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サンドロ | : | まぁ “エレミア” についた訳だが。 |
クロウ | : | すみません、“エレミア” ってどうゆう都市っすか? 商業都市というのだけは分かるんですけど。 |
GM | : | 前回説明したじゃないか。半年前にだが(一同笑う)。 |
クロウ | : | マジかい! |
サンドロ | : | 皆が屋台を出しているんだ。その内の大体半分位がタコヤキ屋らしい。 |
クロウ | : | マジで!(笑)。 |
アーティ | : | 思いっきり嘘ついてるよ。 |
ボーデル | : | ここの製品は全部ギルド管理されてます。ある一定以上の品質を作るのが得意で、信用できる。 |
クロウ | : | 世界基準ですね。 |
GM | : | 違うよ。フォーセリアは中世レベルなので、商品の出来不出来が職人の腕によってしまい、同じ商品でも良い物もあれば悪い物もあるんですね。一般に流通している商品はそれらが入り乱れていると。 冒険者というのは、基本的に不良品を見分ける程度の能力があることが前提で、まともな商品を買う事が出来ている。 なんだけど、“エレミア” では様々な職人ギルドが整備されている事によって、商品の品質が軒並み良い。 |
クロウ | : | なるほど。 |
この辺りは『ソードワールドRPG Q&Aブック』からの情報も含んでいます。 | ||
ボーデル | : | 不良品が少ないんだよね。 |
サンドロ | : | 品質の安定化を図っているんだな。 |
GM | : | (ワールドガイドより)『他国のギルド制を支えているものは、ひとりの親方と複数の徒弟との間で結ばれた、緊密ではあるものの閉鎖的な関係である。親方が持っている技法などは門外不出のものであり、その親方のもとで働く徒弟にしか伝えられない。』 ここ “エレミア” では、それぞれのギルドが手を組んで、街の一角に集まって技術を共有し、品質レベルの底上げをしているのです。 |
ボーデル | : | 品質管理が行き届いているんだ。ただし、飛び抜けて良い物も少ない。 |
GM | : | そうです。『“エレミア” の製品は質に差の無い事で有名で、飛び抜けて良い品物もないものの、極端な不良品もまず無いのだそうです。 “エレミア” 産の製品は、安さと信用とで、アレクラスト中の全ての地方で使われているのであります。』 |
サンドロ | : | なるほど。 |
クロウ | : | 安定しているんだね。 |
GM | : | 君の持っているオタマにも “EREMIRE” って書いてある(一同笑う)。 |
クロウ | : | マジかー。 |
サンドロ | : | MADE IN EREMIRE か(笑)。 |
GM | : | そう。“EREMIRE” はどこにだっている。 |
アーティ | : | いるって、精霊の類か?(笑)。 |
GM | : | 君の履いている水虫用の靴下も “EREMIRE” 製さ。 |
アーティ | : | 普通のだ(笑)。 |
クロウ | : | ということは特に王制は無いってこと? |
ボーデル | : | いや王様はいるだろ? |
GM | : | いますよ。国王の名前は第11代サニトークIII世。王城はバーニングアイアン城。なんかボーデル風だね。 |
ボーデル | : | 熱した鉄(笑)。 |
アーティ | : | 融かしてしまえ!(笑)。 |
GM | : | 騎士団は角笛騎士団だそうです。 |
アーティ | : | 何か、パッとしないな。 |
ボーデル | : | 装備が整っているから強いかもしれん。 |
GM | : | また、“エレミア” の北には “悪意の砂漠” と呼ばれる “カーン砂漠” が広がっています。 |
ボーデル | : | ああ・・・・・・聞かなかった事にしたい。 |
GM | : | でもこれは今回は忘れてくれていいから。 |
ボーデル | : | 今回は(笑)。次回、カーン砂漠へ(一同笑う)。 |
GM | : | 今まではしっかり王様との謁見シーンとかやってたのですが、前回同様オールカット、挨拶はしましたということで。 |
サンドロ | : | はいよ。 |
GM | : | 君たちはバーニングアイアン城で一泊。翌日から王の許可を得て各ギルドを回ります。 |
ボーデル | : | そうじゃな。これこそまさしく旅の目的じゃ。ワシャもう張り切って見てるよ。 |
GM | : | “エレミア” での目的と言ったら、優秀な職人ギルド! ということで “エレミア” 中に広がるギルドを一通り案内してもらおうとラヴェルナは考えております。 |
クロウ | : | はーい。 |
GM | : | 職人ギルド会議というものが様々なギルドを束ねており、議長には元々は木工細工ギルドの職人であった、“手で考える” サンバストさんという方が就任している。なんと権力は国王並みにあるそうだ。 |
サンドロ | : | は? |
アーティ | : | すげぇ(笑)。 |
ボーデル | : | この国ならそうだね(笑)。 |
サンドロ | : | 下手したら国王よりよっぽど権力があるんじゃないか?(笑)。 |
ボーデル | : | 裏の権力者か。 |
サンドロ | : | だって角笛騎士団が「お前殺すぞ。」って言ってきたところで、 金にものを言わせて傭兵をいくらでも雇ってきそうだ(一同爆笑)。 |
サンバスト | : | 「やれるもんならやってみろやコラァ!!」 |
GM | : | サンバストさんが指を鳴らせば、角笛騎士団の鎧は全部分解するから(一同爆笑)。 |
サンバスト | : | 「こういうことを見越してギミックを仕込んでおいた。」 |
サンドロ | : | なんという高等技術。(指を鳴らして)一発鳴らすだけで終わるのか(笑)。 |
ボーデル | : | 槍もポキーンと(笑)。 |
GM | : | 全員アーサー状態、パンツ一丁になる(一同笑う)。 |
ボーデル | : | 非道い(笑)。全員地肌に鎧を着てたんかい!!(笑)。 |
サンドロ | : | 痛そうだな(一同笑う)。 |
ボーデル | : | 肉挟んだ!(一同爆笑)。 |
サンドロ | : | やーめろぉぉぉ!(笑)。 |
GM | : | 痛ぇぇぇ(笑)。手甲とか考えられねぇ(笑)。 |
ボーデル | : | 「毛が! 毛が!」 ブチブチブチッ!(笑)。 |
サンドロ | : | 歩いているだけでどんどんダメージが溜まっていくぞ(笑)。 |
GM | : | というわけで、職人ギルド本部に挨拶に伺いました。“手で考える” サンバストさんもワールドガイドの最後の人物紹介に載っているだけしか情報が無いので・・・・・・。 一応説明すると、職人ギルドの議長で御年59歳。 |
ボーデル | : | ほお。長生きですな。 |
GM | : | この方は自分たちの技術をあまり隠していないのと、長年培ってきた実績の上に高い品質管理を築き上げてきた事に自信を持っているので、手段に関しても非常にオープンで、君達の取材に答えて協力してくれる。 |
サンドロ | : | 真似をしようと思っても、簡単にできる事じゃないだろうしな。 |
GM | : | 結局、引っ張る人物が必要だからね。 |
ボーデル | : | 組織力の問題だな。 |
GM | : | 試行錯誤を繰り返して実績を積み上げてきた “エレミア” のシステムを、別の形式で運営してきた他の国家がいきなり取り入れようと思っても、頭の固い人も多いだろうしなかなか上手くは行かないだろう。 というわけで、サンバストさんは自分から積極的に技術を漏らすような事もしないですけど、取材に関しては基本オープンにしてくれます。 代わりに、“エレミア” には “品質向上委員会” というのがあるのですが。 |
サンドロ | : | ほうほう。 |
GM | : | 例えば、質の悪い商品が見つかった場合に出元を調べて注意したりとか、悪徳な商売をしている者を捕まるとか、そういう仕事をしている方々です。 |
サンドロ | : | なるほど。 |
GM | : | そこの定期検査の時期が丁度今頃なので、こちらの監査委員を君たちにつけますと。その人と一緒に回ってください。 |
ボーデル | : | なるほど。いいですな。 |
アーティ | : | なんか工場見学みたいになってきたな。 |
GM | : | というわけで、監査委員のクリントンJr.です。 |
クロウ | : | ということはお父さんがいるの? |
GM | : | (そりゃいるだろうよ)“オラン” に叔父がいるらしいよ。 |
アーティ | : | ああ、ああ。バブリーズの監査委員か。クナントンだっけか? |
ボーデル | : | 話の方向性が持ってきやすくなったな。 |
クリントンJr. | : | 「皆さん、よろしくお願い致します。」 |
ボーデル | : | 「うむ。」 じゃあゾロゾロ行くかな? |
GM | : | それと。職人ギルドのスタンスはオープンなんですが、後は各ギルドでの交渉は上手いことやって下さいとのこと。 |
ボーデル | : | まあ確かに。「駄目だ。」と言われたら仕方ない。 |
アーティ | : | そしたら忍び込めばいいんだな(笑)。 |
ボーデル | : | で、こっそり質の悪い商品と入れ替えておくんだ(笑)。 |
アーティ | : | そして脅すんだろ(笑)。 |
ボーデル | : | 「今日の予定は?」 |
クリントンJr. | : | 「ここから一番近い “鍛冶ギルド” に向かいましょう。」 |
クロウ | : | ボーデルの分野じゃないか。 |
GM | : | ここでは鉄の加工を主に行っていて、武具の製作から車輪やお鍋など、色々な製品を作っています。 |
サンドロ | : | なるほど。鉄製品か。 |
ボーデル | : | 金属加工ギルドって事だな。 |
GM | : | 君たちが視察に訪れると、タイミング良く店先で騒いでいる男がいます。 |
ボーデル | : | 「む? あれは何かな?」 奥義・野次馬。 |
クロウ | : | 奥義なのか? |
アーティ | : | またSFC2ネタか(笑)。 |
サンドロ | : | あれは一体何だろう。あれか? iPad を買えずに騒いでいるただの客か? |
男 | : | 「おい、俺は iPad を買ったはずなのに、これは iPed じゃないか!」 |
サンドロ | : | どんだけ馬鹿なんだよそいつ(一同爆笑)。 |
クレーマー男 | : | 「お宅で買ったばかりの車輪がすぐに壊れたぞ! どうしてくれる!」 |
GM | : | と、クレームをつけてるわけです。鍛冶ギルドの受付は |
鍛冶ギルド員 | : | 「そんなことはありません。ウチの製品は品質に自信がありますので、そんな事は起こるわけがありません。」 |
GM | : | と言っているわけですが、彼は |
クレーマー男 | : | 「いいや、買ったばかりの製品が壊れた。これでは貴様らの信用は失われるぞ。嫌なら賠償金として倍の額を払ってもらおうか。」 |
アーティ | : | クレーマーか。 |
ボーデル | : | 監査委員の人もいることだし、話の仲裁をお願いしようかな。 |
サンドロ | : | 「どうやらクレームがついているみたいですな。」 |
クリントンJr. | : | 「そのようですね。これは喜ばしい状況ではないですね。」 |
サンドロ | : | 「いかが致しますか? 一応、我々の方でも暗殺を請け負いますが。」(一同爆笑)。 |
アーティ | : | いきなりか!(笑)。 |
クロウ | : | いきなりだね(笑)。 |
サンドロ | : | 「クレーマーの口封じでしたら、お金次第で私たちが対処しますけど。」 |
クリントンJr. | : | 「しかし、クレームをつけた人間がいきなり消えると・・・・・・」 |
サンドロ | : | 「お任せください。我々の暗殺とはナイフで刺すことではありません。 事故のように見せかけて殺すことを真の暗殺と言うのです。」(一同笑う)。 |
ボーデル | : | とまあ、こんな話をしていてもしょうがない。話に割って入ろう。 「お前さんたち、何を揉めているのかな? 状況を詳しく話してくれ。」 |
クレーマー男 | : | 「おお。実は先日、こちらで車輪を買ったんだがな。ろくに走ってもいないのに車輪が潰れてしまったんだ。」 |
サンドロ | : | 「な、ななな、なんだってー!? おい! これはどういうことだ! 品質管理に問題があるんじゃないか!?」(一同笑う)。 |
クレーマー男 | : | 「そうだそうだ! もっと言ってやれ!!」 |
サンドロ | : | 「そうだ弁償しろ! べーんしょう!! べーんしょう!!」(笑)。 |
GM | : | ラヴェルナが頭ぶっ叩くぞ。 |
アーティ | : | じゃ、とりあえずサンドロはドロップキックで吹き飛ばしておいて(笑)。 |
GM | : | ギルドの方は困り切っているね。 |
鍛冶ギルド員 | : | 「そんなはずはないと思うのですが。その商品はどうされたんですか?」 |
クレーマー男 | : | 「あん? 壊れたから頭にきてその場で捨ててやったよ!」 |
ボーデル | : | (悪い声で)「お客さん、それは不味いですな・・・・・・。」 |
アーティ | : | 「あの、レシートのほうは?」(笑)。 |
サンドロ | : | (いきなり平手打ち)バチーン!!(一同爆笑)。 「馬鹿野郎! それじゃ証拠にならないだろう!」 |
クレーマー男 | : | 「痛い!」 |
サンドロ | : | 「いいか、壊れた物と経緯を揃えて、しっかり証拠として突きつけて、初めてクレームが成り立つんだ!」 |
クレーマー男 | : | 「しかし壊れたものは壊れたんだ!」 |
アーティ | : | 本当かねぇ。 |
サンドロ | : | 「そんなのお前の口だけじゃ分からんと言っているのが分からんのか!!」 |
クレーマー男 | : | 「痛い! また殴った!」 |
アーティ | : | ではこそっと隠れて <センス・ライ> でもしてみるか。 |
ボーデル | : | それが一番大事だな。 |
アーティ | : | あ、これカッツェの精神力からね(一同笑う)。 |
クロウ | : | 非道い(笑)。 |
サンドロ | : | 「本当に壊れたんですね?」 |
クレーマー男 | : | 「おお! 壊れた! すぐに壊れた!」 |
GM | : | 嘘だね。 |
アーティ | : | 「車輪を捨てたってのは?」 |
クレーマー男 | : | 「おお! 腹が立ったから粉々にして捨ててやったわ!」 嘘です。 |
アーティ | : | 「どこに捨てたんですか? 何なら回収に向かうので。」 |
クレーマー男 | : | 「・・・・・・シリール河のほとりだよ!」(一同笑う)。 |
アーティ | : | 随分遠くだな(笑)。それも嘘? |
GM | : | 嘘だね。 |
ボーデル | : | 「馬車も壊れたんじゃな?」 |
クレーマー男 | : | 「ああ! 車輪が壊れたせいで一緒にクシャッと潰れてしまった!」 嘘だね。 |
アーティ | : | 「この店で買ったの?」 |
GM | : | それは本当みたいだ。 |
ボーデル | : | それは店側も覚えているみたいだな。 |
サンドロ | : | この時代にそこまでの流通は無いと思う(笑)。 受付窓口があって、そこで注文を受けて、ギルドが仕立ててって形だと思うから。流石に小口の量販店とかはないんじゃないかな(笑)。 |
ボーデル | : | では、ここで嘘だと突きつけてしまってもいいが。目的が見えないんだけど、単にクレーム付けて金をぶん取りたいだけなのか? |
サンドロ | : | では仕方ない。監査委員に伝えよう。 |
クリントンJr. | : | 「なんですか?」 |
サンドロ | : | 「ウチの魔術師が確認を取っているのですが、奴の言っていることは嘘らしいのです。」 |
クリントンJr. | : | 「何だと! それは本当かね?」 |
アーティ | : | 「ええ。」 |
クリントンJr. | : | 「よし分かった、私に任せろ! <センス・イービル>!!」 |
アーティ | : | えっ!? ファリス神官!? |
クリントンJr. | : | ビシッ! 「汝は邪悪なり!!」 |
ボーデル | : | 悪意があったってことだ。 |
サンドロ | : | ・・・・・・この人はファリス神官だったのか? |
GM | : | ええ(一同笑う)。 |
クロウ | : | なんということだよ。びっくりしちゃったよ(笑)。 |
サンドロ | : | 早く言えよ!!(一同大爆笑)。 「お前、フザケんじゃねぇぞ!!」 と胸倉を掴んでだな。 |
クリントンJr. | : | 「やめて! ノー!! ノー!!」(一同笑う)。 |
サンドロ | : | 「俺が <センス・イービル> かけられてたらどうするつもりだったんだよ!」(一同大爆笑)。 |
クリントンJr. | : | 「かけないからー! かけませんからー!!」(笑)。 |
アーティ | : | 俺にも止めてよね(笑)。 |
サンドロ | : | 「おっと、失礼。」 とネクタイをキュッと締めてだな。 「私とした事が、取り乱してしまいました。」 |
クリントンJr. | : | 「ウチには年老いた娘と生まれたばかりの老婆が。」(一同笑う)。 |
クロウ | : | どれだけ混乱してるんだよ(笑)。 |
サンドロ | : | しかしこれで邪悪と判明したわけだ。 |
クリントンJr. | : | 「汝は邪悪なり! 衛生兵! 衛生兵!」 と、店の外からすぐに警備員が── |
サンドロ | : | 衛生兵を呼んでどうする(笑)。 |
アーティ | : | 衛生兵は違う(笑)。 |
GM | : | ま、間違えた(笑)。 |
サンドロ | : | 衛生兵は治療役だからな(笑)。 |
衛生兵 | : | 「汚物は消毒しろー!!」(一同大爆笑)。 |
サンドロ | : | なるほどお! 衛生管理ってそういうことか(爆笑)。 |
アーティ | : | 北斗の拳か(笑)。 |
サンドロ | : | では衛生兵が来て連れて行かれると(笑)。 |
GM | : | “エレミア” は恐ろしい国だな(笑)。 |
サンドロ | : | なんと言うことだ。 クレーマーが泣きながら黒服に連れて行かれたぞ(一同笑う)。 |
GM | : | それって(笑)。 |
サンドロ | : | 別室行きだ(笑)。 |
GM | : | 明日には炉の燃料になっているな。 |
サンドロ | : | ざわ・・・ ざわ・・・ |
アーティ | : | またざわざわし始めたよ(笑)。 |
GM | : | お前、なんでそんなに『カイジ』ってか福本が好きなんだよ(笑)。 |
サンドロ | : | クレーマーの顔がぐにゃあって歪んで |
クレーマー男 | : | 「な・・・なんでこんなことに・・・・・・」 涙がボロボロこぼれ始める(笑)。 |
アーティ | : | アゴとハナが尖がり始めてるー(笑)。 |
クレーマー男 | : | 「ま・・・負けた・・・・・・覚悟が足りなかったっ・・・・・・! これが・・・弱者・・・・・・負け犬の運命・・・・・・!」(一同笑う)。 |
サンドロ | : | 「なぜかあの男、最後の方は台詞が三点リーダの連続になっていましたが。どうやら揉め事は一段落したようですね。」 |
GM | : | というわけで汚物は消毒されたので、鍛冶ギルドの方はこれで一安心と、君たちにお礼を言ってきます。 |
鍛冶ギルド員 | : | 「どうもありがとうございます。」 |
サンドロ | : | 「しかし、こんな事はよくあるのですか?」 |
鍛冶ギルド員 | : | 「ごくたまーにですね。それに最近は不景気ですから。」 |
ボーデル | : | “エレミア” は不景気なのか(笑)。 |
GM | : | クリントンは監査委員の調査をするので、その間、君たちは自由に見学していていい。 鍛冶ギルドなんですが、急な注文が大量に入ったので大変忙しいそうですが、先ほどのお礼の意味も含めて、見学を許していただけます。 |
ボーデル | : | やったー。 |
アーティ | : | 急な注文? 筋力 【24】 のグレート・ソードとか?(笑)。 |
GM | : | そうそう。それを8本。そして筋力 【24】 のプレート・メイルを8着。 |
アーティ | : | はがねのつるぎとてつのよろいか(一同笑う)。 |
サンドロ | : | 「よーし皆、工場内を見学する時はちゃんと胸にバッチを付けるんだぞ。」(一同笑う)。 |
GM | : | では、君たちは内部を見学させてもらえます。職人たちが慌しく働いていますね。 |
ボーデル | : | 「これは中々壮観じゃ。」 |
サンドロ | : | 「ほお。我々の使う剣はこうして作られるのか。」 と、マジマジと見ていよう。 |
GM | : | 中は凄く暑いね。熱した鉄を水に突っ込むので蒸気で熱気ムンムンだ。 |
サンドロ | : | 暑っちい~。プレート・メイルあっちい~(一同笑う)。 |
GM | : | それ死ぬぞ(笑)。 |
サンドロ | : | 汗かきながら、文献のために羊皮紙に必死にメモを取りながら・・・・・・ |
GM | : | もう読める字が書けないんでしょ(笑)。 |
ボーデル | : | インクが滲む(笑)。 |
サンドロ | : | 書く端からインクがドロドロ溶ける。 |
アーティ | : | ソフトレザーやハードレザーはともかく、プレートはやばいぞ(笑)。 |
サンドロ | : | てのは冗談で、こんな時くらい鎧は脱いで王宮にでも預けてるだろ(笑)。 |
GM | : | そうだろうね。特に危ないことも無いだろうということで。 |
サンドロ | : | というわけで、剣とナイフ程度の軽装だ。 |
GM | : | では、鍛冶ギルドの長のザップという方が、矢継ぎ早に説明してくれます。 ただ、あまりに忙しいのでそんなに構っていられない。猫の手も借りたいぐらい。 |
アーティ | : | 猫・・・・・・(笑)。 |
サンドロ | : | 「いえいえ、こちらも忙しい中に訪問してしまった訳ですから。案内をしていただけるだけでも。」 |
ボーデル | : | 急ぎの注文は武器関係かな? |
GM | : | そうですね。 |
ボーデル | : | では、近く戦争があるのかもしれないのう。 |
GM | : | とにかく、大量の発注があったとの事で。久しぶりに舞い込んできた大きな仕事なので、嬉しい悲鳴と言ったところだね。 |
クロウ | : | そうだね。 |
サンドロ | : | なるほど。これが定期的に起こるというエレミア名物 “デスマーチ(死の行進)” という奴か(一同笑う)。 |
ボーデル | : | では見学させてもらおう。ボーデルは少し勉強した。 |
GM | : | ボーデルにとっては良く見知ったものだけどね。 |
アーティ | : | ボーデルのクラフトマンって専攻は何だっけ? |
ボーデル | : | 鍛冶。だから何を作ってるかくらいは見れば分かる。 |
GM | : | 分かるね。必要筋力あたりも大体見当がつく。 |
ボーデル | : | きっと標準の品だね。兵士が使うんだろうし。 |
GM | : | では君が熱心に見ていると、ザップが声をかけてくる。 |
ザップ | : | 「お、ドワーフの旦那は興味がおありかね?」 |
ボーデル | : | 「うーむ。実はワシもちょっとはやるクチでしてな。」 |
ザップ | : | 「そうかね、じゃあ少しやってみるかね?」 |
ボーデル | : | 「いいのですかな?」 |
アーティ | : | 体験講座(笑)。 |
ボーデル | : | 「こうじゃない!」 って怒られるんだろうけどね(笑)。 |
ザップ | : | 「今から休憩を取る奴がいるから、その間だけ使って貰ってもいいぞ。」 |
ボーデル | : | 「おお、では久々ですが、打ってみようかな?」 |
GM | : | では、“エレミア” 式の手順を教えて貰いながらボーデルは鉄を叩いた。 |
ボーデル | : | カーン、カンカンカン。 |
GM | : | するとボーデルは気づいた。 君のクラフトマン技能は、いつの間にか6レベル相当になっていた(一同笑う)。 |
ボーデル | : | わーい! |
GM | : | 前回、“パダ” で敵の鎧を打ち直して自分の鎧にした時、応用力を得ていた(一同笑う)。 |
ボーデル | : | 嬉しいね、そのうち1レベル位上げてくれないかなって、こまめに勉強していたつもりだったから(一同笑う)。 |
GM | : | ドラクエ3の男戦士の鎧から女戦士の鎧を作ってた(笑)。 |
クロウ | : | 凄い応用力だな。 |
サンドロ | : | 腹の部分がメコって出てるけどな(笑)。 |
ボーデル | : | <ヒート・メタル> で加工!(笑)。 |
サンドロ | : | 何気に話題には出してるんだよな(笑)。 |
GM | : | そう、結構やってた(笑)。 |
アーティ | : | 何気に使えてるんだ(笑)。 |
GM | : | するとザップさんがですね |
ザップ | : | 「ドワーフ、お前中々やるじゃないか。」 |
アーティ | : | 6レベルって凄いよな? |
ボーデル | : | かなり。 |
ザップ | : | 「こいつは中々の掘り出し物だ。おい、ウチで働かないか?」 |
ボーデル | : | 「ううむ。今は使命を帯びておってのう。雇われの身ではそれはできん。」 |
ザップ | : | 「そうか。しかしアンタの腕は惜しいな。 どうだ、今、凄く忙しくてな。滞在期間中でも手伝ってみてはくれないか?」 |
ボーデル | : | 「うーむ、滞在期間中であれば。」 と、ラヴェルナ様に確認してみよう。 |
GM | : | 活き活きしているボーデルを見て、ラヴェルナも嬉しそうだよ。 |
サンドロ | : | たまには息抜きも必要だろう。 |
ボーデル | : | 仕事するわけだけど(笑)。 |
アーティ | : | 滞在期間は決まってるの? |
GM | : | いや、決まってない。調査を終えるまで。 |
ボーデル | : | 結構まだ長引くだろうからね。 |
サンドロ | : | 終わってからも、2~3日休息を取ってから出発するだろうし。 |
GM | : | で、監査ですが、“エレミア” には第二都市の “ルオニル” という街があり、こちらにもギルドが存在している。なのでそちらも回ります。“ルオニル” までは徒歩3日。 |
サンドロ | : | ほうほう。 |
ボーデル | : | 結構かかるね。 |
GM | : | なので、結構な期間は滞在する予定。 |
ボーデル | : | 「では、ワシの腕で良ければお貸ししましょう。」 |
ザップ | : | 「ありがたい。ではすぐにお前さん用のスペースを用意しよう。」 |
GM | : | というわけで、ボーデルはレンタルされた。 |
ボーデル | : | 派遣社員と化した。カーンカーンカーン! |
アーティ | : | 給料は(笑)。 |
GM | : | 時給制だね。時給1ガメルで食費が10ガメルだから差し引き0。 |
アーティ | : | 安いよ(笑)。1ガメル100円だろ(笑)。 |
サンドロ | : | こいつは使えるぞ。さっきみたいにクレーマーが出てきても、いざとなったら脅しにかかるからな。 |
ボーデル | : | 「え? ウチに商品に文句があるって?」 グシャッ!(一同笑う)。 |
サンドロ | : | 巨大なモールを持って 「ウチの商品が悪いって? もう一度その言葉を言って貰えますかねぇ旦那ぁ。」(一同笑う)。 |
GM | : | 怖ええ(笑)。 |
アーティ | : | 他の連中、「先生!」って呼ぶんでしょ(笑)。 |
ボーデル | : | ボーデルは思った。「このやり方は失敗が少ないようじゃ。」 |
GM | : | そうだね。マニュアル化が確りしているのと、フォローがし易い工程になっているので、多少ミスっても取り返しが利くし、効率がいい。 |
ボーデル | : | 『少々物足りんかも知れんが、これもひとつの勉強じゃろう。』 と、ボーデルは真面目に勉強した。 |
GM | : | “グードン” や他の街のやり方とは一線を画しているね。向こうは1から10まで各人がやるけど、こちらは流れ作業でやるとか、その位の意味で異なる感じ。 |
サンドロ | : | なるほど。 |
GM | : | とにかく良い経験になっている。 |
ボーデル | : | これが大量生産か。 |
GM | : | ボーデルの目から鉄が落ちた(一同笑う)。 |
サンドロ | : | ウロコじゃないのか(笑)。 「まあボーデルもたまの息抜きということで、仕事は仕事ですが楽しんでいるようですし、後は我々で進めていきましょう。」 |
ラヴェルナ | : | 「そうしましょう。ではボーデル、こちらは頼みましたよ。」 |
ボーデル | : | 「イエッサー!!」 |
GM | : | というわけで、本日はこれで終了です。明日からは各地のギルドを回ってもらいます。 |
クロウ | : | はい。 |
GM | : | まず “エレミア” の街にあるのが『石工ギルド』、『馬の鞍ギルド』、『皮細工ギルド』、そして『馬車ギルド』(笑)。 |
アーティ | : | 『馬の鞍ギルド』と『皮細工ギルド』が分かれているのか。 |
サンドロ | : | 同じレザーでも違うのか? |
GM | : | そうみたいだね。『馬の鞍ギルド』は専用なんだろう。よほど需要があるとか。 『馬車ギルド』がね。新しいらしいんだけどいつできたかの情報が無くて。この時代からあったのか分からない。 |
アーティ | : | 小さそうだね。 |
GM | : | “ルオニル” にあるのが『木工細工ギルド』。例のサンバストさんの出身だね。『皮革加工ギルド』、『銀細工ギルド』。これらが主だった奴。 (ボーデルに)銀細工も興味あった? |
ボーデル | : | いや、それほどじゃないが。実用品じゃなく装飾品が多そうだし。 |
サンドロ | : | 第二都市はなかなか私好みかも知れんな。 |
GM | : | 銀細工が? |
サンドロ | : | それもそうだが、木工細工もインテリアなど扱っているだろう。 |
GM | : | おお~。さすが騎士、優雅だねぇ。 |
アーティ | : | 俺はあまり興味は無いなあ。 |
GM | : | 他にも、『織物ギルド』とか『陶器ギルド』とかもあるけど、主だったのはさっきのだけということで。 |
ボーデル | : | この人の監査の範囲がそれだけってこと? |
GM | : | いや、全部回ってるけど、シナリオで取り上げるのがこれだけ。どう回るかはそちらで決めてください。“ルオニル” までは徒歩3日なので。 |
ボーデル | : | 1日でどれくらい回れる? |
GM | : | それはこちらにコスト表があるので、1日のコストに達した段階で終了します。 |
ボーデル | : | ということは、上手く回らないと効率の悪い回り方になるわけだ。 |
GM | : | そこは自由に。 |
ボーデル | : | ワシだけはカンカンやってるからいいか。 |
サンドロ | : | しかも我々は王宮に泊まっているのに、ボーデルは作業員用の寮に泊まってるのね。 |
ボーデル | : | そう。 |
アーティ | : | 城には戻ってこないの(笑)。 |
サンドロ | : | で、やたらと皆と馴染んでるのね。 「今日も良く働いたなー!」「エールでカンパーイ!」みたいな感じで(笑)。 |
ボーデル | : | そんな感じだろうな(笑)。 |
サンドロ | : | 昔からいる古参みたいな存在感で(一同笑う)。 |
ボーデル | : | 髭も生えてるから年嵩に見えるだろうしね。 |
GM | : | 「ボーデル君、鉄を打った後は酒が美味いねぇ!」 |
ボーデル | : | 「ううーむ!」 グイー!! |
サンドロ | : | 我々が “ルオニル” から帰ってきた頃には 「よし、ボーデル行くぞ!」 「え? どこにですか?」(一同爆笑)。 |
GM | : | 「私の家はここですよ。」って?(笑)。 |
ボーデル | : | 地味すぎだ(笑)。 |
GM | : | 実際、ボーデルは城でも構わないんだけど、当然こちらの工房でも泊めてくれる。明日の朝は5時からだ。 |
クロウ | : | 早っ(笑)。 |
ボーデル | : | えーじゃあ、なるべく寝てたいんで工房に泊まるんだろうな(笑)。 |
GM | : | では、それぞれの1日は終わります。 |