<犬猿の仲ってホント?> ペットブームで、犬・猫以外の動物が次々と新登場?しております。ワニやヘビなどの爬虫類、キツネ科の貴重種や各種の猿など、希少性や話題性でさまざまな動物がメデア等で紹介されて、一般家庭で飼われるようになりました。今回の項は、他の動物たちとワンコとの相性問題を皆さんと考えてみたいと思います。 日本昔話では「犬猿の仲」というのに、「おや?」と思うお話があります。それは「桃太郎」です。 いきなり川なの?、という不自然な状況の説明もいっさい無しに、玉のような赤ちゃんが桃!から生まれてしまう。 とても奇想天外なオープニングから物語は始まります。こうゆう伝説じみた物語には必ず、おじいさんとおばあさんが登場します。私が思うに、語りべ自身が老人から老人へと伝えたからか、もしくは、物語の信憑性(童に対する道徳教育も)をもたせるためや、物語の重みをつけるためだと解釈しています。ですから登場キャストも日常的な人物構成と、鬼や魔物など非現実的なものとの対比で、お話は構成されているのでしょう。「桃太郎」の作者が生きていた時代は定かではありませんが、一般的に仲の良くないたとえになる「犬」と「猿」が、「仲間」になって「鬼退治」に行くという、世にも不思議な物語を違和感なく?構成して、創っているところが興味深いところです。昔話は、よ〜く考えると面白いものばかりですね(笑。 猿・カニ合戦などで代表されるように、「おサルさん」は狡猾で、悪賢い悪役を演じる物語が比較的多いですが、それは昔から農作物を荒らしたり、人のものを奪ったりしたからではないでしょうか。たしかに、我々ホモサピエンスと共通の祖先をもち、染色体も人類とわずかしか違わない種類もいる知能の高い動物です。ただ、この「知能」が曲者ですが。「知能」があるということは「自我」も豊富にあるからです。もちろん、ワンコにも「自我」はありますが、猿ほどの複雑(高度な意識)さではなく、遊びたいからとか、食べたい・かじりたいなどの生理的欲求からのもがほとんどです。それは赤ちゃんのような幼稚な意識ともいえるでしょう。犬とは違い、大脳の性能差で、猿は群れの♂が♀を集めてボスになるため、巧妙なパーホーマンスまでするそうです。なんか、人間臭い社会でしょう?動物園の飼育レポートによると、♀に媚びるしぐさをする♂や、絶大なる権力をもつ母親(♀ボス)の後ろ盾で、親の七光りボスになる♂までいるそうです。なんとなく・・・・・(-.-)y-~~~ ワンコは主人が容認しないものに対しては、とりあえず警戒行動をとりますから、お家の柿を盗りに来る山猿(悪いたとえにも使われてますね)に威嚇したり、攻撃するのは当然でしょう。そのようすを見た人々が、条件を考察せず「犬猿の仲」という言葉を創ったのでしょう。似たような一般的なケースとして、「犬と猫」も同じ先入観がありますが、稀に大の仲良しの「ワンコとニャーコ」もいます。テレビなどでは不思議な例として紹介されていますが、条件設定さえ間違わなければ、なにも不思議なことでもありません。条件としては、「猫」よりも「犬」の気質が問題になります。その犬が、他の先住動物に遠慮し、存在を容認できる、寛容な気質であるかがポイントとなります。一般的には♀の方がその気質であることが多いようです(もちろん例外もありますが)。その先住動物は、「猿」であろうが「猫」であっても、もちろん「牛&馬」であっても同じです。まあ、牛を家庭で室内飼いはしないでしょうが(^o^。主従関係が完成した牧羊犬は、たとえ自分の何倍もの大きさの「牛」であっても、恐れず使役作業をこなしていきます。訓練と素質で高度で正確な仕事をします。牧羊犬にとっては、「牛」はゲーム遊びの相手でしかありません。あれだけの身体の大きさの違いがあっても、よく訓練された犬は恐れることなく行動します。海外の文献では、何百頭もいる羊の数が足らないと、はぐれ羊を探し出し連れてくるなど、まるで全部の羊の数まで覚えているような仕事をする名犬までいたそうです。 犬は気性と多少の訓練によって、たいていの動物たちと仲良くできますが、ときとして、主人から叱られた(出産時に人が騒ぐ)と勘違いしたり、嫉妬心から出産したばかりの我が子ですら殺してしまうことがありますので、仲良く生活させるためにも、貴方が、「先住」と「新入り」のうまいバランスシートをとった管理をしてあげる必要があります。そうすれば、ラブラブ関係の「犬&猫」、もちろん「犬&猿」のベストカップルも完成するはずです。爬虫類やネズミ類等の小型哺乳類、キツネ類のように野生を失っていない動物は無理でしょうが・・・ もちろん「ライオン」などもダメですね(あたりまえだ!)ですから、この項のテーマである「犬猿の仲」は、ホントともいえるし、ウソともいえるのが結論です。 次回は<去勢・避妊について>の予定です。 |