大江正彦
    ・画集「ZOO-GRAPHIC」
    ・個展「大江正彦「動物絵展」/2005.01.17-02.25/ 京都 horizont art cafe
    ・個展ZOO-GRAPHIC展」/2004.0531-06.05大阪府立現代美術センター
    

大江正彦 略歴
1965年生。大阪府出身。
幼いころは身体が弱く、絵を描くのが唯−の遊びだった。
動物、なかでも犬が大好きで、大きな画面にアクリル絵具を厚く盛って描いた犬の絵は、
生命力に溢れて圧巻。自宅近くのアトリエで制作し、毎晩寝る前には素描を欠かさない。
2001年 横浜市民ギャラリー「スーパーピュア展」
1999年 東京都美術館「このアートで元気になる 工イブル・アート’99」
1998年 東京都美術館「魂の対話展」
1994年 大阪府立現代美術センター「大阪日曜画家展」

<連絡先/アトリエひこ atelierhiko@yahoo.co.jp 


個展「大江正彦 動物絵展」
2005.01.17−02.25
京都
horizont art cafe[Link]



大江正彦画集ZOO-GRAPHIC」
202×202mm/52ページ/オールカラー
定価2,000円(税込み)





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郵便振替用紙を郵送いたします。送料は一冊210円でお客さま負担。
アトリエひこ
atelierhiko@yahoo.co.jp 



序文 小出由紀子

生後まもなくダウン症候群と診断され、長くは生きられないでしょうと言われた大江正彦さんが、今年39歳の誕生日を迎えます。先天的な染色体異常による知的障害と重い心臓病をもって生まれた彼が、今日も元気に生きて、大好きな絵を描いているのは、お母さんの献身的な愛情と家族の協力に支えられてのことです。
大江正彦さんとお母さんの昌子さんに初めてお会いしたのは1993年、京都府亀岡市にある、みずのき寮のアトリエでした。ここは約100人の知的障害者が暮らす施設で、画家の故西垣籌一氏による絵画教室が開かれていました。週1回、金曜日に開かれる絵画教室に、大江さん親子は大阪の自宅から往復6時間をかけて通っていました。絵を描くことがなにより好きな正彦さんの才能を、優れた指導者のもとでもっともっと伸ばしてあげたいと願うお母さんの愛情と執念を感じました。
そのころから、昌子さんは、正彦さんと同じような障害をもつ人たちが、その人の体調や生活リズムにあわせてのびのびと絵を描くことができる場所作りに奔走していました。自宅近くに借りた家をアトリエに改築し、美術を学んだ専任スタッフを確保して、オープンしたのが〈アトリエひこ〉です。大阪市の無認可小規模作業所として運営されています。今では小学生から44歳まで、15人の知的障害者が〈アトリエひこ〉に参加し、その人の興味とペースにあったプログラムが提供されています。
正彦さんの絵も、このアトリエでみごとに開花しました。お気に入りの主題は動物。どっしりした体躯の動物を画面いっぱいに描いています。しなる線、力のこもったタッチ、厚く塗りこまれたアクリル絵具の触感が動物たちに息を吹きこみます。正彦さんにとって、絵の中の動物は生きているのでしょう。実際、絵を描いているときには、画面の中の仔犬をくすぐったり、ウォンウォンと吼えかけたりしています。この画集では1990年代後半から2003年の間に描かれた、動物絵の一部をご紹介します。
大江正彦さんの絵は彼の人柄そのもの。家族のゆるぎない愛情に支えられて、天真爛漫。生命の燦きとでもいいましょうか、鮮烈なオーラを放っています。まわりの人々の愛情がこんなにも人を輝かすことができるのですね。自らの生命あることの歓びと、生命あるものへの共感にあふれ、まぶしいばかりです。



大江正彦「ZOO-GRAPHIC展
大阪府立現代美術センター展示室A
2004.05.31−06.05





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