ペットセメタリー

【監督】メアリー・ランバート  【出演】デール・ミッドキフ


 いきなり話がそれるが、西洋の怪談で、「3つの願い」というのがあった。 ある道具をかざすと、3つの願いがかなう。 冗談だと思った家族のメンバーが「大金」を要求すると、その一家の長男の訃報がとどき、多額の補償金が入ることを知らされる。 悲嘆にくれた母親が「長男の帰宅」を願うとノックの音・・・・恐怖にかられた父親が「墓に帰れ」と願うと、ノックの音が止む。

 死んだはずの人間が帰ってくる恐怖をモチーフにした怪談は、古典的なものから、現代作家の短編まで、ほかにもいくつか読んだ記憶がある。どれもこれも、ぞくりとする怖さだ。

 学生の頃、歴史の授業で聞いた話の受け売りだが、人間が人間らしい心を持った最初の証拠というのは、お墓なんだそうだ。 埋葬の文化というのは、愛する者を悼む気持ちよりも、死人が帰ってくる恐怖ゆえだったと聞いた。 そういえば縄文人は手足を縛られて埋葬されたとか・・・・。

 「不思議な土地がある。 たとえば死んだ猫をそこに埋葬すると、翌日には生きたままの姿で帰ってくる・・・」 この紹介文を雑誌で読んで矢も楯もたまらず、怖いモノ見たさに映画館に走った映画。

 帰ってきた猫が 「ふぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」 と鳴くシーンにはびっくりして、飛び上がったなあ。 観客もしばらくざわついてた。

 子供を失った悲しみが、悲劇を引き起こすことになるわけだが、結婚に反対だった奥さんの実家から激しくなじられるシーンなどは、見ていて涙が出そうで、周囲の何人かは、たくさん涙を流していたっけ。 これは単なるホラー映画ではない。愛する人を失った者の心の痛みを描いている。


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