<あっ! なんでそんなことするの?・・・いたずら編>

私も子供のときよく「いたずら・悪戯」をして叱られました。小学校低学年の頃、母の実家の宇和島へ里帰りしたおりに、弟といっしょに「お祭りちょうちん」で遊んでいて、もう少しでお蔵を火事にしてしまうというエピソードがありました。火遊びは悪いことだとは知りながらも、その魔力に負けて遊んでいるうちにおこった出来事でした。母からは「もぐら叩きゲーム」ほど叩かれ、左手に「お灸」をすえられました。今思い出してもゾ〜ッとします。それ以来、私たち兄弟は「ちょうちん」が嫌いになったことはいうまでもありません(ToT) 私のアホなエピソードのように、人間の場合の「いたずら」は確信犯的犯行がほとんどですが、犬の場合には本能的な行為が結果的に「いたずら」になってしまう場合が多いようです。

犬は、「食糞」編でも書かせていただいたように、退屈・不安などの心理的要因でも本能的な行為におよんでしまいます。これらの改善は、飼い主が原因を取り除けば可能ですが、仔犬期にある「好奇心」からの行為については矯正することは困難です。なぜなら、好奇心=社会性の学習だからです。いたずらをしたからといって、どこかのアホな元小学生のように「お灸」(罰)をすえても反省にはつながらないし、かえって彼らのようにトラウマになってしまったり、ひねくれたりするかもしれません。それに、あまりにも精神的に押さえつけて飼育すると、社会性が乏しい犬になってしまい、かえって、その方が後々の問題になります。言葉のコミニュケーションがとれないのですから、「して良いこと」と「して悪いこと」の学習は理知的な理解を期待するのではなく、「対象物」や「行為」などに対して視覚・嗅覚・聴覚によって学習させ、充分に理解させたしたうえで習慣化させるしかないと思ってください。

犬は、人間よりはるかに鋭い感覚器官をもっています。それによって、飼い主の気分を判断しています。ですから、壁をバリバリとか、ホジホジするバ○ロンくんの背後で「あっ」と声を出さなくても、彼は危険を感じとって何事もなかったように飼い主に駆け寄り、「僕は貴方を愛してます」の胸キュンビームを発射するのです。しかし、残念ながら、彼の鼻と爪には白い粉が付着していて、飼い主からおやつ抜きの刑に処せられるのですが・・・。この場合は完全に確信犯ですが、ベビールームの子たちがやる「何でもかんでも咬みまくり」&「トイレシーツのバラバラ事件」は、本能的な衝動がなせるわざだと思います。とくに「トイレシーツのバラバラ事件」は、全国的に多発しているようで悩まれている飼い主さんが多いようです。

バ○ロンくんのような確信犯や、ル○ーちやんのような模造犯は再教育するとして、無邪気でまだ幼稚な仔犬についてのお話をしましよう。ちびっこギャングもなかなかのツワモノですから。

いたずらの矯正についての方法は、他項で耳(目)にイカとタコができるぐらい書きましたので、「いたずらは」はするものだという観点からの考察をしましよう。仔犬は、飼い主が信じられないことをします。押しピンや、ネジなどを飲み込んだり、電気コードをバナナの皮をめくるようにむいたりもします。これらは命に関わる「いたずら」ですから、笑い事ではすまされないことです。とにかく危険物はおかないこと、危険物のあるとこでは仔犬を遊ばせないようにしましょう。

トイレシーツは、汚れがある程度になればかえて匂いに興味をもたせないようにしたり、ゲージ等で食事(お水も)をさせるときなどにはシーツの上で与えないことです。お部屋に「おトイレ・エリア」を決めて、そのエリアでは「おもちゃ」「たべもの」などは与えず、おトイレ以外では「いても何もない」と理解させるようにしてあげてください。多頭飼いの場合では、上位の犬がしたオシッコの上に下位の犬はしなくなりますから、いくら大きなシーツをしいてもはずしてしちやうことが多いです。まわりにこぼれても匂いがしみつくような絨毯などがないような場所を選ぶことです。匂いがつくと、シート以外もおトイレエリアになってしまって最後には、部屋のあちこちにするようになってしまいます。また、シーツの製造会社を変えるとシートの匂いも変わり、シートにしなくなるときもあります。仔犬は視覚よりも、嗅覚で学習していくことをおぼえておきましよう。

最後に、またカルーセル・ユウ先生の名言をひとつ。
「世に[いたずら]の種は尽きまじ、犬に言葉はわからじ」  「いつまであると思うな親と、トイレシート」

かしこ


次回は、<あっ! なんでそんなことするの?・・・へこり編>

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