<ワンコの好き・嫌いって・・・の巻>・・・・・ワンコの場合編

ワンコも人間と同じように「ひとみしり」や、「八方美人」などさまざまな性格があります。飼い主が理解できなくて、他犬と比較し心配するような場合もあります。お友達のワンコは大好きな物なのに、我がワンコはそれに興味をもたないことはめずらしくないことです。また、女の人にはすぐなれても、男の人にはいつまでも牙をむきだし威嚇したり、大人には従順なのに子供には吼えまくる!なんてこともあります。飼い主には理解できない何かがそうさせるのでしよう。言葉が通じないのですからしかたないとはいえ、飼い主にとっては悲しく困ったことです。げに不可思議は乙女心とワンコの気持・・・。

ワンコの好き・嫌いを考えるときに、度々ご説明している「匂い」についても深く理解する必要があります。

「ワンコは臭いのがお好き」と書けば、驚かれる方と納得される方がいらっしやると思いますが、人間からみた「臭い」の中の「発酵臭」が最も大好きのようです。犬の祖先たちの捕食行動がそうさせるのか、自分の体臭を消してカムフラージュに役立てるのかはわかりませんが「くっちゃい」は大好きで必要のようです。その習性を知った昔の「忍」などは、犬よせの術としてミミズを集めて発酵させ道にまいたり、狼煙で犬たちを呼び集めたそうです。「腐ったミミズ」と「パパの靴下」どちらが臭いかは別にして、強烈な発酵臭はワンコにとっては「猫のまたたび」の威力があります。「新発売!これで貴方のワンコも貴方のとりこ<匂い付きソックス>・姉妹品<匂い付きスニーカー>も近日追加発売!発売元ミミズ印」なんてあったら恐いですね。そんなものを履いて公園に散歩にいったらワンコたちに大歓迎されるでしょうが、人からはまちがいなく変人の烙印を押されるでしょう。そして童話の主人公が笛を吹いて町中のネズミたちを集めたようにワンちゃんたちと大騒ぎになってしまいます。想像するだけでも怖ろしい・・・・ぷるぷるデス。

私たちも、初対面に理由なく「好き・嫌い」を感じることがあります。さらに、水もしたたる色男よりもジャガイモ男に魅力を感じたり、絶世の美女より、優しくひたむきな女性の性格にノックダウンしてしまうことだってあります。ワンコも飼い主が想像できないものが大好きになったり、めちゃめちゃ大嫌いになったりもします。ワンコのお婿さんやお嫁さん選びもそうです。骨量充分で毛ぶきもよく、血統にいたっては目もくらむような名犬でも相性が合わなくて交配に苦労することもあるそうです。犬の場合には最後には本能が勝ってたいていは成功するのですが・・・。

「好き・嫌い」の矯正について、人間や他犬に危険や迷惑があるものに関しては矯正すべきですが、その子が使役犬でないかぎり先天的な性格を尊重してあげるべきです。人間には仕事と自由時間(余暇)というライフサイクルがあります。犬には使役中であってもそれは仕事ではなく遊びであり、大好きなご主人さまといっしょにいられる大切なひと時なだけで、人のような職務意識はありません。ですから、飼い主が自分のサイクルに無理に合わせようとしても無理なのです。ワンコと家族として付き合う以上は、我が子と同じように性格を理解しながらも、叱るべきことははっきりと叱り、褒めることは充分に褒めることです。「矯正」と「教育」は違いますし、「あまやかし」と「尊重」も違います。家族が互いの「好き・嫌い」を知ることは家庭内の幸せには不可欠なことではないでしょうか? もう一度考えてあげてください。

お散歩やお外が「大嫌い」なワンコが増えているそうです。原因は熱い・寒いなどの環境の影響もあります。「熱い」に関しては、犬種によっては命に関わる場合もあり注意が必要です。でも「寒い」に関しては、この日本では一部を除いて極寒の地などはありません。最近の犬は体温調節が体質的に苦手になって、適温になっている室内から出ることを嫌う犬もいるようです。温室育ち&深窓の令嬢たちは、「ちゃっぷい」お外なんて大嫌いでストーブの前や、こたつから動こうとしない子もいます。「雪やコンコン♪犬は庭かけまわり♪猫はこたつでまるくなる♪♪♪」は昔になりにけり・・・かな?

ワンコの「大好きは」今も昔も変わらず飼い主の「愛情」です。飼い主の「笑顔」と、かけてくれる「楽しい声」や「優しく身体を撫ぜてくれる」ことがなによりも大好きです。自分を大切に育ててくれて、愛してくれる飼い主がワンコにとっては何にもかえがたい「大好き」なものなのです。これを忘れないでくださいね。


次回は、<老いる>の予定です。

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