◆◆◆Hand Made◆◆◆

特に硝子製のものは、とても細かく名称がつけられているけれど、分類は大雑把。
同じ種類に異なる名前が幾つもついていたりします。
ここでは基本だけをご紹介。

Glass Marbles



Swirl◆スウィール
「マーブル玉」と聞いて、まっさきに思い浮かぶのがコレ。渦巻きのことで、透明な硝子の中心に螺旋状のコアが入っていることが多く、表面に色硝子の渦が見られるものも、これまた多い。とてもカラフル。アメリカモノより古いヨーロッパモノの方が、作りが繊細な感じ。中心のコアや表面の渦は、固形状・棒状・格子状・リボン状の組み合わせで構成されている。逸品揃いです。ちなみに下に挙げた項目の幾つかも、Swirl〜、と表現されます。
Lutz◆ラッツ
Swirlに銅の粉末が加えられたもので、銅の粉は縞状に入っていることが多い。名前はニュージーランドの硝子メーカーからきているが、ドイツ製らしい。

Onionskin◆オニオンスキン
鳩山郁子さんの「Lou-dau-daw」(青林工藝舎刊・『青い菊』収録)の素敵な4コマに、「ビリジアン・オニオン」の名を持つマーブル玉が登場していますね。
透明な硝子のまわりに様々な色硝子を寄せ集め、その上からまた透明な硝子で覆って斑紋を作るという手の込んだもの。まさにタマネギの皮!たくさんの細かい色硝子を使うため、End of Dayとして、一日の終わりに作られることが多かった。
Peppermint◆ペパーミント
Swirlのなかで、白と赤と青の色硝子のみを使ったものをこう呼ぶ。青いところにMicaを散らして星条旗、なんてのもある。さすがアメリカ。

Clambroth◆クラムブロス
「あさりのスープ」の意味。乳白色の地に、細い渦状のシマシマが入っている。19世紀から20世紀にかけてアメリカで作られたもので、地元で大人気。お高い。
Indian◆インディアン
SwirlやLutzなどで、地の硝子に黒を使っているものを指すのだが、いったい何故だ。

End of Day◆エンド・オヴ・デイ
一日の仕事の終わりに、窯に残った硝子屑をすべて使ってひとつずつ作られた。ポンテと呼ばれる、硝子種を取り扱う鉄竿の跡もひとつずつ。ヴィンテージモノはとても古く、ほとんどが売り物ではなかったため数が少ない。その日に残った材料によって、前出のOnionskinタイプやCloud、Ribbon、Mica入りを作り、帰りを待つ子供たちのおみやげになった。

◆First off cane,Last off cane◆
ファースト・オフ・ケイン、ラスト・オフ・ケイン
それぞれ「杖のはじめ」「杖のおわり」という意味。『硝子のマーブル玉』の項既出の、マーブル玉作りの元となる模様入り硝子棒(これに回転を与えながらカットして作る)の最初と終わりの部分に当たるヤツだ。マーブルのなかのコアやリボンが不完全だったり、プッツリ途中で終わっていたりして面白い。やはり希少なので少々お高め。
Mica◆マイカ
硝子生地に白雲母の粒をまぜたもの。単色透明硝子のものは、Mica Snow flake。キラキラと雪片がひかる。これには、真ん中にフィラメントと呼ばれるグリーンの細いコア入りのものと、そうでないものあり。色の種類は豊富だが、ルビィレッドは希少らしい。

Opaque◆オパーク
単色不透明硝子のマーブル玉で、種類は豊富。表面に白っぽいマーブル模様が浮いているものは、スラッグというらしい。複数色の不透明なものも〜オパークと表現される。
Clearie◆クリアリー
ハンドメイド・マシンメイドともに、同じ状態のものを指す。単色透明のビー玉だが、色味は驚くほど豊富。派手なイエローのウラン硝子でできたものもある(もちろん紫外線でビカっと輝く)。


Sulphide◆サルファイド
数あるヴィンテージのなかでも、いちばんの価値があるとされている。19世紀後半、ドイツを中心に作られた逸品。単色透明硝子に内包された、教会や硬貨、鳩や汽車などの素朴な素焼きが白銀に輝く。まわりの硝子が色つきのものはかなり珍しく、もともと高いSulphideのなかでも2番目に高値で取引される。もっと高いシロモノは、いわくつきのもの。沈没船から引きあげられたブツは、サザビーズのオークションで数千ドルの落札価格がついたらしい!お金持ちって。
Stone & Mineralストーン&ミネラル
もっとも古くから作られているもので、大理石などの岩石や、瑪瑙、水晶類、螢石などの鉱物製。色彩・模様ともに無限にあるため人気あり。ヴィンテージ(アンティーク)としては、19世紀まで。
現在作られている鉱物モノの、お守りやパワーストンとして扱われている球との差は不明だけど、マーブル玉としては、美しく、正確に転がってくれるため、マーブルゲーム選手権(世界的な組織!)などで珍重されているとか。


Clayクレイ
単色の粘土製のもの。丸く成型したそのままや、染め付けや着色をしたのち窯で焼いてある。これらは特に面白味がないため、どんなに古いものでもあまり喜ばれない模様。
Crockeryクロッカリー
陶器製で光沢がある。白や青の地にマーブル模様が入ったものが多い。けっこうカワイイがけっこう値もはる。

Benningtonベニントン
これも陶器製のマーブル玉。青や茶色の地が、ところどころ白く抜いてあってカワイイ。必ず一箇所、丸く平たい生地がついてるのは、穴を塞いだあとか、はたまた窯で焼くときの都合なのか。ゲームをするときには、転がしづらいやね。
Chinaチャイナ
主に18世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパで作られた焼き物のマーブル玉。名前は、染め付けの焼き物全般を「チャイナ」と呼んでいたことから来ている。模様は線や円などの単純なものから、花柄まで多種多様「カラスの足跡」なんてパターンもある。素焼きの地味なものと、釉薬がかかっているカラフルなものではかなり印象が異なる。



◆◆◆Machine Made◆◆◆

Slag, Glaser◆スラッグ、グラシー
マシンメイドでは、ここに分類されるヤツがものすごく多く、色や模様の入り方で違った名前がついているうえ、メーカーによって独自の呼び方をしている(〜Slag、Glaser〜といった使い方をするようだ)。しかも名前が変わる境目がはっきりしないのでヤヤコシイ。代表的なのは、
Agate(アゲート)…瑪瑙に似せて作られた。赤や茶、灰色系が多い。
Corkscrew(コークスクリュー)…太めの螺旋状のラインが入っている。
Egg yolk(エッグヨーク)…生卵を思わせるパターン。遊色のないオパールみたい。
Frost(フロスト)…透明硝子に霜のような模様。
Rainbow(レインボウ)…そのまま虹のようなパターンを指すが、二色くらいのもある。
Smoker(スモーキー)…透明硝子になめらかな煙のような模様。
Stripe(ストライプ)…不規則な縞模様。
と、いった具合。きれいな割に比較的安価で楽しめるものが多い。

Comic Strip◆コミックストリップ
アメリカ・イリノイ州のペルチェガラスCo.で作られた、古き良き時代の人気コミックキャラクターが描かれたマーブル玉。ごく短期間しか作られなかったため、珍重されている。その他のキャラクターモノや広告がついたものは、単にプリントと呼ばれている。

Leaf, Cats eye◆リーフ、キャッツアイ
Leafは1920〜70年代まで、アメリカでもっとも人気のあったマーブル玉。透明硝子のなかに、中心から枝わかれした色硝子の葉っぱが入っている。細長いS字の色硝子が入ったCats eyeとともに、なかの硝子が単色なのは日本でもよくみる。遊んだことがある人も多いハズ。模様に複数の色硝子を使ったものや、透けるほど薄い状態で入った、葉っぱというより花びら(フチだけほんのり色づいていたりする)のようなヤツもあって楽しい。

◆大きさによる名称◆

マーブル玉の大きさは思ったより多様性があるんだけど、
主にアメリカの市場で流通している大きさを示す名称は、
次の3通りくらいのようです。

◆Pee Wee(Baby)◆ピーウィー(ベィビィ)
1に満たないくらいの大きさのマーブル玉。
ちなみにPee Weeは小さな妖精の名前から来ている。カワイイよ。

◆Shooter◆シューター
通常ゲームに使われるサイズ。「玉をシュートする」から来ている。
ラムネ玉と同じくらいの大きさと思えば、ほぼ間違いないだろう。

◆Big◆ビッグ
Shooterよりひと廻り以上大きいものは、
ジュッパヒトカラゲでBigと呼ばれるらしい。しかし、何のヒネリもなく
見事にそのまんま。メンドーだったのか。

◆◆◆◆

参考資料
『ビー玉のポケットブック』(ウィリアム・ベイビン著/森戸祐幸訳/日本マーブル協会発行/株式会社モリテックス発売)
『MARBLE』/Robert Block著/Schiffr Publishing Ltd.発行

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