<ワンコの反抗期ってあるの?・その2>

夢のなか・・・○迫さんのお家で暮す「あのA君は今!」どうしているのでしょう?

あっ、いました・いました。人のいないところで、なにやら悪戯をしているようです。

「デヘ、いいものめっけ」と、A君はキッチンのゴミ箱をあさっていたようです。賞味期限が切れたお肉を見つけて
食べ散らかすA君でした。この家へ来てから数ヶ月ですがすっかり醜く太り、嫌いなお風呂も爪きりもしないの
で違うワンコのような変わりようです。最近では○迫ママもすっかり手をやいて、お手伝いさんにお世話は任せた
ままなので、ますますA君はわがままほうだいです。A君は自分が牙をむいたり、吼えたりするとお手伝いさんが
困っておどおどすることを覚えました。A君が暴れると叱られるのは自分ではなくて、○迫ママはお手伝いさんを
叱るのです。

そんなある日、自己チュー将軍のA君は身体の変調に気づきました。身体じゅうが痒いのです。フケも出て、なんか蚤もいるようです。増えた体重と、伸び放題の爪のせいで腰に負担がかかり激痛があるのです。歩くたびにキャンと啼いてしまいます。A君は、痛みをうったえてお手伝いさんに吼えました。びっくりしたお手伝いさんは、「Aさま、おなかがすいたのですね」とお肉をたっぷり食器に入れて出しました。「あほか!お前」と、痛みをこらえてA君はもっと大きく吼えました。お手伝いさんは、「ごめんなさい、お散歩ですね」と支度をしようとしました。「あのな〜コントしとるんとちゃうねんど〜、えいかげんにしなさい!」とA君は最後の力をふりしぼって吼えました。あまりに激しく吼えるのでお手伝いさんは逃げてしまいました。A君は「どこいくねん!助けて〜な〜」とまたまた吼えてしまいます。
もう誰もそばに来てくれません。


A君は絶望と、激痛で薄れる意識のなかでワンコの女神さんに必死でお願いしました。「女神さま、お助けください。何でもしますから、お願いします」とA君は祈りました。
さすがは夢のなかです。女神さまがいきなりあらわれました(軽薄な登場でスマソ)
女神さんは「A君、幸せですか?」と聞きました。
A君は心のなかで「なにが幸せやねん、状況をみんかいや〜」と思いました。
そうすると女神さまは、「A君、貴方はまだ改心してないみたいですね。私をよびながら、まだ人に命令するつもりですか?今よりもっと、もっと太って、汚い姿のままで病気になりたいのですか?」と叱りました。あわててA君は「おねげいですだ〜お代官様!ちゃうちゃう女神さま、僕をお助けください」と哀願しました。
すると、女神さまのお顔にかかっていた霞がゆっくり消えていきました。すると、女神さまのお顔がはっきりとあらわれました。A君が忘れもしない敏○ママの顔です。そうです女神さまはママだったのです。「えぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」と、叫んだA君は夢からさめていつもの居間で飛び起きました。そこには優しい笑顔のママがいました。

「Aく〜ん、起きたの」「爪きりと、ブラッシングしましょうね」とA君を抱き上げました。その日からA君が優等生になったのはゆうまでもありません。ママの目をよく見て、一度叱られたことは二度としなくなりました。

A君は思いました。「ママが叱ることは僕に良くないことなんだ」「ママのそばにいると安心だな、吼えても誰も僕にしてくれないし、嫌われて叱られるだけなんだ」と。
良い子になったA君はママといつまでも、いつまでも幸せに暮しましたとさ。

反抗期の時期と、程度の差はありますがほとんどの子にきます。ワンコの身体の成長と、共に精神的にも成犬になるための必ず通る道なのです。飼い主は、その時に屈してはいけません。仔犬は本能的に従うことをプログラムされて産まれてきますが、それは期限付きのプログラムなのです。徐々に仔犬は、欲求の可能範囲を探る行動を行います。これくらいはしかたがないとか、まだ仔犬だからなどと一貫性のない接し方をしていると、最後には抱くことすらできない暴君にしてしまうことになります。反抗期を重くも、軽くも出来るのは飼い主の行動ひとつだとご理解ください。もし、お近くで訓練所があるのでしたらプロがどのように「ほめ、叱る」のかを見るだけでもすごく勉強になります。訓練師の方はすべてに妥協せず、めりはりをつけて行動しています。ぜひ、お勧めしますからご見学に行って見てくださいね。



次回は、「おやつ」についての予定です。

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