沈んでいくジェスチャー) |
GM | : | ターミネーターじゃねぇか!(一同爆笑)。 |